医学講座

この肺みて手術する医者がいたら会ってみたい

 昨日の院長日記、
 インオペ手術不能に登場した、
 この肺みて、
 手術する医者がいたら会ってみたい、、、

 …と発言されたのは、
 消化器内科の先生でした。
 もう少し別の言い方があったと思います。
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 私が問題だと思ったのは、
 この発言の他にもありました。
 患者さんを消化器外科に紹介したり、
 麻酔科に紹介したりして、
 実際に手術を担当する先生が診ていないことでした。
 消化器内科の先生が、
 外科と麻酔科に相談して決めたそうです。
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 私が病院長に手紙を書いたので、
 担当の消化器内科部長も交えて、
 少し丁寧に説明してくれたそうですが、
 最後まで麻酔科や外科は受診していませんでした。
 これでは、
 患者さんも私も納得できませんでした。
 私が札幌医大に診療情報提供書を書いて、
 消化器外科と麻酔科に診ていただきました。
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 肺気腫で在宅酸素を使っている患者さんでも、
 手術の種類によって麻酔方法を選べます。
 札幌医大麻酔科は、
 私が最も信頼する麻酔科です。
 札幌医大には、
 高度救命救急センターや、
 集中治療部があります。
 最高のスタッフがそろっています。
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 麻酔科の担当医は、
 とても親切に患者さんを診てくださいました。
 手術ができるように麻酔方法を検討してみます
 …とても力強いお言葉をいただきました。
 札幌医大第一外科、
 消化器・総合、乳腺・内分泌外科のスタッフも最高でした。
 できるだけ患者さんに負担が少ない手術方法を検討してくださり、
 優秀なスタッフがついてくださいました。
 手術に反対する外科医は一人もいなかったそうです。
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 もちろん手術のリスクもあります。
 患者さんには丁寧に説明してくださいました。
 患者さんも私も、
 安心して手術日を迎えました。
 札幌医大の卒業生の一人として、
 私は母校をほんとうに誇らしく思いました。
 手術は無事に終了しました。
 手術から2年以上経過していますが、
 大腸癌の再発はありません。
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 『この肺みて手術する医者がいたら会ってみたい
 …と発言された先生は、
 手術をしてくださった先生には会っていません。
 世の中には、
 とんでもない医者もいれば、
 素晴らしい先生もたくさんいます。
 とんでもない医者はごく一部だと思いますが、
 自分が病気になった時にどう言われたいか、
 よく考えてほしいです。

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