医学講座
消毒と滅菌2021
今日は2021年7月17日(土)です。
札幌も暑いです。
昨日は北海道のオホーツク管内
置戸町おけとちょうで、
日本国内最高の35.3℃を観測しました。
札幌も30℃超えの暑い日が続いています。
あと2週間くらい続くようです。
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昨日の院長日記、
消毒液はたっぷり・不織布マスク推奨のつづきです。
私たち外科医にとって、
大切なのが消毒と滅菌です。
消毒と滅菌は似ているようですが大きく違います。
消毒とは人体に有害なバイ菌を消すことです。
ただ完全にゼロにはできません。
減らす程度です。死なない菌もいます。
ふつうのキズならこれで十分ですし、
消毒は不要という先生もいます。
私もキズは消毒しない派です。
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キズは消毒はしないでシャワーなどで洗った方がキレイに治ります。
重傷のヤケドでも、
生理的食塩水と同じ濃度にした食塩水シャワーで全身を洗います。
こうするとヤケドがよく治ります。
生理的食塩水はヤケドやキズにもしみません。
ある種の温泉がヤケドに効くのはこうした理由です。
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滅菌めっきんはすべての菌を殺してしまうことです。
抹殺するのです。
細菌もウイルスもカビも殺します。
手術に使う器具は消毒ではダメです。
熱湯をかけるのも消毒です。
滅菌は高圧をかけて温度も100℃以上に上げます。
生身の人間はヤケドをしてしまうので滅菌はできません。
手術をする前には術野を消毒します。
皮膚をキズつけるので、
消毒をしないと有害な菌がキズに入る恐れがあるからです。
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上の記載は2007年5月18日の院長日記に書きました。
札幌美容形成外科には消毒薬だけで6種類もあります。
手術用に使う滅菌器は3台あります。
アルコールで撲滅できるコロナウイルスは、
私に言わせると、
ちょろい菌です。
アルコールをたくさんシューっとして、
コロナから身を守りましょう。