医学講座

会陰切開のきず④

 これから赤ちゃんを産む女性、
 一人目を産んだけど、
 会陰切開の傷が痛かった女性、
 不安なことが多いと思います
 今日は、
 会陰切開をしない選択は
 …という疑問についての解説です。
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 切って縫ったら痛いから
 切らないほうがいいんじゃないの?
 私は会陰切開をしない産院を選ぶ!
 …ごもっともな疑問です。
 切らなくてもいいなら、
 切らないのがいいです。
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 産科医も、
 すべての産婦さんを切るのではないと思います。
 問題なのは、
 切るべきか?
 切らざるべきか?
 ぎりぎりのケースです。
 私なら、
 ぎりぎりのケースは
 迷わず切ります
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 理由は、
 切らないで裂けてしまった場合
 修復するのが大変で
 後遺障害が残ることがあるからです。
 特に筋層まで裂けてしまって、
 治りが悪かった方は大変です。
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 昨日の院長日記も書いたように
 高価な服が釘に釣り針がひっかかったとします。
 無理に引っぱると、
 かぎざきになります。
 ぎざきざにさけた繊維を
 元に戻すのは至難のわざです
 どうしても釣り針が抜けなければ、
 釣り針の部分だけをちょっと切ると、
 小さな穴で終わります。
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 小さな穴は、
 上手に修復するとわからなくなります。
 形成外科医として言わせてもらうと、
 会陰切開なんてこわくありません
 私は会陰切開推進派です
 分娩損傷で、
 筋肉まで裂けてしまう方が、
 よっぽど危険です。
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 以前相談を受けた患者さんです。
 分娩時に裂けてしまいました。
 お産をした産婦人科では、
 これ以上治せないと言われました。
 困っています。
 お風呂に入ったら、
 お湯が入ってきます。
 上がってすぐに下着をつけると、
 水浸しになってしまいます。
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 こんなお気の毒な女性もいらっしゃいます。
 裂ける方向が悪いとか、
 裂けた程度が重いとか、
 状態によって違います。
 切らなければやばい時は
 切ってもらいましょう
 切った傷を上手に縫うとちゃんと治ります。

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