院長の休日
天国のお父さんから
不正入試の予備校生に、
天国のお父さんからのメッセージです。
父さんが生きていれば…
お前もこんなことしなくても…
よかったのかもしれない。
やってしまったことは仕方がない。
これでお前の人生が終わったわけではない。
来年、またがんばれ。
■ ■
お前には基礎学力はあった。
予備校でも5番以内だったそうじゃないか。
今年の敗因を分析しろ。
数学か?
国立は数学がネックだ。
文系はみんな数学が弱い。
■ ■
センターが悪かった原因を探れ。
センター程度の数学なら…
同じ問題を繰り返せ。
同じ問題を13回繰り返せば…
どんな難問でもできるようになる。
昔、勝浦捨造(かつうらすてぞう)先生という…
ラジオ講座の先生がおっしゃっていた。
■ ■
父さんが好きだった先生だ。
東北大学の助教授から、
代ゼミの副校長になられた先生だ。
京大の数学は難しいな。
父さんもわからなかった。
でもお前、左手でよくあんなに打てたな。
ある意味すごいと思う。
■ ■
あれだけ打てたんだから…
もう一年、数学やってみろよ。
携帯に打つのを…
ノートに書いてみろよ。
答案用紙は紙だからさ。
お前、やればできるよ。
来年は東大を狙ったらどうだ。
■ ■
金のことはしんぱいするな。
じいちゃんもまだ元気だ。
お前が…
このままへこたれるのを…
一番心配している。
気を取り直して、
また勉強しろ。
■ ■
昔から…
カンニングはあった。
父さんの友だちなんて…
裏口入学で入って…
カンニングで試験通って…
学校は代返(だいへん:友だちに出席の返事をしてもらうこと)で…
授業には姿を見せず…
それでも4年で卒業した。
■ ■
その後、自分で会社を興して…
何度か倒産しそうになったようだが…
今じゃ、日本でも有数の大企業だ。
学生の就職人気ランキングにも入った。
この不況でも増収増益の会社だ。
人生なんて、そんなもんだ。
へこたれるな。
父さんが天国から…
ちゃんと見ててやるから大丈夫だ。