医療問題

弁護士の力

 昨日、ご紹介した、高橋智(タカハシサトル)先生が担当された事件です。
 平成19年12月6日(木)北海道新聞夕刊の記事です。
 留辺蘂の診療報酬詐取
 院長に無罪判決
 札幌地裁
 診療報酬の架空請求で約920万円をだまし取ったとして、詐欺などの罪に問われた北見市留辺蘂町旭一区、「小助川クリニック」院長小助川治被告(46)の判決公判が12月6日、札幌地裁で開かれ、井口実裁判官は無罪(求刑・懲役四年)を言い渡した。
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 小助川被告は、2005年2月から7月にかけて、札幌の医療事務会社社長(詐欺などの罪で一審有罪確定)と同クリニック事務員(同)に指示し、実際には行っていない虚偽の診察内容を記した診療報酬明細書を作成させ、北海道国民健康保険団体連合会などから、約920万円をだまし取ったとして起訴された。
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 公判で小助川被告は、診療報酬の水増し請求があった事実は認めたが、「不正に関与していない」として無罪を主張していた。
 弁護人の高橋智弁護士は「客観的な証拠はなく、水増しを実行した医療事務会社社長の供述で罪をかぶせられた、典型的な冤罪(エンザイ)事件」と話している。
(以上、北海道新聞より引用)
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 この事件に関して、高橋先生はご自身のSammy通信で次のように書かれています。
 2007/12/06
●詐欺事件で一審無罪判決をとりました。
 本日、診療報酬請求をめぐる詐欺事犯で、無罪判決をとりました。裁判に約1年を要しました。
 事案は、病院の事務方と外部委託業者が診療報酬を水増し請求していたことに、病院長も共謀者として関与していたとして、逮捕勾留起訴されたという案件でした。
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 共謀を裏付ける事実はないこと、病院は当時健全経営をしており不正をする理由は全くないこと、病院長はそのような不正を行うような人格ではないことなどを一貫して主張して参りました。
 病院長は逮捕・勾留されても、一貫して容疑事実を否認していました。
 保釈を求める嘆願書が数千通患者の皆さんや地域の皆様から寄せられました。
 皆さん、病院長の無罪を確信していました。
 本当に、無罪判決が出てよかったと思っています。
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 反響も大きく、年内10件目の無罪事件(昨年は2件)としてテレビや新聞で大きく取り上げられていました。
 特に、読売新聞の記事はよかったと思いました。
 私にとっては、弁護士生活16年目にして、通算4件目の無罪判決(器物損壊事件、放火事件、控訴審で逆転有罪判決が出て現在上告中の特別背任罪)でした。
(以上、Sammy通信より引用)
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 私は、小助川先生と面識はなく、同じ札幌医大の卒業生という関係だけです。
 診療報酬の不正請求は、診療所や病院にとって命取りになります。
 公的な病院ですら、不正請求で指定取り消しを受けたところがあります。
 最近は、レセプトという、診療報酬請求書を紙に印刷せず、磁気媒体で提出する医療機関もあります。
 紙で一枚一枚チェックしていた時代はともかく、磁気媒体で操作を加えられると、院長でもわかりません。
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 確かに、医療機関の経営者として、実際の診療と報酬が合わないことに気づかなかったのは、落ち度があると思います。
 ただ、診療報酬が振り込まれるのは、診療した2ヵ月後以降になります。
 一人ずつ、○○さん、○○円と明細がついてくるのではありません。
 まとめて、お金が振り込まれるので、ちょっと位、増えても減っても気づかないことは考えられます。
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 小助川先生は、地域住民に信頼されており、『不正なんかする先生ではない』という信念が、無罪判決を勝ち取ったのだと思います。
 高橋先生のHPには、北大法学部時代に苦労した、給湯室の話しなどもあります。
 ぜひ一度ご一読いただけると幸いです。

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