医学講座
小林博先生(94)北海道新聞文化賞
今日は2021年10月25日(月)です。
札幌は晴れのいいお天気ですが、
とても寒いです。
自転車通勤もあと1ヵ月です。
今朝の北海道新聞に、
とてもうれしい記事が載っていました。
第75回北海道新聞文化賞です。
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2021年10月25日、北海道新聞朝刊の記事です。
第75回北海道新聞文化賞
探求心 終わりなく
社会部門 札幌がんセミナー設立、予防や啓発
小林博さん(94)
相談千人 苦しむ人に支え
「札幌がんセミナーの活動が評価されたのだと思います」。幼いころ往診のかかりつけ医を見て北大医学部へ。卒業後は病気の原因や仕組みを解明する病理学を選び、がん研究一筋に歩んだ。国内外のがん研究者を招いた国際会議を札幌で毎年開くため、1983年に財団法人の札幌がんセミナーを設立。「当時、研究さえしていればがんの問題は解決すると信じていました」
だがその後、研究は進んでも患者は増えるばかり。英国のホスピスで終末期患者と出会い「がんで苦しむ人を忘れてはならない」と肝に銘じた。「博、長く研究して、がんの薬を見つけたか、患者を治したことあるか」という兄の言葉が胸に突き刺さった。63歳で自身も肺がんに。研究だけでは解決できない問題がたくさんあることに気づいた。
北大教授を退官し91年に理事長就任。従来の研究者や医療者の学術活動に加え、患者相談、市民へのがんや予防の啓発、子どものがん教育と取り組みを広げ、がんを取り巻く多様な社会的問題の解決を目指した。
無料のがん相談は30年間で約千人に。正しい知識を伝える著作は二十数冊を数え、情報はホームページでも発信。がん教育はスリランカでの健康教育の経験を基に、児童向け教材を作り全道の小学校に進呈し、学校で闘病体験を話す患者の派遣費用を支援するなど、地道な活動を続けている。
『がんはなくならない。がんで苦しむ人を一人でも減らしたいのです』と語った。(編集委員 岩本 進)
略 歴
1927年 札幌市で生まれる
52年 北大医学部卒、市立札幌病院でインターン
53年 北大に戻り病理学を専攻し、がん研究の道に
66年 北大医学部教授(腫瘍病理学)に就任
83年 財団法人「札幌がんセミナー」を設立
90年 肺がんと診断、日本癌学会会長、紫綬褒章
91年 北大名誉教授、札幌がんセミナー理事長就任
98年 スリランカの小中高で健康教育活動を始める
2012年 日本がん予防学会の初代理事長に就く
20年 札幌がんセミナー理事長を辞し、相談役に
(以上、北海道新聞より引用)
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小林博先生に定山渓温泉でお会いしたことがあります。
奥様とお二人で静かにお食事をなさっていらっしゃいました。
温厚な先生です。
お嬢様が皮膚科医で私の同級生です。
お嬢様も優しくて優秀な先生です。
94歳でもお元気で、
北海道新聞文化賞を受賞され、
ほんとうにおめでとうございます。
朝からとってもうれしいです。