医学講座
第42回日本熱傷学会(浦安)②
第42回日本熱傷学会(浦安)は、
今日までの2日間です。
残念ですが、
私は一日目だけを聞いて、
昨夜の飛行機で札幌に戻りました。
快晴であたたかな浦安とは違って、
6月だというのに札幌は寒いです。
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今年は少し遅く、
リラ冷えがやってきたようです。
寒い北国では、
暖房が不可欠です。
私が子供の頃は、
石炭ストーブでした。
いろりやこたつでは、
北海道の寒さ対策にはなりません。
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昔の暖房は、
いろりにしても火を使うものでした。
危険な熱源が家庭にありました。
有名な野口英世が手をやけどしたのは、
いろりに落ちたからでした。
昔の暖房やお風呂は、
よくやけどの原因になっていました。
世の中が進歩して、
♡安全♡な設備が増えました。
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北海道は寒いので、
火を使う暖房が多くありました。
炭鉱もたくさんあったので、
炭鉱事故で大やけどになる方もいらっしゃいました。
時代が変わって、
重症熱傷の患者さんが減りました。
それでも事故で重症熱傷が発生することがあります。
■ ■
子供さんがやけどをすると、
親は必ずあとが残りますか?と質問されます。
残念ですが、
ある程度の深さのやけどは、
必ずあとが残ります。
でも治療方法も進歩しました。
少しでもあとを少なくする治療法があります。
日本は熱傷治療の先進国です。
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私が日本熱傷学会に入会して、
35年以上が経過しました。
毎年、熱傷学会に参加するのは、
♡最新の治療法♡を勉強するためです。
ネットには間違った情報がたくさんあります。
2016年6月現在の、
あとが残りにくいやけどの治療法をお教えします。
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親が一番気にする子供のやけどです。
少しでもあとを残さないようにするには、
①フィブラストスプレーを受傷早期から使います。
②トップドレッシングというキズを保護する材料です。
昨日の熱傷学会をお聞きすると、
軟膏を使う先生と、
創傷被覆材を使う先生がいらっしゃいます。
私が発表を見た限りでは、
創傷被覆材がいいと思いました。
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一番問題なのは、
やけどの深さや部位に合わせて、
適切な材料を使って、
適切な処置をすることです。
先生のきずを見る目によります。
一度処置を受けたからと言って、
安心してはダメです。
ちゃんと診ていただいて、
しっかりフォローしてくださる先生がおすすめです。