医学講座

豊胸手術の歴史2015

 昨日の院長日記、
 整形美人【再放送】を見ました
 になっちゅんさんからコメントをいただきました
 豊胸手術は主人曰く、見たらわかる。
 寝ても胸が流れないのは豊胸だと。
 確かに私の貧弱な胸も流れます。
 おっぱい星人と言う言葉もありますし、胸があった方がいいに決まってます。
 最近は自然に見えるらしいですね。
 シリコンから生理食塩水になったと耳にしました、本当ですか?

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 やわらかいバッグを使って、
 カプセル拘縮というのがなければ、
 自然に流れる胸ができます。
 豊胸手術は、
 国籍を問わず、
 世界中の女性の
 悩みや夢です。
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 二重の手術や、
 鼻を高くする手術は、
 アジア人に多い手術です。
 豊胸は、
 世界中で行われます。
 それだけ悩みが多いということです。
 外国にも小さな胸はあります。
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 豊胸手術の歴史は、
 ちょっと悲惨なものがあります。
 Wikipedia(日本語)の豊胸手術には、
 かなり正確な記載があります。
 簡単に説明すると、
 シリコン→生食→シリコン
 という歴史です。
 現在の主流はシリコンです。
 コヒーシブタイプというシリコンです。
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 私が医師になった頃に、
 米国にダウコーニングという会社がありました。 
 日本法人もありました。
 私は真面目でいい会社だったと、
 今でも信じています。
 そのダウコーニングが、
 シリコンバッグが原因で、
 乳がんになるという訴訟で倒産しました。
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 その後、
 米国でもシリコンが使えなくなり、
 生理食塩水バッグになりました。
 残念なことに、
 バッグが破裂して生理食塩水が漏れたり、
 シリコンに比べると不自然という欠点がありました。
 今では使われることは少ないと思います。
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 日本でも、
 高研という会社がシリコンバッグを作っていました。
 医療用シリコンでは有名な会社です。
 しっかりとした立派な会社です。
 今は豊胸用シリコンバッグは製造していません。
 日本では、
 乳がん再建後に米国製のシリコンバッグが認可されました。
 つい最近のことです。
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 昔の日本では、
 オルガノーゲンという注入剤が使われて、
 その後に乳房が変形したり、
 赤く腫れたりする健康被害が出ました。
 昔のバッグが破裂したり、
 変形を起こしたりした患者さんもいます。
 その時代には安全だと信じられていました。
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 脂肪注入についても、
 一時期に流行って、
 その後、衰退して、
 また現在では時代の最先端と騒がれています。
 何が正しいのかわかりません。
 ヒアルロン酸も使われています。
 私は自分の身内だったら、
 脂肪注入もヒアルロン酸も使いません。
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 30年も医師をしていると、
 たくさんの患者さんを診ます。
 私は豊胸は悪いことではないと思います。
 女性の夢も理解できます。
 一番大切なのは、
 将来、乳がんになった時に
 わかりやすい豊胸だと思います。
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 シリコンバッグを使う方法は
 たとえ乳がんになってもわかりやすいです
 でも、
 注入を受けると、
 脂肪でもヒアルロン酸でも、
 わかりにくいと私は思います
 注入を受けた人は、
 ふつうの人の何倍も乳がんに気をつけてほしいです

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