医学講座

カプノサイトファーガ感染症

 今日は2021年2月3日(水)です。
 札幌はとても寒いです。
 休診日だったので、
 私は一日家にいました。
 外の気温は-10℃でした。
 最高気温が-8℃でした。
 札幌市民でもびっくりする寒さです。
      ■         ■
 昨日の院長日記、
 ペットにかまれないようにの続きです。
 私が一番驚いたのが、
 Capnocytophaga感染症によって四肢切断を余儀なくされたイヌ咬傷の1例
 広島大学形成外科、横田和典教授の論文です。
 Capnocytophaga感染症
 カプノサイトファーガ感染症
 …という言葉もはじめて聞きました。
      ■         ■
 厚生労働省HPに解説がありました。
 イヌ・ネコの口腔内に常在している3種の細菌、
 カプノサイトファーガ・カニモルサス(C. canimorsus) 、カプノサイトファーガ・カニス(C. canis)及びカプノサイトファーガ・サイノデグミ(C. cynodegmi)を原因とする感染症です。
 この病気は、イヌやネコに咬まれたり、ひっ掻かれたりすることで感染します。
 なお、動物による咬傷に対し、報告されている患者数は非常に少ないことから、
 診断に至らなかった患者がいるとしても、
 本病は感染しても稀にしか発症しないと考えられます。

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 主にイヌやネコによる咬傷・掻傷から感染しますが、
 傷口をなめられて感染した例も報告されています。

 …と書いてあります。
 犬に傷口をぺろぺろされて、
 重篤な感染症になることがあるようです。
 厳重注意です。
      ■         ■
 ほとんどのイヌやネコが口腔内に保菌していることから、
 ペットとして飼育しているイヌ・ネコからの感染も数多く報告されています。
 また、健康な方でも、持病(糖尿病、高血圧、免疫抑制剤の使用、脾臓摘出など)を持っている方と
 同程度の患者数が報告されています。
 したがって、日頃から動物とは節度を持ってふれあうことが重要です。

 そんなことを言われても、
 ペットとはいつも濃厚接触です。
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 日本においては、
 1993年から2017年末までに計93例(うち死亡19例)が確認されています。

 患者の年齢は、
 40歳代以上の中高年齢者が95%超を占めており、
 平均年齢は約64歳です。
 性別は男性が68例、
 女性が25例です。

 私もうちの奥さんもやばいです。
      ■         ■
 大切なのは、
 こんな感染症があるということを、
 ちょっと頭のすみに入れておくことです。
 PCR法で検査できるそうです。
 治療法は、
 早期に抗菌薬等による治療を開始することです。
 ペニシリン系、
 テトラサイクリン系
 第3世代セフェム系抗菌薬が効きます。
      ■         ■
 私は40年形成外科医をしています。
 はじめて聞く感染症です。
 臨床医にとっては、
 診断が難しい病気です。
 グラム染色等による直接鏡検によって、
 細長いグラム陰性桿菌
を見つけることです。
 ペットと濃厚接触をするなと言われても難しいので、
 こんな病気があることを知っていただきたいです。

“カプノサイトファーガ感染症”へのコメント

  1. えりー より:

    昨日今日とても寒かったです。
    このような日は
    温かい食べ物が一番なので家ラーメンを
    いただいて心と体をほっとさせたいと
    思いました。

    先程、犬を飼っている知人と話しを
    していて日記で教えていただいた事を
    伝えたら「怖い!知らなかった」と
    言っていました。
    ハムスターや野生の生き物は危険だと
    認識していましたがペットとの関わり
    も気をつけながら楽しく生活したい
    ですね。早期の治療法があることも
    勉強になりました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。掲載された論文の写真を見て驚きました。診断が難しい感染症です。こんな病気があると知っているだけで違うと思います。ペットになめられるのもこわいです。

  2. さくらんぼ より:

    うちの家族は咬み傷を舐めさせています。主人などは口移しでおやつをあげたりしています。そんな怖い病気があるなんて!どんな症状になるのでしょうか?死んだりするのでしょうか?先日マロが受けてきた8種混合では効かないのでしょうか?

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。残念ですがマロちゃんが受けた予防接種では効きません。厚生労働省HPによると、
     潜伏期間は、1~14日(多くは1~5日)。発熱倦怠感腹痛吐き気頭痛などを前駆症状として、重症化した例が主に報告されています。
     重症化した例では敗血症を示すことが最も多いですが、さらに播種性血管内凝固症候群(DIC)、敗血症性ショックや多臓器不全に進行して死に至ることがあります。敗血症以外では、髄膜炎を起こすこともあります。なお、敗血症例の約26%、髄膜炎例の約5%が亡くなるとされています。

     とてもこわい病気です。早期に発見して抗菌剤を投与するのがいいそうです。犬にキズをなめさせるのはおやめになったほうがいいと思います。

  3. なっちゅん より:

    初めて聞く病名のような気がしますが
    もしかしたら、
    直箸で犬に食べ物を上げてて
    倦怠感が出る病気になった人のテレビを
    見た事があります。

    私も犬を飼ってましたが
    撫でたり抱っこしたあとは
    かならず手を洗ってました。

    寝る場所も別々です。

    人間と何でも一緒は
    やはりダメだと思います。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。こんな感染症があるなんて知りませんでした。うちの犬もよく寄ってきます。そら君は私の顔をなめたりしませんが、チェリーはなめてました。寝る場所は別です。手洗いは大切なんですね。

  4. 一般人山田 より:

    カプノサイトファーガ感染症、
    初めて聞く名前で大変勉強になりました。

    実は15年ほど前に札幌美容形成外科さんで
    二重の埋没法の手術をして頂きました。
    当時札幌の美容整形に関する情報が
    なかなか手に入らず困った経験から
    自分なりにブログを始めてみました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。ブログでご紹介いただきありがとうございました。かわいいワンちゃんからこわい感染症になることがあります。気をつけましょう。

    もし良ければ一度読んで頂き
    サイト内でリンクを貼って頂ければと思います。
    よろしくお願い致します。

    https://ippanjinyamada.hatenablog.com

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