医学講座
マスク、距離、換気はセット
今日は2021年6月16日(水)です。
札幌は晴れのいいお天気です。
コロナさえなければ、
たくさんの観光客がいらしてくれる時期です。
札幌の大通公園では、
東京オリンピックマラソンのために、
大がかりな工事が進んでいます。
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私が毎週水曜日に楽しみにしている、
札幌医大、當瀬規嗣先生のコラムです。
2021年6月16日、北海道新聞の記事です。
生きるしくみ〈706〉
當瀬規嗣
感染対策の考え方
マスク、距離、換気はセット
あるところにクラスター(感染者集団)が発生します。そうすると、その場所の責任者は、「感染対策は万全でした」とが、「あの対策、この対策、できることは全部しました」と答えるのです。結局、なぜクラスターになったのがを点検したり、反省したりしなくなります。これが、次のクラスターを引き起こす根本原因なのです。
新型コロナの感染対策には、考え方というのがあります。大原則は飛沫感染を防ぐことです。それは、飛沫を他の人に吹きがけないことです。飛沫は声だけでなく、普通の息にたくさん含まれているので、他の人に息ががかってはいけないのです。
そこで、マスクが必要です。でもマスクがら漏れる飛沫があるので、その飛沫が届がないぐらいの距離を取る必要があります。マスクをすれば近くてもいいとが、しゃべってもいいとがいうのは全くの誤りです。
さらに、距離をとっても、飛沫がより小さなマイクロ飛沫になって、室内に漂い、エアロゾル感染の危険性が高まります。そこで、マイクロ飛沫をなくすために、換気が必要になります。換気していれば、近い距離で大丈央と考えるのは、全くの誤りです。
換気をしても、距離がなければ、マスクをしても感染します。ましてや、換気しなくても空気清浄すればいいというのは、全く効力はありません。清浄機にマイクロ飛沫が到達する前に、周囲の人に届いてしまうからです。
周りの感染対策、やっただけになっていませんが?
(とうせ・のりつぐ=札医大医学部教授)
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當瀬先生の文章は読みやすくわかりやすいです
北海道のコロナ対策最前線で活躍されている先生です。
感染対策をあらためて見直しましょう。
ワクチン接種までは、
とにかく感染対策です。
700回記念の講演会の内容も役立ちます。
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①徹底した手洗い
新型コロナウイルスは脂質の膜で包まれている。
この膜はせっけんにすごく弱い。
ウイルスをせっけん水に入れると壊れる。
普通のせっけんで1回に約30秒かけて手をしっかり洗う。
②マスク着用
ウイルスはマスクを通過できる。
ウイルスを吸い込むのを防ぐことはできない。
マスクの穴よりも大きい飛沫を飛散させるのを防ぐ。
マスクを付けると、鼻をこする、口を触る、目をこするなど
感染リスクを高める動作を防げます。
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なるほど、
せっけんで洗うとウイルスが壊れる。
マスクでウイルスの浸入は防げないけど、
顔に触らないようになるので、
接触を防ぐことになる。
ボタンやドアノブ、取っ手など
プラスチックやステンレスでは最長2~3日ウイルスが生きている。
なるべく手を触れない。
外でコンタクトを触るのもダメです。