昔の記憶

急須で入れるお茶

 平成25年1月28日、朝日新聞朝刊、天声人語です。
 大ニュースではないが、驚いてしまう記事がある。3年前にこんな記述があった。ある人が幼稚園で講演したとき、若い母親に「お茶って自分の家で作れるんですか」と聞かれた。「はい」と答えると、彼女はこう言ったそうだ。
 ▼「私のお母さんがお茶を作っているところ、見たことがない。いつもペットボトルのお茶を飲んできた」。彼女はどうやら、お茶を「いれる」という言い方も知らないらしい。
 ▼一昨年も似た記事があった。料理教室の先生に、急須を「これは何ですか」と聞く受講生がいたという。だが、そうした例が驚くにあたらないのを、きのう東京で読んだ記事で知った。日教組の教研集会で「今の高校生は日本茶の入れ方を知らない」という報告があったそうだ。
 ▼福岡県立高校の家庭科教諭が生徒にアンケートしたら、冬に家で飲むお茶を「急須でいれる」と答えたのは2割しかなかった。授業では急須を直接火にかけようとする生徒もいたという。
 ▼おそらくは「粗茶ですが」や「茶柱が立つ」といった言葉も知らないのだろう。市販の飲料は手軽でいいが、文化や歴史をまとう「お茶」と無縁に子らが育つのは寂しい。
 ▼「客の心になりて亭主せよ。亭主の心になりて客いたせ」と言ったのは大名茶人の松平不昧(ふまい)だった。庶民もお茶でもてなし、もてなされる。いれてもらったお茶は、粗茶でも心が和むものだ。コンビニエンス(便利)と引き換えに大事なものをこぼして歩いているようで、立ち止まりたい時がある。
 (以上、朝日新聞より引用)
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 私もこの記事を読みました。
 恥ずかしながら…
 札幌美容形成外科には急須がありません。
 弁護士の高橋智先生の事務所に伺うと
 いつも美味しいお茶をだしてくださいます。
 先生がお取り寄せしていらっしゃると伺いました。
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 札幌美容形成外科では…
 ペットボトルに入ったお茶をお出ししています。
 急須で入れるお茶は…
 手間がかかり…
 限られた職員数では無理だからです。
 自宅でも…
 急須で入れるお茶が減った気がします。
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 新婚で幸せだった頃には…
 丁寧にお茶を入れてもらっていました。
 一杯のお茶が…
 とても美味しく感じられました。
 今は…
 お客さんがいらした時くらいしか…
 急須で入れたお茶は飲めません。
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 そもそも…
 急須すの字が…
 思い出せない気がします。
 お~ぃお茶は便利です。
 いつでも飲めます。
 「茶柱が立つ」を知らない世代が増えるのは…
 何ともさびしい気がします。
 今度は自分で入れてみます。

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