医学講座
美容外科と感染症
昨日の院長日記、
二重埋没法にMRSA
…の続きです。
埋没法の糸にMRSAが感染するのは、
きわめて極めてまれです。
おそらく論文を検索しても出ません。
私も一例しか経験していません。
学会報告もしていませんし論文にもしていません。
■ ■
はっきり言います。
大手美容外科に感染症の専門家はいません。
【金】もうけ【金】
…が上手で、
二重埋没法を一人5分でできる先生はいても、
術後トラブルになった感染症を治せる先生はいません。
大あわてで救急車を呼ぶか、
大きな病院の救命救急センターに搬送するだけです。
■ ■
美容外科でトラブルになった患者さんを、
大きな病院の救命救急センターで治すのは、
救急医と形成外科医です。
脂肪吸引の医療事故2016
脂肪吸引のトラブル
痩身目的の注射で広範囲壊死を生じた1例
形成外科の知識と技術で救命できました。
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形成外科が美容外科には役立たないという医師もいます。
私が思うに、
ちゃんと形成外科を勉強しなかった医師です。
形成外科専門医レベルまで勉強した先生は、
専門医を取得するまでにさまざまな患者さんを治療します。
足病あしびょう
…という大変な病気があります。
恩師の大浦武彦先生が本を書かれました。
■ ■
足病のスペシャリストは、
感染症の知識が豊富です。
再建方法もよく知っています。
糖尿病など、
全身の病気についてもよく知っています。
いろいろな病気のことをよく知って、
はじめてキズを上手に治せるようになります。
なんちゃって美容外科医
…とは違います。