わきが
レーザーによるわきが治療
私が第62回日本形成外科学会で発表した、
エルビウムグラスフラクショナルレーザーを用いた腋臭症治療は、
米国サイノシュア社製の、
アイコンiconというレーザー装置を使った治療です。
もともときずあと
ニキビあと
…の治療用として米国FDAの承認を得た機器です。
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このフラクショナルレーザーをわきに当てると、
アポクリン腺がダメージを受けます。
病理組織学的にも、
アポクリン腺がダメージを受けたことが証明されました。
残念なことに、
アポクリン腺ができあがった、
成人の腋窩に照射しても、
深部まではレーザーが届きませんでした。
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腋窩のアポクリン腺は、
中心部が一番厚く、
周辺に行くにしたがって薄くなります。
客室乗務員さんの手術
…に書いたように、
反転剪除法で残った、
乳房側の、
薄いアポクリン腺には効きました。
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私が手術をさせていただいたCAさんも、
今だったらレーザーで治せる可能性があります。
申し訳ないことをしました。
同じことが、
思春期の子供さんにも言えます。
まだアポクリン腺が厚くなる前に、
レーザー治療を繰り返すと、
アポクリン腺の発達を阻害できる可能性があります。
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残念なことは、
こうした先進的な治療には、
健康保険が使えないことです。
2019年5月現在で保険適応になるのは、
腋臭症手術と、
重度原発性腋窩多汗症に対するボトックス注射だけです。
私のような個人開業医ではなく、
国立わきが研究所ができて、
わきが治療が進歩するといいのですが、、、