医療問題
ぼったくり美容外科
美容外科の中には‘ぼったくり’が当たり前のように行われているクリニックがあります。
あなたの目は埋没法だけではすぐに取れてしまいます。このプクッとした部分の脂肪を除去しなければキレイな二重になりません。平行型の二重にするには目頭切開も必要です。
はじめて美容外科を訪れる方は、先生から説明をうけると「あぁ、自分は埋没法はだめなんだぁ」と信じてしまい、高い施術料を払って不要な手術を受ける羽目になることもあります。
ネットで検索すると、二重埋没法で116万円も請求された例が載っていました。そのクリニックでは豊胸手術を受けた患者様が植物状態になってしまい、東京地裁から1億7000万円の賠償命令が出ています。
美容外科は、そもそも他人に相談して行く診療所ではありません。大部分の方はTVで番組を持っている、TVで宣伝している、雑誌に広告が載っている、などの理由で‘有名’なクリニックを選んで受診なさいます。
信頼できる先生を見つけることは、医療業界にいる私たちですらなかなか難しい場合があります。専門が違うとわかりません。
幸いなことに、私には今までに勤務した病院時代に知り合いになったたくさんの優秀な先生がいます。私の専門外のことでも、札幌美容形成外科を受診していただいたお客様には、私が信頼する立派な先生をご紹介しています。私の宝物です。
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成人の日
今日は成人の日です。20歳になると飲酒・喫煙が可能になり、選挙権も与えられます。
飲酒・喫煙は規制が甘く、中学生や高校生からタバコを吸っている方も多く見かけます。友人や先輩から薦められて‘ちょっと一本’のつもりではじめたタバコが止められない人はたくさんいますね。
20歳になると自分の意思だけで法律行為が可能になります。これは民法の規定によります。結婚もそうです。札幌美容形成外科でも、20歳以上の方は本人の承諾書だけで手術をお引き受けしています。
20歳以上かどうかは、スカイメイトや銀行のように運転免許証などで確認はしておりません。保険診療の場合は健康保険証を提示していただきますが、自由診療は本人の申告のみです。ですから極端な話、年齢を偽って申告されると20歳以下でもわかりません。医師法や医療法、医療法施行規則でも本人確認についての規定はありません。総合病院でも自由診療のために、本人確認の書類提示を求めらるところはまれです。
自分の意思だけで法律行為が可能になるということは、それに伴う責任も発生します。交通事故を起こして他人にケガをさせても本人の責任を問われます。
20歳になったからといって、何でも自分勝手に決めて行動するとヒドイ目に遭うことがあります。大きな手術を受ける時は、少なくとも両親の一方に相談して決めることをお薦めします。
親からもらった体でも、キレイにするためにキズをつけるのは親にも喜ばれると思います。キズも上手な先生でしたらわからなくなります。一生残るキズをつけたり、性感染症で抗体が残ったり、自傷行為など自分の体を大切にしない人は親が嘆き悲しみます。
医学講座
心のキズあと
体に残る抗体が消せないキズあとだと書きました。心についたキズもなかなか消せませんね。
私は学生時代に精神科医になろうと考えた時期がありました。精神神経科の講義で‘心の赤字’という言葉を聴きました。人間はさまざまなストレスを受け‘心の赤字’ができます。この赤字が軽度のうちは日常生活にも支障がありませんが、どんどん増えて行くと、眠れなくなったり、体調がわるくなったりして病気になります。
あまり知られていないことですが、救命救急センターに搬送される患者様の中には、心の病気が原因で自傷行為をしてしまう方もいらっしゃいます。外傷の治療と平行して、精神的な治療も必要になってきます。
美容外科を受診なさる患者様の中にも、‘醜形恐怖症’といって、自分の顔が正常なのに醜いと訴える方がいらっしゃいます。わきがの臭いがしないのに臭いがすると訴える方も同様です。
中学校や高校の時に、同級生が何気なく言った‘くさい’という言葉がずっと心に残り、それでずっと自分はわきがだと思い込んでいる方もいらっしゃいます。
心についたキズは外から見えませんし、本人にとってはとてもつらいものです。私は心のキズを見つけたら、必ず精神科医に相談しています。手術でも治せないのが心のキズです。
私にとって信頼できる友人の専門医がいてくれることは、とても心強くそれだけで私の心のキズも癒されます。
医学講座
PCR法
昨日の日記で性感染症のことを書きました。意外と反響があったので最新の検査技術PCR法について記載します。
PCR法は1993年にノーベル賞を受賞したバイオ技術でポリメラーゼ連鎖反応(ポリメラーゼれんさはんのう、PCR:Polymerase Chain Reaction)と呼ばれる検査手法です。キャリー・マリスさんが車でガールフレンドと夜道をドライブ中に考えついたそうです。画期的なこの手法も、最初はネイチャー、サイエンスなどの著名な科学雑誌に投稿しても認められなかったそうです。
この手法のすごいところは極めて微量の検体から、全自動の卓上装置で約2時間という短時間でDNAを増幅させ検査するできることです。このPCR法によって犯罪捜査や臨床検査は格段に進歩しました。
淋菌やクラミジアは従来の培養検査では菌量が少ないと検出されないことがありました。PCR法ができたことにより菌の数が少なくても検査で引っかかるようになりました。
大部分の医療機関は検査センターに依頼してPCR法による検査をしています。当院ではBMLという検査会社に依頼します。約1週間で検査結果が送られてきます。
最近は耐性菌という従来の抗生物質では効かない菌が増えてきています。性感染症にかかった時は、病院から出されたお薬をしっかり内服して必ず通院し検査を受けてください。
自己判断で内服を中止したり、症状がなくなったからといって通院を止めたりすると、菌が生き残ってしまいます。当然のことですがパートナーも一緒に治療しないと、またあなたに菌が戻ってきます。性感染症にかかったら正直に告げることです。誰から移ったかわからないような性生活をするとHIVにも感染してしまいます。若年者の性感染症では混合感染といって複数の性感染症に同時に感染している場合が多いことも特徴です。淋菌感染症の63%にクラミジアが、尖圭コンジローマの40%にクラミジアが感染しています。夜遊びをしすぎると、とんでもない人生の結末が待っていますよ。
医療問題
消せないキズあと
年末に北海道医師会から‘感染症 今、何が問題となっているのか?’という本が送られてきました。男性、女性ともに性感染症、特にHIV感染が急増しているという興味深い内容がありました。北海道は離婚率、妊娠中絶率、女性喫煙率、女性の性感染症が全国一という不名誉な記録を保持しています。婦人科以外の医師も「若い女性は無症状でも多くの性感染症を持っている可能性がある」という目で診療に当たって欲しいという専門医からのメッセージがありました。一部をご紹介いたします。
エイズ予防キャンペーンにより1990年代はじめから性感染症は一時減少しました。ところがエイズに関する意識が薄れるとともに1996年から淋菌・クラミジア感染症が急増しています。クラミジア感染症は男性では約50%、女性では80%以上が無症状です。女性ではせいぜいおりものが増える程度の症状です。
クラミジアに感染している女性が妊娠すると流産・早産の原因となります。生まれてくる子供にも新生児肺炎や結膜炎を起こします。
エイズ(HIV感染)は感染しても軽い風邪程度の症状しか出ません。その後、5~15年は無症状で経過します。症状はなくてもHIVは盛んに増殖を繰り返しているので、SEXによりパートナーに感染します。
HIVに感染の機会があってから4~8週間の間はウインドウピリオドといって検査でもわかりません。ですから知らないうちにHIVに感染していて、他人に感染させている人がたくさんいても不思議ではありません。献血に行ってもHIV陽性の結果は本人に通知しません。検査目的で献血されて血液が汚染されるのを防ぐためです。
クラミジア・HIV・梅毒などの性感染症にかかると、体には抗体というものが作られます。抗体を検査すると何十年たっても性感染症にかかったことが簡単にバレます。この抗体はどんな薬を使っても一生消すことはできません。
整形手術のキズあとは上手に手術をすれば専門医でもわからないくらいキレイになります。しかし性感染症のキズあとは、抗体という神様が創ったキズあととして、生涯あなたの体に残ります。くれぐれも用心なさってください。
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チェリーの経過
先日、ご来院いただいたご婦人から『先生、日記を毎日楽しみにしていますのよ。チェリーちゃんはその後いかがですか?』とご質問をいただきました。ご心配いただきありがとうございます。平成18年10月22日(日)に胸にできた悪性リンパ腫を手術いたしました。術後経過は順調でキズも治癒しました。その後の検査で慢性腎不全が見つかり、悪性腫瘍よりも腎不全で危ないとわかりました。人間でしたら腹膜透析や人工透析の適応になる状態でした。
悪性リンパ腫で余命一ヵ月程度とネットに書いてありましたが、体表面には腫瘍の再発は見られません。それよりも腎不全のために食欲がなくなり、あんなに好きだったドックフードに見向きもしなくなりました。家内が野菜を煮たり、鶏肉を混ぜたりして作ったご飯を食べていましたが、年末から食欲がなくなりました。お正月には、食べたものを嘔吐していました。今日はまだ少し元気ですが餌を食べません。
おそらく3月16日の15歳の誕生日まではもたないと思います。早ければ一週間以内にでも天国へ旅立ちそうです。点滴や採血はせずに、自宅で息を引き取るのを見届けてやろうと考えています。私も死ぬ時は一切の延命治療を望みません。脳死になった時はドナーになります。

チェリー 2007年1月2日
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医学講座
わきが手術と‘彼’
昨日は二重埋没法と‘彼’の関係について書きました。例年1月からはわきが手術が多くなる時期ですので、わきが手術と‘彼’の関係について書きます。
二重の手術はバレても、‘わきが女’だったとは絶対に知られたくないものです。札幌美容形成外科でわきが手術を受ける方の90%以上は若い女性です。手術が‘彼’にバレたくないという気持ちはとてもよくわかります。‘彼’と同棲していてバレないように手術するのは絶対に無理です。
わきが手術と安静については以前に書いたことがあります。一週間は腕を上げることができません。これだけでも同棲しているとすぐにバレます。手術後はワキにガーゼを丸めたようなものをはさんでワキを圧迫します。このガーゼを固定するためにテープを使います。未熟児の赤ちゃんに使うのと同じ刺激の少ないテープを使用しますが、必ずテープをつけた部位が赤くなります。ワキは見せなくても、テープの痕は見えてしまいます。
同棲している方は、‘彼’が一ヵ月程度出張にでも出てくれなければ、バレずに手術をすることは不可能です。高校生などで‘彼’がいる方は、胸から上を一切見られないのであれば手術後2週間は会わないようにすれば何とかなるかも知れません。ただ絶対にバレたくなければ一ヵ月は会わない覚悟で手術を受けてください。おじさん先生からのアドバイスです。
わきが手術の後は、明るいところで見せないようにしても、何気なく肩のあたりを見た時に、テープの痕でバレる可能性があります。くれぐれも用心なさってください。下手な先生が手術したり、手術後に安静を守らなかったり、タバコを吸うと一生消えないキズがワキに残ることもあります。
医学講座
期待と不安
美容外科を受診なさる方は期待と不安を持っていらっしゃいます。アイプチで毎日二重を作るのが大変だから埋没法の手術を受けたい。二重の幅はこの位で平行型が希望です。うまくできるかしら?腫れないかしら?家族・友だちや彼にはバレないかしら?たくさんの期待と不安があります。
私は「だれにもわからないように手術してください」と言われた時には、その日に手術することはお断りしています。変わるためにする手術ですから、だれにもわからない完全犯罪を狙うのは無理なのです。あらかじめアイプチなどで二重のラインをつけておく。しばらく前から眼鏡にしてイメージを変えておく。手術後10日位は彼に会わないようにする。などの作戦が必要です。それでもバレる可能性はあります。絶対にバレたくない人は整形をしないことです。
先日こんな相談がありました。「私の父は医師でとても厳格です。整形など許してもらえる人ではありません。母からは片方ずつ手術して眼帯をして帰るように言われました。これからすぐ実家に帰るのですが大丈夫でしょうか?」一人暮らしをなさっているお嬢さんが年末の帰省前に相談にいらした時です。私はお父様が私と同年代であること、まじめな方であること、専門が内科系であること、からお父様には99%バレないと申し上げました。ただ眼帯をして帰ると、父親は娘の目を心配するので、もし手術をなさるのでしたら両側同時にして、眼帯はせず、お化粧をして帰るようにお話しました。その後、そのお嬢様からは連絡がないのでおそらくお父様にはバレなかったと思います。
お父様はごまかせても、彼は話しが違います。彼の女性経験が多ければ多いほどバレる可能性が高くなります。彼はお父さんよりずっと近くであなたの目を見ます。ただ、彼が本当にあなたのことを愛していれば、目をつぶってキスをする時に、まぶたの点に気がついても何も言わないでしょう。逆にあなたが愛する人のペニスに包茎手術のキズを見つけたとします。あなたは「あぁー手術したんだ」と言いますか?
まぶたの点もペニスのキズも時間がたてば専門医が見ても気づかないくらいキレイになります。まぶたの点で約10日から2週間、ペニスのキズは約3ヵ月かかります。その間は明るいところで見せないようにすることです。
院長の休日
謹賀新年
あけましておめでとうございます。私もお正月休みをいただき家でゆっくりとお正月を迎えました。私の家のお雑煮は北海道流で鶏がらスープに角餅です。今日は問い合わせのメールも少なくゆっくりと年賀状を読ませていただきました。
形成外科医時代は患者様や家族の方からたくさんの年賀状をいただきました。今年いただいた年賀状は約500枚です。ガンの手術をした方から年賀状をいただくと、ああお元気だったのかと安心し。赤ちゃんの時に手術した方からいただいた年賀状を見て、こんなに大きくなってよかったね、と嬉しくなります。
おかげ様で開業3年目に入り、不景気ながらクリニックは順調です。患者様に信頼され、職員にも恵まれ、私の一番の宝物です。私は今年9月で53歳になります。あと何年美容形成外科医として働けるかわかりませんが、今年も無事故で安全・快適に手術を受けていただくことを一番の目標にいたします。
当院は1月4日(木)から新年の診療を開始いたします。みなさまにとってすばらしい一年になるように祈念しております。元旦から日記を読んでいただきありがとうございました。どうぞ、楽しいお正月をお過ごし下さい。
医学講座
大晦日
大晦日まで日記を読んでいただきありがとうございます。たくさんの方に読んでいただいて大変嬉しく思っています。自分のメッセージを残すつもりで毎日更新していたら、大晦日になっていました。札幌美容形成外科のお客様、職員、友人知人、家族へのメッセージです。
私は昔からウソをつくのが大嫌いで、自分にも他人にも正直に生きてきました。ある先生から「本間先生は漱石のぼっちゃんのような生き方だから・・・」と言われたことがあります。
形成外科は結果が目に見えます。医師がどんなに「手術は成功しました」と言っても患者様が満足してくださらなければ成功とは言えません。皮下縫合という目に見えない部分をいかに丁寧に縫うかで結果が左右されます。決して手抜きができない手術です。手術後の結果が良ければ患者様にも喜んでいただけ、執刀医の喜びにもなります。
美容外科はある意味で虚飾を作る外科かも知れません。手術で「私は生まれつきの二重美人です」「私のオッパイは元々Dカップです」と他人をだます手伝いをしているのでは?と疑問を抱いたこともありました。
‘アイプチで作った二重’や‘持ち上げるブラで大きく見せた胸’と美容外科手術の違いは何でしょうか?化粧した顔とスッピンの顔の違い。化粧はOKで美容整形はNGでしょうか?
人それぞれに人生観や価値観が異なります。整形している人がウソつきで虚飾に満ちた人生を送っているのではありません。
おとぎ話の世界でも‘鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番キレイなのはだぁーれ?’と美しくなるのは昔から人類共通の願望です。
私は美容外科手術はこれからますます盛んになる成長産業だと思っています。高齢になると、まぶたが下がってモノがみにくくなります。下がったまぶたを治すだけではなく、パッチリとした目になれば外見も改善されます。キレイになるとお化粧も楽しくなり心も健康になります。
美容外科が虚飾の外科であるか?人を幸せにする外科であるかは、手術を受ける方ご自身の生き方によると思います。美しくなって、人間として恥ずかしくない生き方をして、自分も他人も幸せになれれば、これ以上の幸福はないと私は考えます。私は来年も一人でも多くのお客様に美しくなる喜びをお伝えしたいと願っています。
iモードサイトの12月2日高校生の法則が誤って3日にリンクされていました。本日修正いたしました。お詫び申し上げます。