医学講座

左手の動き

 今日で2月も終わりです。
 今年の札幌は雪どけが早いようです。
 除排雪をしてくれたおかげもありますが、
 札幌市内中心部の雪は、
 かなり少なくなりました。
 今朝はまた少し降りましたが、
 明日から3月です。
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 昨日の院長日記
 重いものは持たないに、
 手を大切にしていることを書きました
 国公立大学前期試験が済んで、
 あとは発表を待つだけ、
 自己採点で合格の人もいると思います。
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 医学部や歯学部に合格した人は、
 将来は手を使う職業です。
 自分は手先が不器用
 私にできるかなぁ~?
 …と心配な学生さんもいると思います。
 医師も歯科医師も、
 練習すれば上手になれます。
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 歯学部のことはよく知りませんが、
 医学部では、
 実際に患者さんに注射をしたり、
 メスで切ったり、
 糸で縫合したりは、 
 学生時代はできません
 医師免許証を取得してからです。
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 今は2年間の卒後研修があるので、
 その卒後研修期間中に注射や縫合は覚えます。
 術者としてメスを握るのは、
 なかなかやらせてもらえません。
 おい、新人のお兄ちゃん先生
 おらが練習台になってやるから、
 ほれ、切ってみれ

 …と言ってくれる人はいません。
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 自動車学校の路上教習のように
 最初は先輩についてもらって、
 おそるおそる練習するものです。
 教官役の指導医も大変です。
 どんなに頭が良い研修医でも、
 手の動きは違います。
 頭で考えたようには動いてくれません。
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 手術で大切なのが、
 利き手と反対の手の動きです。
 私は右利きなので、
 左手の動きで苦労しました。
 自由に動いてくれません。
 摂子せっしというピンセットを持つのが左手です。
 右手には持針器じしんきを持ちます。
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 最初から上手にできる人はいません。
 国立大学卒も、
 私立大学卒も関係ありません
 センター試験の結果も、
 運動神経も関係ありません。
 下手でも、
 くじけずに何回も練習する根性だけです。
 左手が自由に動くようになって、
 はじめて手術が上手になる入口です。
 そこからも訓練が続きます。
 誰でも練習すればできます。 
 ただ練習は簡単ではないです

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