二重・眼瞼下垂
微妙な左右差は無理に修正しない
2015年9月22日と23日の第38回日本美容外科学会(横浜)
眼瞼下垂症の発表で印象に残った症例です。
あえてお名前は出しません。
私と同じように、
大学病院で形成外科講師をしていた、
形成外科専門医の先生です。
上手な先生です。
目の手術もたくさんしていらっしゃいます。
■ ■
若い女性の眼瞼下垂症手術をしました。
微妙な左右差が残ったので、
その先生が修正手術をしました。
それでも患者さんは満足せず、
もう少し治して欲しいと希望されたそうです。
私たちが見ると、、、
よ~く見ると多少の左右差はあるものの、
ふつうの人が見てもわからないくらいの左右差でした。
■ ■
先生は、
これ以上の修正はできないと断ったそうです。
患者さんは満足せず、
他の美容外科へ行って修正手術を受けました。
結果は見るも無残でした。
修正どころか、
最悪な結果になっていました。
手術直後にはいこれででき上がりと言われたそうです。
■ ■
患者さんは、
先生ごめんなさいと戻って来られました。
どうしてこんな結果になったの?
患者さんは泣くだけで…
先生は、
また難しい修正手術をすることになりました。
他で傷つけられてしまった目は、
元に戻すことも難しくなります。
それでもどうにか見られる目になっていました。
■ ■
誰が手術をしても、
微妙な左右差が残る患者さんはいます。
もともと左右差がある先天性眼瞼下垂症や、
片方の眉を上げる癖のある患者さんの目は難しいです。
何百例も手術をしている先生が、
これ以上の修正はできないと言われたら、
よほどの左右差でなければ、
無理に修正手術はしないことをおすすめします。
口だけうまい先生もいます。
信じてはいけない先生にだまされないでください。