医学講座

机のメッセージ

 今日は2022年7月11日(月)です。
 参議院議員選挙が昨日終わりました
 今日の朝刊は選挙結果の報道です。
 その中に、
 とてもいい投稿がありました。
 あまりいいニュースがなかったので、
 ひさしぶりに心があたたかくなりました。
      ■         ■
 2022年7月11日、北海道新聞、いずみへの投稿です。
 机のメッセージ
 2022.7.11
 今から50年以上前、私の「十五の春」にサクラは咲かなかった。志望する高校の受験に失敗したのだった。
 当時は個人情報に配慮するような時代ではなかった。合格者の名前は、新聞販売店の壁やデパート横の看板に貼り出され、受験生のいない家庭にも広く知れ渡った。
 その上、合否の情報をすでに入手している中学校に、わざわざ結果を報告しに行くという念の入れようだった。受からなかった者にとっては、悲惨な一日だった。
 その夜、私はご飯も食べずに泣き続け「来年また受験する」と親を困らせた。春からは第2志望の学校に通学し、多くの良き友人に恵まれた。
 1年生の終わり頃、受験シーズンが近づき、試験会場を設営するために、教室の机をすべて運び出すことになった。私はふと思い立って、机の隅に『受験するあなたへ あなたにとってこの学校は本命ですか、それとも第2志望ですか。どちらであっても緊張しないでください。どうか力を出しきれますように」と鉛筆で走り書きをした。
 試験の後、その机がまた私の所に戻って来る保証はなかったが、数日後、ちゃんと戻ってきた。私のメッセージの隣には「ありがとうございます。これを読んで落ち着きました。頑張ります!」と書かれていた。
 あの日、咲かなかったサクラが私の心にパッと咲いたようなうれしさをかみしめた。
 照井由希子てるいゆきこ(66歳・主婦)―小樽市

(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 第一志望の学校に合格できないこともあります。
 不合格だった人が補欠合格になることもあります。
 私が浪人時代に聴いた、
 旺文社の大学受験ラジオ講座で、
 講師の勝浦捨造先生が、
 どんな大学にも必ずいいところがある。
 (一流校)だけがいい大学ではない、
 …という主旨のことを言われた記憶があります。
 第二志望で行った学校で、
 たくさんの良い友人ができてよかったと思います。
 朝からすてきな文章を読ませていただきました。
 小樽市の照井由希子さんに感謝いたします。

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