医学講座
皮膚生検
昨日の院長日記、
乳房外パジェット病の見落とし
…の続きです。
乳房外パジェット病を見落とされた患者さんは、
皮膚生検を、
もっと早くしてくれていれば、、、
…という思いだったと考えます。
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確かに、
皮膚生検は重要です。
日本皮膚悪性腫瘍学会HPに掲載された、
パジェット病Paget病の写真を見てください。
ちょっと赤くなっただけの、
湿疹に見えます。
かぶれの薬をもらいに来た患者さんに、
皮膚がんのの疑いがあるので、
皮膚生検をします、
…と言っても同意してもらえないことがあります。
■ ■
皮膚生検は、
皮膚を切り取って、
病理組織検査をする方法です。
外来で簡単にできる
…なんて思わないことです。
ちゃんと電気メスで止血をしないと、
血だらけになります。
一回の組織検査では、
異常が見つからないこともあります。
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外陰部
乳輪周囲
腋窩にできた赤い病変を、
生検で取ることは患者さんにとって厄介なことです。
経験を積んだ皮膚科医でも、
見落とすことがあります。
同じことが悪性黒色腫の誤診でもあります。
悪性黒色腫は皮膚生検は禁忌です。
ちゃんとした皮膚科医を選ぶことが、
患者側にも大切なことです。