院長の休日

忘れる

 平成30年10月21日(日)、北海道新聞朝刊、いずみへの投稿です。
 忘れる
 年々、いろいろと忘れることが多くなり、買い物などもメモをするが、そのメモ用紙を持つのを忘れてしまう。過日、引き出しを開けたら、小さな紙袋が出てきた。見ると「アサガオの種」と書いてあり、おまけに「来年は絶対早く植えよう」と、絶対のところに丸印まで付けてあったが、あら、まあ、忘れていた。
 遅くなったが、植えたら芽が出てきて、双葉から本葉に、成長の早い物はつるが伸びてきた。心なしか、今年は花を咲かせるのは無理でしょうと言っているようだった。それが、自然の恵みを受け、小さいながらもアサガオ独特の鮮やかな青紫や濃いピンクの花を咲かせてくれた。うれしかった。
 私が忘れる物の中に携帯がある。ちょっと置いた場所を忘れる。でも携帯は家の電話からかけると、呼び出し音が鳴るので、音を頼りに捜すとすぐに見つけられた。
 先日、また携帯がない。電話をかけたが、ウンともスンとも音がしない。あちこち捜したが、見つからない。きっと地下鉄に乗った時、マナーモードにして解除するのを忘れていたのだ。夫も一緒に捜してくれた。「あったぞ」。「えっ、どこに」。くずかごの中にあったという。どうして、何で、信じられない。
 11月で80歳になる。すっかりさぴ付き、鈍くなった脳に活を入れても駄目だろうか。どこかで、「無理かもね」とささやく声がする。
 岡田和子おかだかずこ(79歳・主婦)=札幌市南区
 (以上、北海道新聞より引用)

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 まるで私やうちの奥さんのことのようです。
 携帯を忘れて、
 家の中で鳴らすことがあります。
 11月で80歳になられる、
 札幌市南区の岡田和子さんは、
 きっと素敵な女性です。
 これだけの文章が書けるのは素晴らしいです。
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 私も毎日院長日記を書いています。
 明日が院長日記記念日です
 2006年10月22日からはじめています。
 確か日曜日だったと記憶しています。
 備忘録のためと思ってはじめました。
 まさか12年も続けるとは、
 考えてもみませんでした。
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 岡田さんが書かれた、
 脳に活を入れる意味で、
 ものを書くのはいい方法だと(私は)思っています。
 つたない文章を読んでいただきありがとうございます。
 私が院長日記を続けられるのは、
 さくらんぼさんをはじめとして、
 みなさまのあたたかいコメントのおかげです。
 感謝しています。

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