医学講座
花火とバケツの水
これからの季節、
屋外で火を使うことが増えます。
やけどに注意してください。
花火事故
…という2008年8月1日の院長日記に書いてあります。
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私が小学校の頃に、
夏休み前に学校から注意事項がありました。
花火をする時には、
必ずバケツに水を準備するように!
子ども心に、
花火なんて危なくないじゃん!
という意識がありました。
■ ■
本間家でも、子どもが小さい頃には
家で花火遊びをしました。
バケツの水は、
花火の火を消すだけではなく、
もし、浴衣などの着衣に火がついた時、
すぐに消火するのに役立ちます。
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私は形成外科医として、
たくさんのヤケドの患者さんを治療してきました。
まさか線香花火で大ヤケド?
と思われるかもしれません?
ところが線香花火でもヤケドはしますし、
思わぬところで、
一生消えないキズが残ることもあります。
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どんなに小さな花火でも、
火薬と火を使います。
線香花火でも束に火がつくと
大きな炎が出て驚きます。
その瞬間に、浴衣(ゆかた)などの着衣に引火。
あっという間に、大ヤケドです。
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やけどの中でも、
炎(ほのお)によるやけどは重症になります。
火がついたら…
消すのは水です。
バケツ一杯の水で、
やけどが深くなるか、
軽症で終わるかが決まります。
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花火をする時には、
必ずバケツに水を準備してください。
できれば…
バケツ2杯をおすすめします。
終わった花火を入れれば、
安全に始末ができます。
やけどは予防が一番です。
“花火とバケツの水”へのコメント
コメントをどうぞ
私が書いた論文では、7年間に当診療所を受診した熱傷患者3481例中花火によるものが120例でした。特に夏場の受傷原因は花火が1位でした。
熱傷学会で発表した時に「帯広は花火が盛んな地域なのですか?」と質問をされたので「夏が短いので7月8月に集中するのです。」と答えた記憶があります。
妹のお舅さんは ごみ焼きから服に引火し やけどが元の敗血症で亡くなりました。花火もばけつの水があれば 安心ですね。孫でもいれば花火もしますが、 今は鳥よけの爆竹ばかりです。
花火の火傷、怖いですね。
高校の時、従姉妹と花火をしていたら
近所のおじさんに「バケツに水を汲んで置いてやりなさい」と
言われました。
言い方にトゲがありましたが、
今思うと大事な事だったんですね。
バケツ二杯、心がけます。