昔の記憶
昭和の日
今日は昭和の日です。
平成元年から平成18年までは、みどりの日でした。
私が子供の頃は、天皇誕生日でした。
結婚してからは、義父の誕生日でした。
以前にも書きましたが、家内の父は国鉄マンでした。
■ ■
平成5年4月6日に、心筋梗塞で急逝してしまいました。
今でも残念に思っています。
4月29日になると、義父のことを想い出します。
私は、義父に結婚を反対されました。
『北海道は遠い』
これが理由です。
確かに、関西から北海道は遠かったです。
■ ■
私が直接言われたのではありませんが、
『お医者さんは、看護婦(看護師)さんと浮気をする』
というようなことも…
理由に入っていたとか?
聞いた覚えがあります。
これは、お医者さんに限らず…
その人によると思います。
私の友人を見てもそうです。
義父に言われたためではありませんが…
私は一度も浮気をしていないし、
すすきのにもめったに行きません。
風俗にも行きません。
■ ■
うちのお父さんは、旅行に行っても…
必ず線路を見ている。
結婚する前に家内から聞いた言葉です。
義父は、国鉄の保線マンでした。
定年退職する前は、尼崎(アマガサキ)保線区長でした。
JR西日本で、大事故があった尼崎です。
■ ■
あの事故があった時…
義父が生きていたら、
どんなに悲しんだことかと、胸が痛くなりました。
事故があった線路は、義父の管轄でした。
当時は、福知山線(フクチヤマセン)と言っていました。
保線区は、線路の除草まですると教えてくれました。
■ ■
昔は、家が貧乏だと…
立身出世のために、
国鉄に入ったものだと聞いたことがあります。
私の祖父も、国鉄に勤めていました。
義父も島根県の農家の八男でした。
尋常小学校を卒業後に、大阪に出て、国鉄に入りました。
亡くなる前も、線路の仕事をしていました。
50年間も、線路一筋のおじさんでした。
■ ■
昔は、こうして…
この道一筋の、職人みたいな人が多かった気がします。
今は、多いのがフリーターやニート。
苦労して仕事を覚えるというのが、
若い人に受けないのかも知れません。
でも、安全に電車を運行するには、
線路がしっかりしていなければなりません。
■ ■
義父から聞いた印象に残っている言葉があります。
台風や大雨が降った時の列車の運行です。
保線区長がOKを出さなければ、
たとえ特急でも停止して待たなければならない。
それほど、自分の職務に自信と責任を感じていた人でした。
もう少し、いろいろなことを相談してみたかった…
じいちゃん、何でそんなに早く死んじゃったの?
というのが、義理の息子としての本音です。
医学講座
化粧はすれども
平成20年4月27日、朝日新聞朝刊、ひとときへの投稿です。
化粧はすれども
朝、いつものように洗面所で化粧水、乳液をペタペタとつけていると、
主人がのぞきにきた。
「どうですかなぁ、少しは直りますかなぁ?」。
私が「あきまヘーん、
土台がしわしわじゃけん。
どげんもなりまっせん」
と言って、
2人で大笑いになった。
主人93歳、
私85歳。
■ ■
主人は掃除、洗濯、庭いじり。
そして自転車でスイスイお買い物。
いたって元気で、目の悪い私を支えてくれる。
私も一通りの家事には不自由しない。
介護を一切受けず、2人で何とか暮らしている。
■ ■
自分の顔が気になるようになったのは、
弟ががんで亡くなった2年前。
悲しみからか、10㌔もやせた。
玉手箱を開けた浦島太郎みたいに
髪は真っ白、
顔はシワシワの
ばあ様になった。
■ ■
母が84歳で亡くなった時の死に顔が余りにも哀れで、
悲しかったことが忘れられない。
自分はふっくらとした優しい顔で死にたいと願っていた。
それなのに、
何と生身の私の顔が母のその時とそっくりになり、
やつれ果てた顔が鏡に映っているではないか。
■ ■
ファンデーションを塗り、
紅をさして小学校や女学校の同窓生と会うと、
スタイルが良かった人は背中が曲がり、
美しかった人は顔がしわくちゃになってしまっていた。
仕方がないことだ、と納得はしているのだが……。
福岡県新宮町 山田とみえ 主婦85歳
(以上、朝日新聞から引用)
■ ■
これは、私の勝手な想像です。
この85歳のご婦人は、きっと美しい方です。
身なりも、しゃきっとしていらして…
85歳より、ずっとお若く見えると思います。
85歳になっても…
化粧水・乳液をペタペタとつけて…
ファンデーションを塗り…
紅をさして…
小学校や女学校の同窓生と会う…
というのが、推定の根拠です。
■ ■
キレイにして、お化粧をしていると…
ボケないそうです。
高齢化社会になりました。
特別養護老人ホームに勤務されている、
看護師さんにお聞きしました。
特養に限らず、
高齢者専用マンションなどに入居されているのは…
圧倒的に女性が多いそうです。
■ ■
私を含めて、男は短命で長生きできません。
どうせ長生きしているのだったら…
いくつになっても、キレイでいたいと願うのが…
女心です。
85歳のこの投稿者の女性は…
きっとキレイな方です。
■ ■
投稿に書いてありましたが、
人間は悲しみや苦しみがあると…
急にトシをとることがあります。
この女性のように、身内が急死した…
なんてことは、耐えられないことです。
玉手箱を開けた浦島太郎みたいになる
ことも実際にあることです。
■ ■
浦島太郎の時代には、美容外科はありませんでした。
現代医学は、浦島太郎も治せます。
浦島花子さん、
是非、美容外科にいらしてください。
手術が無理なら、切らない治療もできます。
手術ができる方でしたら…
保険適応になる眼瞼下垂症手術もあります。
■ ■
私は何人も、
浦島花子さんを治療した経験があります。
悲しい事実は、覆す(クツガエス)ことはできません。
ただ、悲しくて…
シワシワになってしまった顔を治すと、
元気になります。
内科や精神神経科ではできない治療です。
■ ■
今日は家内の誕生日です。
私は、朝日新聞の投稿者のご主人のように
93歳までは生きられません。
元気でいられる自信もありません。
私が亡くなったら…
どこかの美容形成外科へ行って…
治してもらってください。
いつまでも、若く美しくいることは、
ボケ防止にも役立ち、いいことだと思います。
未分類
医療費控除
さくらんぼさんからご質問をいただきました。
①美容外科の領収書は医療費控除外なんですか?
②母のように くも膜下出血の後遺症での瞼の垂れも だめなのですか?
①美容外科の領収書は、医療費控除の対象になりません。
豊胸術、レーザー脱毛などの保険外診療は、
どんなに高価でも、
‘医療費控除’の適用になりません。
■ ■
②は‘病気’なので、健康保険で手術を受けていれば、
医療費控除の対象となります。
ただ、残念なことですが……
大手美容外科で、自由診療で手術を受けていると、
おそらく100%、美容整形と判断され、
医療費控除の対象とはならないと考えられます。
■ ■
私のように、個人経営の診療所でしたら、
わきが、眼瞼下垂症は保険診療で手術をしています。
大学病院や公立病院の形成外科でも同じです。
HPにも記載しているように、
‘病気’の治療には、健康保険を適用できます。
健康保険が適用されたら、
医療費控除も受けられます。
■ ■
高齢で瞼が下がってものが見にくいと…
転倒してケガをするおそれもあります。
実際に札幌美容形成外科で治療を受けた方です。
自宅が高校の通学路にあり、
細い道を自転車がビュンビュン通ります。
瞼が下がって横から来る自転車が見えません。
今まで何度もぶつかりそうになりました。
是非、手術をしてください…
というご婦人がいらっしゃいました。
■ ■
わきが手術を受けられた場合も、
当院で健康保険で治療を受けた時は、
当然、医療費控除の対象となります。
ワキガ手術を受けたことを…
税務署に知られたくないというお気持ちはわかります。
ご安心ください。
領収書に、ワキガ手術とは書かれません。
また、何の手術かも申告する必要はありません。
■ ■
しつこく税務署に聞かれたら、
個人情報だと突っぱねるべきです。
痔の手術なんかも知られたくありませんね。
大企業の経営者や大物政治家が
ガンの手術を受けたとします。
税務署に申告して、どこかでバレたら大変なことになります。
対立政党の候補者が補欠選挙の準備を始めるかも知れません。
ライバル会社が乗っ取りの準備を始める可能性もあります。
病気や病名は大切な個人情報です。
税務署といえども、簡単には調べられません。
どうしても困ったら、弁護士さんに相談しましょう。
未分類
さくらんぼさん
2日間ほど、悪徳美容外科だの脱税だの…
イヤな日記が続いたので、
今日は嬉しい話題を一つ書きます。
私の院長日記は、
札幌美容形成外科HPの他に
美容の杜というHPに載せていただいています。
■ ■
札幌美容形成外科HPの日記は、
サーバー容量の関係で
コメントはできない設定になっています。
美容の杜には、コメントをいただけます。
この美容の杜に、
毎日コメントをくださる方がいらっしゃいます。
さくらんぼさんという女性読者さんです。
ご主人と果樹園を経営なさっていらっしゃいます。
■ ■
毎日、日記を書くのは大変です。
毎日、コメントをいただくと、
とても励みになります。
私が毎日続けられるのは、
たくさんの方に読んでいただけるからです。
アクセス数と
来院していただく方から、
『日記を読んでいます』と
言っていただけるのが
続けられる原動力です。
■ ■
さくらんぼさんは、美容外科のお客様ではありませんが、
ご自身の手術や家族のご病気で医療を受けた経験が豊富です。
私自身にも参考になることがたくさんあります。
一般庶民の目で見た、医療の問題点がよくわかります。
私も、いままで胡散臭い(ウサンクサイ)と思っていた…
新聞の書籍広告があります。
■ ■
『手術しないで治せる腰痛』の本が…
高価なサプリメント販売が目的
とは知りませんでした。
新聞社も購読者数が減り、
広告収入に頼っていると聞いたことがあります。
自分の会社が宣伝した本が、
悪徳商法の片棒を担いでいることは、
おそらく100も承知なのでしょう。
■ ■
そういえば…
新聞一面の下に出ている書籍広告には、
ふつうでは考えられないような言葉が並んでいます。
ガンが治ったとか…
○○せずに治ったとか…
結局、試してみて騙されたとわかります。
新聞記事と広告は、
分けて考えなければならないのでしょう…
■ ■
コメントを読んでいると、その方の性格がわかります。
さくらんぼさんは、
正直で…
曲がったことが大嫌いで…
正義感に満ち溢れていて…
素敵な女性だと思います。
■ ■
さくらんぼさんが送ってくださった、
果樹園の写真です。
ラ・フランスの木と花です。
今日、掲載許可をお願いしたら…
さっそく、サクランボの写真を送ってくださいました。
ありがとうございました。
美味しい果物をたくさん作ってください。

ラ・フランスの木(4月6日)

ラ・フランスの花 (4月25日)

サクランボの花 (4月26日)
昔の記憶
脱税と美容外科医
昨日の日記に、脱税で捕まった先生のことを書きました。
今から10年前です。
札幌と大阪で日美クリニックという美容外科を開業していた、
N先生がいました。
当時、私は帯広厚生病院形成外科に勤務していました。
ちょうど、帯広厚生病院を退職して、
美容外科医になろうと思った時です。
43歳でした。
■ ■
テレビで
‘♪ニチビにちびー♪’
‘♪ニチビしましょうー♪’
という軽快な音楽で宣伝をしていました。
‘♪昨日までの私…♪’
‘♪…明日からの私……♪’
というキャッチコピーも上手な宣伝でした。
北海道で一番‘有名’なクリニックだったかもしれません。
■ ■
その、日美クリニックのN先生が、
所得税法違反で逮捕されそうになり…
隠していた金塊をモーターボートに積んで…
琵琶湖に逃げたと、ワイドショーで盛んに放送されました。
脱税だけではなく、逃走の仕方が派手でした。
私が美容外科医になろうとした時だったので、
周囲の人から、
美容外科医は変な目で見られました。
■ ■
他にも、過去に脱税で逮捕された…
‘有名な’
美容外科の先生がいらっしゃいます。
美容外科に来て、領収書をくださいという人はいません。
美容外科の領収書は医療費控除にもならないので、
税務署に申告する人もいません。
現金で料金をいただき、
その収入を隠してしまうのが手口です。
■ ■
脱税は厳しく処罰されます。
脱税→医業停止(医師免許停止)→刑務所となります。
意外なことに、医療事故で不幸にして患者さんが亡くなっても、
医業停止(医師免許停止)→刑務所
となる先生は少ないのです。
不可抗力とか、最初からリスクがある場合があるからです。
脱税は、大部分が故意犯なので、重罰となります。
■ ■
この脱税で逮捕されたN先生が、
手術をされた患者さんを診察する機会があります。
脱税で逮捕されたという、
悪いイメージがありました。
ところが…
この先生が手術をされたワキガの患者さんは、
まず100%臭いがありません。
汗腺はキレイに取り除かれています。
昨日の先生とエライ違いです!
■ ■
臭いがすると、受診される方でも…
汗腺はわずかに残っているか、
臭いがしても、ワキガの臭いではなく、
汗の臭いがする程度でした。
また、目や鼻の手術を受けた患者さんも
診察する機会がありました。
手術を受けて幸せになられた方が大部分です。
大きな修正手術を必要とした方は経験していません。
■ ■
確かに、一時期…
このクリニックで手術をして、
トラブルになった患者さんが報道されたことがありました。
私はTVや新聞で、N先生のことを読んで…
きっと悪い先生だと…
勝手に想像していました。
ところが、実際に患者さんを診察してみると…
昨日書いた先生とは違い…
患者さんはハッピーなのです。
つまり、診療や手術は真摯にしていたと考えられます。
■ ■
脱税で捕まるくらい、所得があったのは、
宣伝もさることながら…
手術はしっかりしていた?
と善意に解釈しています。
それにしても、脱税で逮捕は…
どう考えても割りに合わないと思います。
せっかく苦労して手にした医師免許証です。
私は脱税で取り上げられたくないので…
しっかり申告と納税をしています。
医学講座
30分で治らないワキガ
平成20年4月24日、北海道新聞一面の下に、
書籍広告が出ています。
ワキガ・多汗症セラピー
「読めば納得!」
30分で悩み解決!
ワキガ・多汗症治療はここまで進化した!
「汗とニオイいつまで悩み続けるの?」
あらゆる不安を解決した最先端治療!
医学博士○◎○◎著
◆定価/1680円(税込)
■ ■
札幌美容形成外科には、
この本に出てくる東京のクリニックへ行って、
手術を受けたけれど、臭いが取れなかったと…
来院なさる患者さんが何人もいらっしゃいます。
しかも…
「あなたは範囲が広いから、手術料金は100万円です」
と医師に診断され、
100万円のローンを組んで…
臭いと借金だけが残った、
大変お気の毒な方もいらっしゃいます。
■ ■
私たちが北海道新聞に広告を出そうとすると…
何回も審査を受けます。
北海道新聞社の広告規制はかなり厳しく、
NTTの電話帳よりも厳しい部分があります。
それなのに…
書籍広告に名を借りた、
悪徳クリニックの宣伝は、
一切、規制がないようです。
広告代理店が違うのかもしれません。
■ ■
北海道新聞は北海道では最も購読者が多い新聞です。
道民の心情として、
『道新に出ていた病院』だから『安心』
という心理が働くことが考えられます。
30分で悩み解決の‘先生’は…
過去に脱税で逮捕されたこともあります。
美容外科業界では、
知らない人がいないくらい有名です。
■ ■
私は一人の医師として、
美容外科医として、
この広告を許せません。
何度も書いているように…
ワキガ手術はワキの皮膚を傷つける手術です。
深く擦りむいた膝のキズは、30分では治りません。
形成外科医や美容外科医であれば、
誰でも知っていることです。
■ ■
私が手術をしても、キズがキレイに治らない人もいます。
同じ手術をしても、
ワキガ手術ほど
キズの治りやキズの色が違う手術はありません。
治りが悪いと、色素沈着が長く残る方もいらっしゃいます。
ワキガは、
わきがは、
決して30分では治りません。
■ ■
京都の冨士森先生が、
生涯に悔いを残すわきが手術のキズという
学会発表をなさっています。
広告に惑わされて、手術を受けないで下さい。
わきが手術は簡単ではありません。
北海道新聞社の方に、
是非、
東京まで行って手術を‘体験’してきていただきたいです。
新聞社は、広告にも責任があります。
未分類
チューリップ開花
今年の札幌は、異常なくらい早く春が来ました。
例年は、5月上旬に開花する桜がもう咲いています。
札幌では、毎年エゾムラサキツツジがまず開花します。
枝だけの低木に、紫の花がつきます。
同じ頃に、チューリップの芽が大きくなってきます。
■ ■
今年は、エゾムラサキツツジも
チューリップも
サクラも
今、同時に咲いています。
札幌駅前通りは、地下歩道の工事中です。
西武デパート前と北3条西3丁目に
少しだけ残っている花壇があります。
そこで白いチューリップが開花しています。
■ ■
今朝、通勤途中にチューリップの写真を撮ってきました。
私は花が好きです。
絵画とか彫刻などの美術は全くダメ。
ですから美術館めぐりなんてのは苦手。
歴史もダメ。
神社仏閣にもあまり興味はありません。
ただ、自然とか花とか生き物は大好きです。
動物園と植物園でしたら、
私が好きなのは植物園です。
札幌には、
北海道大学植物園という立派な植物園があります。
■ ■
各地で、住民が丹精込めて育てた花が
無残に折られたり、切られたりする事件が報道されています。
むしゃくしゃする時や、
イライラする時もあります。
ただ、罪のない花に八つ当たりはやめて欲しいです。
せっかく、キレイに咲いているのに…
一年に一度しか開花のチャンスはないのです。
私のように通勤途中に楽しみにしている人もいると思います。
花は大切にしましょう!
心が和み(ナゴミ)ます。

開花したチューリップ
北3条西3丁目
NORTH33前
医療問題
町立厚岸病院黒字化
平成20年4月21日、北海道新聞朝刊の記事です。
町立厚岸病院6年ぶり黒字
地域に密着目配りこまやか
信頼回復、患者2割増
医師定着、“お茶懇で”健康指導
■ ■
【厚岸】全国の自治体病院の経営が悪化する中、
釧路管内厚岸町の町立厚岸病院(98床)が、
この2年間で患者数を2割も増やし、
経営を好転させている。
佐々木暢彦院長(54)をはじめとする勤務医たちが
地域に根ざした診療方針を打ち出し、
患者の信頼を取り戻したことが大きい。
■ ■
病院会計の経常収支は、
町からの補助金上乗せもあるが、
2006年度以降、単年度で黒字転換。
自治体病院再建のモデルケースとして注目されそうだ。
(厚岸支局 中川大介)
■ ■
「○○ちゃんのお兄ちゃんだね」。
診察室で、
小児科医の佐々木院長が患者の子供に優しく語り掛ける。
町内の主婦(38)が
「昨年、子供の通院先を釧路の病院から切り替えました」
という通り、
家族構成や生活環境まで目配りする医師たちの姿勢が
じわじわと町民の支持を得て患者数が増えた。
■ ■
佐々木院長が着任した2006六年度の患者数(入院、外来)は
85,300人で前年度比18%の増加だ。
同年度から小児科を再開したこともあるが、
道内自治体病院の患者総数が同6.3%減る中で
全道一の伸びを見せ、
経常収支は6年ぶりの黒字(3,000万円)に。
2007年度は患者数がさらに同3%増えて
5,000万円の黒字を見込んでいる。
■ ■
以前は2004年度が3億7千万円、
2005年度が2億5千万円の赤字。
同年度の不良債務は5億円を超えた。
町が各地から「一本釣り」した医師が定着せず
一年ごとに入れ替わり、
病院内部に不協和音も生じて
患者は車で一時間の釧路市に流れた。
■ ■
そうした中、
町の求めで札医大の地域医療総合医学講座助教授から転じた
佐々木院長が着任し、
患者に対する「信頼再生」に力を注いだ。
総合医を目指す同講座所属の医師らが定着し、
現在は内科、外科など6科で常勤医5人、
研修医1人の体制で二次救急も引き受ける。
■ ■
医師が地域に出向く
「お茶の間健康づくり医療懇談会」は
この二年間で26回、
検診結果を医師が地域で報告する相談会も10回を数える。
一方で支出削減を徹底し、
収入で費用を賄えた比率を示す医業収支比率は
2006年度で95.1%と前年同期比で15ポイントも上昇。
全道の町村立病院ではトップ級だ。
■ ■
病院会計に対して同町は
法定基準を上回る補助金を一般会計から交付。
2006年度の黒字転換も、
実際は前年度より1億円多い3億円の交付を受けてのことだが、
若狭靖町長は
「増額は病院への町民の信頼回復があってこそ可能」
と強調する。
■ ■
佐々木院長は札幌出身で自治医大卒。
「地方住民の役に立ちたい」
と東京の八丈島などで勤務し、
大学時代の恩師が院長を務めた町立厚岸病院を実践の場に選んだ。
札医大と連携して地域医原を志す研修医や実習生も受け入れ、
「医師を増員できれば往診もしたい」と意欲を見せる。

診察する佐々木暢彦院長。
「きちんと話を聞いてくれて、説明が丁寧だ」と患者の評判も上々だ
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
佐々木暢彦先生は、
私が昭和49年に自治医大を受験した時に
ご一緒だった先生です。
受験で、2日ほど栃木県の田舎の同じ宿の泊まっただけですが、
30年前から、実に誠実でお優しい先生でした。
この新聞記事を見て、とても嬉しくなりました。
■ ■
当時、自治医大の受験生は
都道府県毎に同じ宿に泊まって、
自治医大で2次試験を受験しました。
私の他は
北大循環器外科の松居喜郎教授、
札幌市北区麻生で、
あさぶ小児科を開業している由利賢次先生
内科の佐藤信司先生など、
現役と浪人の受験生が、同じ宿に泊まって、
仲良く受験した楽しい想い出があります。
私が札幌医大、
松居先生と由利先生は北大医学部、
へ進学しました。
佐々木先生と佐藤先生が自治医大へ行かれました。
■ ■
私も、せっかく合格させていただいたので
自治医大へ行こうか?とずいぶん悩みました。
授業料は貸与されるので、実質負担はゼロ。
生活費約6万円/月も貸与されました。
卒後9年間の義務年限があり、
そのうち半分を僻地勤務するという条件でした。
もちろん勤務先からお給料をいただけます。
■ ■
いろいろな先生のところへ相談に行きました。
最終的に、予備校でお世話になった
生物の矢野先生にご相談して、
札幌医大へ入学することに決めました。
もし、自治医大へ進学していたら…
美容外科医には、絶対になっていなかったと思います。
■ ■
佐々木先生は、当時からとても温厚なお人柄でした。
自治医大は、国の医療政策の中では
唯一ともいえるくらい、僻地医療に貢献していると思います。
自治医大出身の先生は、とても信頼できる先生が多いです。
佐々木先生も義務年限の僻地勤務を終えられ、
その後、札幌医大の助教授になられたとお聞きしていました。
■ ■
厚岸町立病院は、私が釧路労災病院に勤務していた頃は
北大から医師が派遣されていた記憶があります。
佐々木先生が院長になられて、
佐々木先生に賛同する、
夢とロマンを持った先生が黒字経営を支えているのだと思います。
医療業界では、暗いニュースが多い中で、
佐々木先生のニュースはとても嬉しく読ませていただきました。
これからも、頑張っていただきたいと願っています。
医学講座
キズの治し方
平成20年4月20日、朝日新聞朝刊日曜版 be on Sundayの記事です。
元気のひけつ
擦り傷・切り傷
軽いときは適度に潤いを
■ ■
軽い擦り傷や切り傷ができたとき、どうしていますか。
消毒して乾かして……。
実は、
消毒せずに適度に潤いを保つ方が痛みも少なく、
治りも早い。
近年、そんな考えが広がってきました。
湿潤療法(モイストウンドヒーリング)と呼ばれています。
■ ■
国立成育医療センターの金子剛医長(形成外科)は
もう5年ほど、手術前の消毒以外には消毒薬は手にしていない。
「傷の手当てだけではありません。
手術後も消毒薬は使わず、
汚れがあれば生理食塩水で皮膚をきれいにしています」
■ ■
理由は
「そもそも健常じゃない状態なのに、
かえって皮膚組織を傷つけてしまい、
痛むし、治りが遅くなる」。
傷は乾燥させた方が細菌感染も少なく、
治りが旱い
-昔はこう思われていた。
傷口を毎日消毒してガーゼを取り換えるのが
当たり前だった。
しかし、結果的に毎日、傷つけることになってしまっていた。
■ ■
金子さんは言う。
「どうして傷ができたのかを把握し、
傷の場所や深さをみてほしい。
出血しているなら押さえて止血し、
砂が入ったり出血がひどかったりする場合は
すぐ医療機関へ」
傷口が深かったり、
ギザギザになっていたりするほか、
ガラスや木くずが刺さっている場合も病院に行った方がいい。
破傷風にも注意がいる。
■ ■
「とにかく落ち着いて。
早く措置しないと治りが悪いと言われましたが、
傷は24時間以内に対処すれば大丈夫ですから」
NPO法人創傷治癒センター理事長の
塩谷信幸・北里大名誉教授(形成外科)は
「そもそも傷を治すのは体に備わった自然の治癒能力なのです。
私たち医師はそれを手助けするだけなのです」と話す。
■ ■
皮膚は、
細菌などの病原体や化学物質から
私たちを守る防御壁であるとともに、
体液が漏れるのを防ぎ、
体内環境を維持する役目をもっている。
その大切な壁が破れると、
修復するための様々な仕組みが働く。
■ ■
傷ができると体液がしみ出してくる(滲出液(シンシュツエキ))。
この液の中に細胞の成長を促し
皮膚を修復するためのいろいろな成分が含まれている。
かさぶたができると
その分、働きが落ちる。
この液をふき取ると、治るのを妨げていることになってしまう。
■ ■
逆に液体の状態が保たれると思う存分に能力が出る。
これが湿潤療法の考えで、
そのための「モダンドレッシング」という、傷にはるものが開発された。
家庭用のものも販売されている。
やけどのときにできる水ぶくれは、
いわば自然の湿潤療法だ。
■ ■
塩谷さんによると、
この考えは、1962年に英国の動物学者により、
動物実験のデータを基に発表された。
それから半世紀近く。
ようやく広がってきた、という。
「傷をふさぐと、かえってうみやすくなるのでは」
という心配も根強い。
湿潤療法の普及を遅らせた一因だが、
実際には感染率は低いと報告されている。
体液中の白血球などが活発に活動するので
細菌が抑えられると考えられている。
そもそも皮膚にはたくさんの常在菌がいる。
それをぬぐい去ろうと薬に頼っても
無理があるのかも知れない。 (小西宏)
■ ■
キズが自然に治るメカニズム

炎症期
①血管が破れ出血
②血小板などの働きで血が止まる
③滲出液がにじみ出る
④白血球などが細菌を除く

増殖期
①滲出液が乾いてかさぶたに
②かさぶたの下では残った滲出液の手助けで表皮が完成
③コラーゲンなどでキズを埋めるように組織がつくられる

成熟期
①表皮が再生される
②表皮の下では元に戻ろうと細胞が活動
③組織が収縮し、キズが小さくなる
(「正しいキズケアBook-1」をもとに作製)
(朝日新聞より引用)
■ ■
プラスα(アルファ)
NPO法人創傷治癒センターはホームページ (http://www.woundhealing-center.jp/)で、傷の手当ての10ヵ条や床ずれなどの情報を提供している。
民間団体の「正しいキズケア推進委員会」(http://kizucare.com/)も湿潤療法やキズケアのQ&Aを掲載している。
正しいキズケアBOOK1~3を無料で配布している。
子ども向けに分かりやすいイラストで紹介したものもある。
希望者はホームページから。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
キズに対する考え方が変わってきました。
金子先生は慶応大学形成外科のご出身。
とても穏やかで優しい先生です。
子供の生まれつきの耳の病気、
とくに小耳症(ショウジショウ)の治療がお上手です。
■ ■
塩谷先生は、ブログでもお馴染み。
元北里大学形成外科教授。
日本形成外科学会の重鎮のお一人です。
朝日新聞社は、元気のひけつなど、
医療記事が充実しています。
■ ■
ただ、誤解のないように捕捉しますと…
この湿潤療法が有効なのは、浅いキズです。
イヌにかまれたようなキズに貼ってもダメです。
感染の恐れがあるキズに、貼ると悪化します。
浅いキズでも、必ず生理的食塩水(0.9%の濃度)で洗って、
創面の異物や細菌をできる限り洗い流してから使用します。
■ ■
家庭用として市販されているのが
ジョンソン・エンド・ジョンソンから発売されている
キズパワーパッドです。
病院やクリニックで使用するのが
デュオアクティブなどです。
ハイドロコロイドドレッシングといいます。
どちらも高価な製品です。
■ ■
キズを見分ける力がない人が
むやみにこの製品を使用してもダメです。
また、普通のサビオなどに比べると
価格が高いのが難点です。
浅いキズでしたら、生理的食塩水で洗って
軟膏とサビオでも十分です。
顔のキズなどを早くキレイに治したければ、
形成外科医にご相談下さい。
医療問題
歯の数と医療費
平成20年4月20日、北海道新聞朝刊の記事です。
歯の数減ると医療費アップ
4本以下の人、
20本以上の1.6倍
道国保連合会調査
■ ■
歯の数が少ない高齢者は、
歯科以外の医療費が高いことが、
北海道国民健康保険団体連合会の調査で分かった。
歯と全身の健康の関係を、
数字で裏付ける結果となった。
■ ■
同連合会の調査は、
満70歳以上の国民健康保険加入者で、
昨年5月に歯科を受診した患者が対象。
患者の歯科以外の同月分レセプト(診療報酬明細書)
103,418件を分析した。
■ ■
それによると、
20本以上歯のある人の、
歯科以外の医療費は22,660円で、
歯の数が減るに連れて医療費は増加。
4本以下では
35,930円と約1.6倍も高かった。
■ ■
疾患別では、
高血圧などの循環器系が28.8%で最も多く、
次いで関節障害などの筋骨格系13.2%。
がんや糖尿病、脳血管障害など生活習慣病に限っても、
歯が20本以上の27,730円に対し、
4本以下では約1.5倍の42,460円だった。
■ ■
また自分の歯が抜けたあと、
入れ歯など人工物で治療を済ませている人だと、
27,120円。
治療していないと30,290円になり、
治療を済ませている人の医療費が少なかった。
■ ■
調査結果について、
分析を担当した北大病院歯科治療センターの兼平孝講師は
「これほどの差があるとは意外。
歯が多く残っていると食べることに意欲的になるだけでなく、
食べ物をしっかりかみ唾液(だえき)とよく混ぜ合わせることができる。
消化管で栄養が吸収されやすくなるので、
全身の健康状態がよくなるのではないか」とみている。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
歯に関する日記を書いていたところ、
たまたま北海道新聞に記事が掲載されていました。
若い方でも、
虫歯が痛くなるまで歯医者さんに行かない人がいます。
小さい頃からの、歯磨きの習慣。
歯を強くする食生活など、歯の健康は大切です。
■ ■
これからの長寿社会で、
総医療費を抑制するには(少なくすること)
歯のケアーを含めた予防医学が重要な役割を果たします。
高血圧・糖尿病などの病気も
早期発見、早期治療が一番です。
糖尿病一つを例にとっても、
悪化して、
目が見えなくなり、
人工透析を始めてからでは…
元に戻すことができないばかりか、
莫大な医療費がかかります。
■ ■
国は後期高齢者医療制度を創設し、
‘姥捨て山政策’などと批判を浴びています。
医療従事者であれば…
医療費を少なくするには、
病気にならない方法をアピールすべきだと知っています。
誰でも病気になりたくありません。
もう少し、予防医学に力をいれて、
病気にならない長寿社会を作るべきだと思います。