医療問題
世界一ボトックスが高い国ニッポン
ボトックスについては何度も院長日記で紹介しています。
私は…
安全性が高く
効果が確実
…な治療だと考えています。
美容目的以外でも、
顔面神経麻痺の治療にも使われています。
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健康保険で使える薬は、
日本の厚生労働省が認可した薬だけです。
日本国内では、
グラクソ・スミスクラインという会社が販売しています。
ボトックス注射用という商品名です。
50単位と100単位があります。
わきボトックスに使うのは、
100単位です。
この薬の薬価が92,249円です。
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私たち医療機関は、
薬問屋さんからボトックスを購入します。
購入する時には消費税もかかります。
92,249円から多少割り引いてもらって買っても…
消費税分が高くなります。
保険請求の時には…
消費税分は請求できません。
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私たち美容外科医が使うボトックス。
100単位で92,249円+消費税なんて薬は…
どこでも使いません。
使うとすれば…
大学病院や公立病院だけです。
美容目的には、
ボトックスビスタという商品があります。
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同じ単位で計算すると…
ボトックスビスタが割安になっています。
またボトックスは…
日本以外の国でも販売されています。
大部分の美容外科医は、
個人輸入という形で…
海外からボトックスを購入しています。
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価格は業者さんによってまちまちです。
信頼できる業者さんにお願いして、
FedEXの送料や通関料を払っても…
92,249円の半額以下が相場です。
札幌美容形成外科では、
Dysport(ディスポート)という、
英国イプセン社製の製品を使用しています。
アラガン社の製品ではありませんが、
有効性と安全性が確かな製品です。
クール便で輸入しています。
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札幌美容形成外科では、
2013年1月からボトックスの料金を改定しました。
わきボトックスは両脇で5万円(消費税込)です。
私の国に対するささやかな抵抗です。
海外から直接輸入した製品を使うと、
5万円でも赤字にはなりません。
日本のボトックスが高すぎるのです。
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ボトックスは、
正しく使えば魔法の薬です。
日本の国は健康保険の赤字で苦しんでいます。
薬価の問題や、
海外で使われている薬の承認問題を解決すると、
もっと医療費を削減できて、
快適に生活できる人が増えます。