医学講座
アートメイクと医師免許
『先生、としをとると…』
『眉がうまく描けないので…』
『アートメイクを入れました』
…というご婦人がいらっしゃいます。
上品な方です。
年齢とともに細かいものが見にくくなります。
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うちの奥さんは…
睫毛育毛剤をつける時、
凹面鏡になった拡大できる鏡を使っています。
確か…
母の日に息子からプレゼントされたものです。
大切そうに使っています。
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お化粧する時間がない時でも…
眉だけかいて…
…という人がいます。
うちの奥さんもその一人です。
アートメイクを否定するわけではありません。
ちょっとだけ覚えておいてほしいことがあります。
大切なことです。
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美容整形だけではありません③
…という2012年1月20日の院長日記に書いてあります。
2011年12月21日発表、内閣府消費者委員会の
エステ・美容医療サービスに関する消費者問題についての建議
…には、重要な問題がいくつも書かれています。
国家資格が必要なレーザー脱毛やアートメイク等について、
無資格者による施術が散見される旨の意見が聞かれた。
当委員会においても、エステの雑誌広告やホームページにおける表示を確認したが、エステにおける施術メニューとして「永久脱毛」、「アートメイク」をうたったもの等、医師法等の法令に違反するおそれのある施術が行われていることがうかがえる例が散見された。
レーザー脱毛やアートメイクについては医師の資格が、まつ毛エクステンションについては美容師の資格が必要とされています。
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アートメイクは生体に傷をつけて色素を入れるので、
施術には医師の資格が必要です。
でも…
そんな病院を見たことがありません。
せめて…
安全管理をしっかりとして…
滅菌設備がある施設で入れてください。
器具を使いまわしして…
肝炎になるリスクがあります。
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もっと気をつけていただきたいのが、
取れないアートメイクです。
墨を使って…
真っ黒に入れるアートメイクは、
刺青です。
後から取るのがとても大変です。
眼瞼下垂症手術の時に困ります。
二重の幅と眉の位置②に書いてあります。
アートメイクを入れる時は、
少しずつ薄くなる染料を使ってください。