医学講座
介護保険を使う_⑥グループホームとは何ですか
平成28年2月29日(月)朝日新聞朝刊の記事です。
一週間遅れになってしまい申し訳ございません。
介護保険を使う_⑥グループホームとは何ですか
【質問】離れて住む実家の母が認知症と診断されました。体は元気なので、グループホームに入るとよいとすすめられました。グループホームとはどんな施設なのか教えて下さい。
【回答】グループホームは、共同生活のための大きなリビングがあり、そこにつながる個室で寝起きをする家のような造りになっています。リビングでは、食事をとったりレクリエーションをしたりします。リビングにつながる5~9部屋の個室を合わせて「ユニット」と呼びます。ユニットを中心に、スタッフの支援を受けながら顔なじみの入居者と家族のように暮らします。
認知症になると新しいことへの対応能力が落ちるため、できるだけ環境を変えないことが大切です。グループホームは、一つの建物の中にこうしたユニットを二つ三つと造ることがありますが、それぞれのユニットは独立した形で、家にいるような落ち着いた感覚で暮らすことができるよう運営されています。
また、認知症になっても、料理や掃除をできる人はいるので、それぞれの人が役割分担して共同生活を送ることも、認知症の進行を抑えるために有効とされています。ただし、形はグループホームでも、食事づくりなどの役割分担をせず、職員の仕事になっている施設もあります。役割分担は見学がある時だけできるものではありませんので、実際に見て確かめましょう。
グループホームでの介護には介護保険が適用されますが、家賃や食費、光熱費などは有料老人ホームと同様に全額自己負担します。要するに、共同生活をするシェアハウスのような賃貸住宅で、認知症の専門知識がある職員に助けてもらいながら生活する施設、と考えて下さい。
介護保険は要介護度に応じて基本的な料金が決まっています(表参照)。自己負担額は1割負担の場合で月額2万4千円前後です。家賃は地域によって変わりますが、東京都内だと、管理費、医療費などの負担も合わせると、月額20万円ぐらいになることがあります。
もう一つの特徴は、グループホームが「地域密着型サービス」の対象ということです。これは、2005年の介護保険法改正で新しく入った考え方で、分かりやすく言うと、地元の人しか使うことができない施設です。
介護が必要になってから、介護保険料を払ってきた自治体以外にある施設に入り、施設の地元自治体の介護保険を使うと、介護施設が多い自治体の介護保険財政が厳しくなります。もともと住んでいた自治体の介護保険を使う「住所地特例」という制度もありますが、自治体の意向に関係なく施設ができると、大都市から来た人ばかりで、地元の人が入っていない地方都市の施設がたくさんできることがあります。そうした事態を避けるためもあって、地域密着型サービスは、自治体が事業者を指定し、利用者は住民に限ることにしました。
確かに、地元の人が多い施設に入れば、入居者にとっても安心です。一方、離れて暮らす親を呼び寄せて近くの介護施設に入れたい人も多くいます。グループホームに直接入ることは認められないので、いったん自宅に呼んで住民票を移す人も多くいます。自治体によっては転居から数カ月は認めないなどの制限もあるので、よく確かめる必要があります。(全10回)
(「介護情報館」館長 中村寿美子)
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また一つ勉強になりました。
知っているようで、
よく知らなかったです。
「地域密着型サービス」というのも、
はじめて聞きました。
病院は住んでいる場所にかかわらず、
全国どこの病院でも受診できます。
グループホームはダメなんですね。
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高齢の親が離れていると困ります。
いったん自宅に呼んで住民票を移す人も多くいます
…と書いてありますが、
家に呼べない親もいます。
うちだったら無理です。
制度が変わるのも困ったものです。
JR東海の事故は最高裁で逆転無罪になりましたが、
これからも問題が出てくると思います。
私は子どもに迷惑をかけたくないと思っています。
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高齢になったら入るところが、
グループホーム
サービス付高齢者住宅(サ高住)
老人保健施設
高級な高齢者向け施設
たくさんありすぎて、
どこがいいのかわかりません。
美容整形と同じで、
高ければいいとも思えません。
職員が転落死させた川崎市の有料介護付き老人ホーム
「Sアミーユ川崎幸町」は高そうでした。
困った世の中です。