医療問題
【医療等の状況】書きにくい理由
学校でけがをした時に書く
【医療等の状況】は書きにくい書類です。
手術が終わって、
病棟で患者さんを診て、
疲れて外来へ行って、
一番見たくない書類が、
【医療等の状況】でした。
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独立行政法人日本スポーツ振興センターの理事長さんは、
河野一郎さんという方です。
1973年東京医科歯科大学医学部卒業。
筑波大学講師、助教授を経て、
1999年より筑波大学教授。
2001年、日本オリンピック委員会理事に就任。
医師免許を持ったお医者さんです。
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私よりは年配の先生ですが、
おそらく、
手術が終わった後で、
疲れた身体で、
外来で書類書きはしたことがないと思います。
教授クラスの偉い先生は、
医療等の状況は書きません。
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病院によっては、
医事課で処理してくれるところもあるようです。
ただ、
証明欄に印鑑を押すのは、
最終的には医師の責任になります。
給付金額を決定するのに、
【診療報酬請求点数】が必要で、
その金額から給付額が決定されるからです。
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この書類が面倒なのは、
保険外診療や学校の管理下と関係のない傷病(虫歯など)について同時に治療を受けた場合は、その分の点数を除いて記入してください。
…と書かれているからです。
私たちが虫歯を治療することはありません。
ただ、
アトピー性皮膚炎で通院している患者さんが、
学校でやけどをして来院することはあります。
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保険請求に使うレセプトには、
アトピーの治療費も、
やけど(熱傷)の治療費もいっしょに記載されます。
現在、医療機関で使われている、
レセコンといわれるシステムで、
アトピーと、
やけどを、
別々に計算するシステムはありません。
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交通事故や労災は、
請求先が違うので、
まだ計算することはできます。
それでも、
医事課の職員がいない夜の外来では、
点数を分けることが難しいです。
開業医も同じです。
再診した際に、
やけどとアトピーを同時に診た場合、
再診料はどちらで計算するかという指針がありません。
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理事長の河野一郎さんは、
そんなことはご存知ないと思います。
医師免許を持った先生が理事長さんです。
レセプトから、
保険外診療や学校の管理下と関係のない傷病(虫歯など)について同時に治療を受けた場合は、その分の点数を除いて記入してください。
…がどんなに面倒な作業か、
ご自分で計算みるといいと思います。
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失礼ながら河野先生は、
おそらくレセコンの操作も、
電子カルテの操作もできないと、
私は想像します。
もし河野一郎先生がどこの病院でも
この作業が簡単にできたら、
私は素直に謝ります。
手間ひま時間がかかる無駄な書類は、
今すぐに廃止して欲しいです。
関係省庁はすぐに対応してください。