医学講座
修正手術の時期②
修正手術まで…
ある程度の期間を置かなければならない理由は、
傷が治ろうとしているためです。
切った傷も…
擦りむいた傷も…
自分の持っている治癒力で、
治ろうとしています。
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専門的な言葉で…
創傷治癒(そうしょうちゆ)と言います。
わかりやすい例がやけどです。
お湯がかかってやけどをした皮膚も、
髪のこてで焼けた皮膚も、
痛みがあります。
腫れてきます。
■ ■
体の中の、
傷を治そうとする物質が出てきて…
やけどをした皮膚を治します。
血管新生といって…
小さな血管がたくさんできてきます。
赤く腫れているのは…
この血管と赤血球のためです。
■ ■
どんなに上手な先生が手術した傷でも…
この創傷治癒機転(そうしょうちゆきてん)が働いて、
傷が治ってきます。
患者さんが…
どうも変だ…
…と思う時期は、
抜糸が済んで…
ある程度、腫れが落ち着いてきた時期です。
■ ■
手術から1ヶ月頃は…
傷が硬くて…
切れば血が多く出て…
一番、再手術がやりにくい時期です。
神経損傷など…
特別な理由がなければ…
手術から3ヶ月は待ちます。
■ ■
通常、傷は3~6ヶ月で、
少しずつ落ち着いてきます。
私の眼瞼下垂症手術の傷も…
手術から半年程度かかりました。
専門的な言葉で、
瘢痕(はんこん)の…
成熟化(せいじゅくか)と言います。
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ふつうの方でしたら…
待てば待つほど…
傷はよくなります。
3ヶ月より6ヶ月、
6ヶ月より1年、
待てば待つほど修正手術はやりやすくなります。
その間は…
傷をやわらかくする薬をつけたりします。
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目や鼻は、
ちょっとした変化で、
大きく印象が変わります。
ここんとこ変じゃん!
…と思う人でも、
次第によくなることもあります。
辛いとは思いますが…
上手にメイクでカバーして、
じっと待っていることも大切です。