医学講座
化粧はすれども
平成20年4月27日、朝日新聞朝刊、ひとときへの投稿です。
化粧はすれども
朝、いつものように洗面所で化粧水、乳液をペタペタとつけていると、
主人がのぞきにきた。
「どうですかなぁ、少しは直りますかなぁ?」。
私が「あきまヘーん、
土台がしわしわじゃけん。
どげんもなりまっせん」
と言って、
2人で大笑いになった。
主人93歳、
私85歳。
■ ■
主人は掃除、洗濯、庭いじり。
そして自転車でスイスイお買い物。
いたって元気で、目の悪い私を支えてくれる。
私も一通りの家事には不自由しない。
介護を一切受けず、2人で何とか暮らしている。
■ ■
自分の顔が気になるようになったのは、
弟ががんで亡くなった2年前。
悲しみからか、10㌔もやせた。
玉手箱を開けた浦島太郎みたいに
髪は真っ白、
顔はシワシワの
ばあ様になった。
■ ■
母が84歳で亡くなった時の死に顔が余りにも哀れで、
悲しかったことが忘れられない。
自分はふっくらとした優しい顔で死にたいと願っていた。
それなのに、
何と生身の私の顔が母のその時とそっくりになり、
やつれ果てた顔が鏡に映っているではないか。
■ ■
ファンデーションを塗り、
紅をさして小学校や女学校の同窓生と会うと、
スタイルが良かった人は背中が曲がり、
美しかった人は顔がしわくちゃになってしまっていた。
仕方がないことだ、と納得はしているのだが……。
福岡県新宮町 山田とみえ 主婦85歳
(以上、朝日新聞から引用)
■ ■
これは、私の勝手な想像です。
この85歳のご婦人は、きっと美しい方です。
身なりも、しゃきっとしていらして…
85歳より、ずっとお若く見えると思います。
85歳になっても…
化粧水・乳液をペタペタとつけて…
ファンデーションを塗り…
紅をさして…
小学校や女学校の同窓生と会う…
というのが、推定の根拠です。
■ ■
キレイにして、お化粧をしていると…
ボケないそうです。
高齢化社会になりました。
特別養護老人ホームに勤務されている、
看護師さんにお聞きしました。
特養に限らず、
高齢者専用マンションなどに入居されているのは…
圧倒的に女性が多いそうです。
■ ■
私を含めて、男は短命で長生きできません。
どうせ長生きしているのだったら…
いくつになっても、キレイでいたいと願うのが…
女心です。
85歳のこの投稿者の女性は…
きっとキレイな方です。
■ ■
投稿に書いてありましたが、
人間は悲しみや苦しみがあると…
急にトシをとることがあります。
この女性のように、身内が急死した…
なんてことは、耐えられないことです。
玉手箱を開けた浦島太郎みたいになる
ことも実際にあることです。
■ ■
浦島太郎の時代には、美容外科はありませんでした。
現代医学は、浦島太郎も治せます。
浦島花子さん、
是非、美容外科にいらしてください。
手術が無理なら、切らない治療もできます。
手術ができる方でしたら…
保険適応になる眼瞼下垂症手術もあります。
■ ■
私は何人も、
浦島花子さんを治療した経験があります。
悲しい事実は、覆す(クツガエス)ことはできません。
ただ、悲しくて…
シワシワになってしまった顔を治すと、
元気になります。
内科や精神神経科ではできない治療です。
■ ■
今日は家内の誕生日です。
私は、朝日新聞の投稿者のご主人のように
93歳までは生きられません。
元気でいられる自信もありません。
私が亡くなったら…
どこかの美容形成外科へ行って…
治してもらってください。
いつまでも、若く美しくいることは、
ボケ防止にも役立ち、いいことだと思います。