医学講座
痛くないやけど治療⑤
痛くないやけど治療
…の最後です。
やけど治療は、
フィブラストスプレーの登場で大きく変わりました。
特に小児のやけどには、
抜群の効果があります。
■ ■
昔だったら手術が必要になったやけどでも、
手術をしなくても治るようになりました。
日本熱傷学会の熱傷治療ガイドラインにも、
フィブラストスプレーが有効と出ています。
ただ表現はわかりにくいです。
私は熱湯でやけどをしたら、
すぐにフィブラストスプレーで治療してくれる先生をおすすめします。
■ ■
日本熱傷学会の熱傷治療ガイドラインです。
日本熱傷学会
①Ⅱ度熱傷に対しては,湿潤環境維持を目的にワセリン軟膏基剤を基本とし,熱傷の広さ,深さの状況により主剤(抗生物質,ステロイドなど)を選択することが推奨される(C).
②Ⅱ度熱傷では,bFGF 製剤(フィブラスト®スプレー)の併用を考慮してもよい(A*).
ガイドラインを作った先生にも、
ジレンマがあったと思います。
自分だったらすぐにフィブラストスプレーを使うのになぁ~
…と思って書いたと(私は)感じます。
■ ■
タイトルは痛くないやけど治療ですが、
残念なことに、
フィブラストスプレーはしみます。
痛いです。
目薬くらいの容器に入っていて、
化粧品のコロンのように、
シュっと噴霧して創面にかけます。
このシュが一瞬だけ痛いです。
■ ■
フィブラストスプレーをかけた後の、
創面の処置も、
先生や施設によって違います。
今は創傷被覆材そうしょうひふくざいという、
いい材料ができました。
残念なことに高価です。
ガーゼの何倍もします。
病院やクリニックで使った時だけ、
保険適応になります。
■ ■
自宅で処置に使うお薬は処方することができますが、
2019年5月現在、
自宅で使う創傷被覆材は、
病院からもらうことはできません。
毎日通院することができない場合は、
創傷被覆材を購入することになります。
私でしたらフィブラストスプレーと軟膏の組み合わせを選びます。
軟膏は自宅で使う分も処方することができます。
札幌美容形成外科ではやけどの治療は行っておりません