院長の休日
灯油どろぼう
平成26年1月25日(土)北海道新聞朝刊のコラムです。
油盗人
「盗人(ぬすびと)」とつく言葉を手元の辞書にあたってみると、意外にたくさんある。「位(くらい)盗人」は才徳もないのに高位にいる人。「穀(こく)盗人」はいわゆるごくつぶし。「山盗人」は字のごとく山賊。「昼盗人」とは、善人を装って悪事をはたらく者のことをいう。
▼よく知られるのは「花盗人」か。同名の狂言では、桜の枝を折って捕まった男が、歌を詠んで許され、酒まで振る舞われる。罪は罪としても花を盗む心に風流を感じとっていたのだろう。<問ひたきは花盗人のこころかな>(井上士朗)。これを春の季語とする歳時記もある。
▼盗人には盗人の事情があるにしても、この泥棒はひどい。道内で今冬、屋外のタンクから灯油が盗まれる被害が50件を超えた。氷点下での暮らしにとって暖房用の燃料は“命綱”。それを抜き取られたら―。致命的な事態を招きかねない。
▼この冬は、ことのほか寒い。円安の影響などによる灯油価格の高騰が家計を苦しめ続ける。窃盗容疑で逮捕された札幌の男は「盗んだ灯油で自宅の燃料費を浮かせようと思った」と供述しているそうだ。
▼景気回復の実感とは、いったいどこの世界の話か。給料は上がらないのに生活必需品は高くなるばかり。このままでは<油盗人は冬の季語>などということになりかねない。
▼待ちわびる春にも消費税値上げが待っている。問いたきは、強者優先の為政者の心である。
(以上、北海道新聞より引用)
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北海道新聞WEBページからの引用です。
朝刊のコラムにタイトルはありませんが、
WEBページには油盗人あぶらぬすびと
…と書いてありました。
私はあえて、
灯油どろぼうとしてみました。
北海道の冬に暖房は必需品です。
凍えてしまいます。
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学会で東京の先生にお聞きすると…
景気が回復してきていて…
美容外科のお客さんが増えているようです。
北海道はダメです。
景気が良くなったという実感はありません。
タクシーも空車が目立ちます。
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北海道新聞のコラムにあるように、
円安の影響などによる灯油価格の高騰が家計を苦しめ続ける。
景気回復の実感とは、いったいどこの世界の話か。
給料は上がらないのに生活必需品は高くなるばかり。
これが北国で生活する者の実感です。
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灯油のほかに、
電気料金も値上がりしています。
オール電化住宅のお宅では、
奥様が暖房の設定温度を下げたと…
…先日いらした方からお聞きしました。
節約にも限度があります。
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灯油を盗んでも運ぶのは重いです。
一度に運べる量も限られています。
手や衣服について…
皮膚に長時間付着していると…
化学損傷といって…
皮膚がダメージを受けます。
重い灯油を盗まなければならないほど…
寒冷地の経済が厳しいことを…
私と同い年の安倍首相に知ってほしいです。
“灯油どろぼう”へのコメント
コメントをどうぞ
山形も灯油、ガソリン、軽油、ガスが値上がりして大変困ってます。農機具に使う軽油は免税軽油として農地面積により免税されますが400リットルだけでは足りません。これからハウス栽培のたらの芽やさくらんぼの加温栽培は大打撃です。それに消費税がアップされハウスのビニール代などは大変な事になります。なんとかして欲しいです。
オール電化ですが、それでも寒くてファンヒーターで結構お金がかかり、電気を暗くしてます
僅かな倹約です
札幌も患者さんが増えてくれるといいですね