医学講座
まぶたの脂肪
昨日の日記の続きです。
アイプチと手術は違います。
アイプチやめざいくは、
糊(のり)で皮膚をくっつけます。
埋没法は、
糸で中から引っぱります。
その結果…
まぶたの皮膚が持ち上げられます。
■ ■
ビューラーもしないのに…
まつ毛が上向になります。
ちょっとうれしいです。
ところが…
まぶたの脂肪が多いと…
埋没法の手術後に、
二重の線の上(眉の下)が…
ぽこっと膨らむことがあります。
これを…腫れていますか?
…と聞かれることがあります。
■ ■
チェーン店で言う…
埋没法+マイクロ脱脂という方法があります。
埋没法だけでは、
脂肪で膨らむので、
脂肪も取りましょうという、
高額のオプションです。
確かに上手な先生もいます。
■ ■
このマイクロという言葉があやふやです。
形成外科でマイクロというと、
手術用顕微鏡のことを言います。
札幌美容形成外科では、
ドイツのZeiss(ツァイス)社製の顕微鏡を使っています。
ドイツの名車、
メルセデスベンツSクラスと同じくらい高価です。
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手術用顕微鏡を使っている
美容外科チェーン店は、
まずありません。
価格も高いですし、
使いこなすのが難しいからです。
チェーン店のマイクロ脱脂は、
小さい切開だけを意味します。
1㎜の切開だと十分に脂肪は取れません。
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取ったとしても一部だけです。
その結果…
目頭側や目尻側は…
膨らんだままという目を見ることがあります。
脂肪の中には、
細い血管があります。
その血管を丁寧に止血しないと、
目が真っ黒になります。
■ ■
脂肪が多くてまぶたが腫れている方は、
埋没法には向きません。
お腹の脂肪が多い人は、
まぶたにも脂肪がついています。
おすもうさんの目を見てください。
まぶたが腫れている方は、
しっかりと切開をして、
脂肪を丁寧に切除する必要があります。