医療問題
市販薬のネット販売、解禁状態に 最高裁が国の上告棄却
平成25年1月12日、朝日新聞朝刊の記事です。
市販薬のネット販売、解禁状態に 最高裁が国の上告棄却
【青池学】医師の処方箋(せん)なしで買える医薬品(市販薬)のインターネット販売を原則禁じた厚生労働省令が有効かが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(竹内行夫裁判長)は1月11日、「省令は薬事法の範囲を逸脱しており、無効」と判断した。国の上告が棄却され、ネット販売の権利を2業者に認めた昨年4月の東京高裁判決が確定した。
判決により、薬剤師らが説明する態勢を整える業者であればネット販売が事実上、全面解禁となった。ただ判決は、現在とは別の形でネット販売を規制することまでは否定していない。安全性の観点から全面解禁には慎重論も根強く、厚労省はこの日、業者も交えて新たなルール作りを検討すると表明した。
訴えていたのは、楽天の子会社「ケンコーコム」(東京都港区)と、「ウェルネット」(横浜市)。省令で禁止される前からネット販売しており、「営業の自由の侵害だ」と訴えていた。
2009年6月に全面施行された改正薬事法は、副作用のリスクに応じて市販薬を三つに分類。リスクの高い薬は薬剤師が客に情報提供して販売するよう定めたが、ネット販売を禁じた明文の規定はなかった。
しかし、厚労省は同時に施行した省令で、副作用の強い胃薬や毛髪薬などの「1類」と、風邪薬、漢方薬などの「2類」のネット販売を一律に禁じ、ビタミン剤などの「3類」のみ認めた。
同小法廷は、規制が憲法で保障された「職業活動の自由」を大きく制約すると指摘。国会の立法過程を考慮しても、薬事法が1、2類のネット販売を一律に禁じる省令の制定まで委ねたとはいえないと結論づけた。4人の裁判官全員一致の意見。
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薬のネット販売については…
過去に何度も取り上げています。
最高裁の判決で…
正々堂々と育毛剤がネットで買えるようになります。
実際に育毛剤を使っている方は、
高い日本のネット販売を使わず、
海外から購入しています。
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新聞社の報道では…
この海外から個人輸入という抜け道を書いていません。
報道することで…
宣伝になるのが困るからです。
私たち医師が個人輸入する時は、
医薬監証明(いやっかんしょうめい)という…
書類を提出して通関してもらいます。
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個人で…
限られた数量を輸入する時は…
事実上フリーパスで通関できます。
心配なのは…
偽薬をつかまされないというリスクです。
パッケージは似ていても…
まったくの別物という危険があります。
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厚生労働省にお願いです。
海外からの個人輸入を含めて、
しっかりとしたルールを決めていただきたいです。
ボランティアで、
オンライン相談をなさっていらっしゃる、
愛知の宮川先生のような先生もいらっしゃいます。
医療機関がない離島でも…
ネットで病気の相談ができます。
国民の福祉の向上に役立つ政策をお願いします。