医療問題

兼業の収入

 札幌医大教授を懲戒解雇
 2015年5月28日の院長日記です。
 この報道は、
 北海道公立大学法人札幌医科大学が、
 公表した内容に基づいています。
 以下が大学が発表した内容です。
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 教員の懲戒処分について
各 位
北海道公立大学法人札幌医科大学
平成27年5月25日付けで次のとおり、本学教員に対する懲戒処分を行いましたので公表します。
1 被処分者
 医学部 教授(50歳代)
2 処分の量定
 懲戒解雇
3 処分年月日
 平成27年5月25日
4 事案の概要
(1)同教授は、道内医療機関に対して行った兼業(診療支援)について、その結果(回数、所要時間、従事内容、報酬額)を大学に報告しなければならないにもかかわらず、その一部しか大学に報告していなかった。また、一部の医療機関における兼業1回当たりの報酬額を大学に過少に報告した。
(2)同教授は、本学給与及び大学に報告のあった兼業による報酬のほかにも、本学から得られる給与を大幅に超える給与収入があるにもかかわらず、大学の兼業許可を得ず、また報告もしていなかった。
(3)同教授は、大学が設置した調査委員会からの文書による照会や事情の聴取に全く応じず、また、大学がこれらの照会や聴取への協力を業務命令として命じたにもかかわらず、従わなかった。
(4)同教授は、出張期間中に出張先及び用務地から移動して兼業に従事したにもかかわらず、兼業の事実を報告せず、また、旅行命令の変更など必要な手続を怠っていたことにより支給が認められない旅費を受領したものがあった。
(5)上記各項をはじめ、本学の信用を著しく失墜させる行いがあった。
5 本学の対応 
 平成26年末に学内外から、同教授が本学兼業規程に違反して兼業を行っているとの通報がありました。理事長から同教授に事実関係を質したところ、同教授からは違反はないとの回答があったため、具体的な資料の提示を求めたにもかかわらず、これに応じなかったことから、同教授の兼業実態を確認することを目的として、平成27年1月28日、学外委員を含む調査委員会を設置し、調査を進めてきました。
 その結果、上記4の事実が確認され、調査委員会は4月1日付けで大学に報告を行いました。
 理事長は、この報告に基づく懲戒処分の審査を本学教育研究評議会に付託し、評議会における審議結果に基づき、このたび、処分を決定したところです。
6 管理監督責任
本件に関して管理監督責任者である医学部長及び附属病院長に対し、文書による訓告としました。
学長コメント
このたび、本学医学部教員による不適切な兼業が行われていたことが判明いたしました。本学に対する皆様の信頼を裏切ることとなり、心からお詫び申し上げます。
教員は高い倫理観をもち、誠実に教育や研究にあたらなければならないにもかかわらず、このような事態となったことは誠に遺憾であります。
このような事態を二度と起こさないよう、再発防止に向けてより一層、倫理の向上を図ってまいります。
平成27年5月26日                       
北海道公立大学法人札幌医科大学
学長 島本和明

 (以上、札幌医科大学HPより引用)
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 この報道発表の中に、
 本学から得られる給与を大幅に超える給与収入と記載があります。
 北海道新聞の記事によると、
 この不当な兼業けんぎょうは、
 2008年4月からあったように解釈できます。
 では大学は7年間も知らなかったのでしょうか?
 私は違うと思います。
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 勤務医や大学の教官は、
 アルバイトによる収入があります。
 兼業届けんぎょうとどけを提出しない先生でも、
 税務署には確定申告をします。
 もし確定申告をせずに脱税をすると、
 医師免許剥脱という重い罰則があります。
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 確定申告をすると、
 翌年に地方税が来ます。
 私が札幌医大に勤務していた頃、
 この地方税が莫大な先生が何人もいました。
 大学とアルバイトという、
 2007年9月19日の院長日記に書いてあります。
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 当時の札幌医大では、内規で【自分の年収まではアルバイトを認める】という不文律があったようです。
 規則に書いてあったとは思えませんが、なぁなぁで決まっていたようです
 私が知っているある講師は、年収が3000万円を超えていました
 大学事務局は住民税を徴収するので、
 この事実を知っていましたが、
 まったくおとがめなしです。

 民間企業で60万円の月給の人が、
 地方税を30万円も引かれて、
 手取り10万円だったら…
 変だと思うのがふつうです。
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 私は札幌医大の事務局長に話しました。
 問題ないとのことでした。
 その事務局長はその後、北海道出納長になりました。
 ある講演会で高橋はるみ知事にも話しました。
 調査はされませんでした。

 現在の北海道公立大学法人札幌医科大学の学長
 島本和明先生のお父様は、
 旧社会党の島本虎三衆議院議員です。
 国会で田中角栄を追及した方です。
 島本学長が在任中に、
 ぜひ札幌医大教員の兼業を透明性が高いものに変えていただきたいです。
 また同じ事件が起こると私は予測します。

“兼業の収入”へのコメント

  1. なっちゅん より:

    先生はお忙しいのに驚くほど行動派ですよね。
    世直し迄かってでてるのですから。
    いつも感心しています。
    それに比べて私は何もしてないです。
    今日はWordを5ページ入力した程度。
    これでも考えあぐね自分なりに頑張りました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。ふつうの民間企業の感覚では、とうてい兼業はわかりません。透明性を高くする必要があると考えています。

  2. さくらんぼ より:

    民間企業でもアルバイトは禁止です。でもその方の会社がそうとは知らず話して叱られたことがあります。生活していけないほど安い給料でした。給与格差をなくし一般人も住みやすい社会になり給与の安定を願います。

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