二重・眼瞼下垂

眼瞼下垂症手術の麻酔

 昨日の院長日記、
 唇裂手術と口腔外科に、
 若い先生からご質問をいただきました
 今年の4月から形成外科の後期研修を開始した3年目の医師です。いつも本間先生の院長日記を読んで勉強させていただいております。
 院長日記の内容と関係ない話で申し訳ないのですが、本間先生は眼瞼下垂の手術の際、麻酔はどのくらい打たれるのでしょうか?私が現在所属している施設の上司は、片目5ccくらい打ちます。
 打ちすぎではないのかなと思ったのですが、手術中に痛がられると目の開きの左右差を調節しにくくなるから多めに打っているとのことでした。
 最小量の麻酔を最小範囲に打つ方が目もよく開き、術後の腫れも少ないと個人的には思うのですが、本間先生はどうお考えでしょうか。企業秘密であれば申し訳ないのですが、何かご回答いただけると嬉しいです。

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 前途有望な若い先生からご質問をいただきうれしいです。
 特別に企業秘密を公開いたします。
 学会発表を見ていて感じることです。
 出血が多いのレーザーを使うという先生のご発表で、
 麻酔をしただけで、
 皮下出血が広がっているケースがあります。
 こりゃ腫れるわけだ
 …と妙に納得します。
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 なんちゃって美容外科医でも、
 まず先輩の元なんちゃって先生から、
 一番最初に教わるのは、
 埋没法の麻酔です。
 麻酔の針を刺して、
 皮下出血ができるようでは、
 なんちゃってにもなれません。
 受付主任から、
 業務停止命令が出ます。
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 ベテランの形成外科医でも、
 眼瞼下垂症手術の局所麻酔で、
 ぶすぶす刺す先生がいます。
 ちょっと残念なことです。
 上手な先生は、
 麻酔が丁寧です。
 もう少し言うと、
 麻酔をする前から丁寧です。
 なるべく患者さんを緊張させないようします。
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 ふつうの病院にある、
 ふつうの注射針は、
 美容外科より太いです。
 一番細い針でも、
 27G(にじゅうななげーじという太さです。
 豆注射の時に使う針の太さです。
 少しいい病院になると、
 30G(さんじゅうげーじという太さの針があります。
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 私が昔、コラーゲン注入剤の臨床試験を担当した時に、
 30G針(さんじゅうげーじしん)を、
 はじめて見ました。
 米国から来た針は細いなぁ~と思いました。
 今はもっと細い針があります。
 札幌美容形成外科では、
 保険診療の手術でも、
 高価な細い針を使っています。
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 大きな病院では、
 医療材料委員会という会議があります。
 保険請求できない高価な材料は、
 たとえ注射針でも買ってもらえません。
 委員長や病院長から、
 先生その(高価な高い)針がないと、
 どうしても手術ができませんか?

 …と聞かれます。
 保険請求できないと買ってもらえません。
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 高い針を買ってもらえない時は、
 丁寧に麻酔をします
 皮下の血管をよく見て、
 血管のないところに、
 そっと針を刺して、
 ゆっくりと麻酔液を注射します。
 注射液で皮膚が少し膨らんだところを、
 少しずつ丁寧に麻酔を追加します。
 そうすると麻酔だけで皮下出血になることは少ないです。
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 他にも局所麻酔の極意があります。
 上手な先生の手術ビデオを見て、
 麻酔法から勉強することをおすすめします。
 ライブサージェーリーを見ると
 出血する様子も見ることができます。
 下手な先生の手術と、
 上手な先生の手術を比較して見て、
 自分で手術をする時は、
 上手な先生の真似をしてください。
 勉強熱心な若い先生はきっと上手な形成外科になれます。
 がんばってください。

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