医学講座
デュモンDumontの5番
今日は2021年10月12日(火)です。
昨日の院長日記、
親とは違ったことをやるべき
ニトリの似鳥昭雄会長のお言葉に、
さくらんぼさんからいただいた、
コメントです。
自然相手はなかなか
親の経験などを参考にしてやっていくだけです。
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自然相手の果樹園は大変です。
今年は霜害がありました。
その上、イノシシまで来て、
大切な果物を食べてしまいました。
天気予報でもわからない、
自然から果樹園を守る教えは大切です。
ご両親の経験が生きています。
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私たちの医学も同じです。
新しい機器や手術法、
薬剤やワクチン、
分子生物学を利用した薬剤、
半年前の知識が役立たないこともあります。
毎年、何回も学会に行って、
目と耳と交流で知識を仕入れてきます。
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昔から変わらないのが、
縫合法の技術です。
形成外科の細かい縫合法は、
2021年10月現在では、
手術ロボットには無理です。
形成外科は頭から足まで、
いろいろな厚さの皮膚や粘膜を縫合します。
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単一の臓器だけを扱うのでしたら、
手術ロボットにもできますが、
いろいろな部位に応用するのは難しいです。
私のように形成外科上がりの医者と、
美容外科だけをやってきた医者の違いは、
マイクロサージャリーだと思います。
手術用顕微鏡で拡大して見ます。
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マイクロサージャリーは、
切断指の再接着、
微小血管吻合を使った皮弁移植など、
形成外科でたくさん使います。
このマイクロサージャリーで使うのが、
スイスの時計職人が使っていたという、
デュモンDumontの5番という極細のピンセットです。
先端が針のように細いです。
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美容外科で一番多く使うのが、
トゲ抜きピンセットと呼ばれる異物摂子いぶつせっしです。
形成外科ではあまり見かけません。
札幌美容形成外科では両方を使っています。
異物摂子の中でも、
WATANABEと刻印があるのを使っています。
私がよく使うのは、
デュモンDumontの5番ごばんです。
下がDumontデュモンの5番