医学講座
開業形成外科医に必要な知識②
これから形成外科で開業しようと考えている先生への助言②です。
開業形成外科医に必要な知識①
私の独断と偏見に満ちた考えです。
参考までに聞き流してください。
形成外科の基本は保険診療です。
一番多い手術は皮膚腫瘍の手術です。
日本形成外科学会データーベースでも明らかです。
■ ■
開業しようと考えているなら、
高いお金を払って、
美容外科セミナーに行くより、
【医療事務】を勉強してください。
私たちは先輩から手術を教えてもらいます。
医療のことはプロです。
でも、
粉瘤の手術をしたら、
患者さんがいくら払ったかご存知ですか?
■ ■
大きな病院に勤務している時にも、
たまに、
患者さんから、
先生、手術はいくらかかりますか?
…と聞かれることがあります。
事務で聞いてください
…と答えればよかったのです。
でも、
開業するとご自分で答えなければなりません。
■ ■
そんなの事務員に任せればいいじゃん
…と思う先生は、
はっきり言って、
【開業医】に向いていません
保険診療収入は、
医療機関の生命線です。
収入がないと生活できません。
借金も返済できません。
■ ■
手術記録を書くのは医師の責任です。
それと同じくらい大切なのが診療報酬明細です。
開業をお考えになったら、
病院の医事課に行って、
自分が行った手術や処置の保険点数が何点で、
患者さんはいくら払ったのか?
詳しくわかるようになってください。
できれば、
自分が一ヵ月にいくら稼いでいるか知ってください。
■ ■
【社保】
【国保】
…の違いくらいはわかると思いますが、
【親初】
【親課】
…までご存知の先生は少ないと思います。
勤務医で、
患者負担がいくらかすらすら言える先生は、
開業医になる資格があります。
私はまず
【医療事務】を勉強することをおすすめします。