医学講座
再建方法
形成外科は、
再建外科です。
交通事故などで…
原型をとどめないほど…
ぐちゃぐちゃになってしまった顔を、
なんとか再建するのが、
形成外科医です。
■ ■
30年も形成外科をしていると、
どうしよう…
…と思ったことも何度かありました。
車が壊れた時は、
部品の交換ができます。
人間の顔が壊れた時は、
今までの医学では、
他人の顔をもってくることはできません。
■ ■
瞼(まぶた)の皮膚が失われた時は、
反対側の瞼の皮膚を移植します。
そうすると…
一番きずが目立ちません。
同じ組織を使って、
再建するのが一番よい方法です。
元気な組織を使って、
壊れた部位を再建します。
■ ■
癌などで…
組織が大きく欠損してしまった場合は、
組織を採取しても、
障害が残りにくい部位から採取します。
背中やおなかなど、
組織にゆとりがある部位から採取して、
その組織を移植します。
■ ■
今回の日本の大災害は、
想像を絶する規模です。
ただ幸いなことに、
東北地方以外の、
北海道、
東海、
関西、
中国、
四国、
九州は元気です。
■ ■
人間の再建方法とは違いますが、
元気なところに住んでいる人は、
今まで以上に働いて、
災害に遭った東北地方の再建に、
自分たちの力を発揮すべきです。
どの職種の人も、
自分たちができることを、
最大限にやるべきです。
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活躍してほしくないのは…
泥棒や詐欺だけです。
義援金をだましたり、
泥棒をすると罰(ばち)があたります。
みんなで力を合わせて、
壊れた日本を再建しましょう。
やればできるものです。