医学講座
シニアの健康_足のケアから
今日は2025年6月19日(木)です。
暑いです。
家でもエアコンをつけています。
札幌の最高気温30℃、
山形のさくらんぼさんのところは32℃です。
果樹園がお忙しい時期です。
お身体に気をつけてください。
■ ■
今日の北海道新聞にいい記事が出ていました。
シニアの健康 足のケアから タコや水虫、巻き爪… 「合う靴で1日20分歩く」目標に
「外出先で転ばないか不安」「スーパーまで歩くと足が痛くなる」-。足にトラブルがあると、自分らしいシニアライフを続けていくことに影響が出かねない。足のトラブルに詳しい専門家に、足の健康を保つためのポイントを聞いた。
「自分の足で歩けなくなると、体の筋力が弱まり、車椅子生活や寝たきりにつながる」。市立札幌病院下肢救済センター長で、日本フットケア・足病医学会北海道地方会の代表世話人でもある堀内勝己医師(60)は話す。
シニアの足に関する主なトラブルでは、①タコやうおのめ②水虫③巻き爪や陥入爪、肥厚(ひこう)爪-などがある。いずれの場合も、早めに発見し、看護師らに相談したり、専門科を受診することが大切だ。
①のタコは、加齢により皮下の脂肪組織が減ることで、骨が皮膚に当たりやすくなり、その刺激でできる。予防には足に合った靴を履き、中敷きを入れて足にかかる圧力を分散させると良い。
②の水虫は、施設で共同生活を送ったり、温泉に行ったりすることなどで白癬(はくせん)菌が足に付着してうつる。感染すると皮膚のバリアー機能がなくなり、それ以外の菌に感染する可能性が高くなる。
③の巻き爪は、歩く機会が少なくなるとなりやすいとされる。自分で爪を切れない時は放置せずフットケアを受けるか、皮膚科を受診しよう。
シニア世代は、転倒や靴擦れなどでできる足の傷にも注意したい。視力が落ち体が硬くなると、自分で足の状態を確認するのが難しく、感覚障害や認知機能の低下により傷に気づかないこともある。特に糖尿病の人は、痛みに気付きにくくなるため、傷が重症化しやすい。堀内医師は「週に1度は、家族や介護職員らに見てもらうと良い」と話す。
シニアに多い足の病気では、血流が悪くなる末梢(まっしょう)動脈疾患がある。症状としては足が冷たくなり、歩くと痛む。また、高齢女性に多い静脈疾患は、血管が膨らむ静脈瘤(りゅう)になる場合があるため、より注意が必要だ。
市立札幌病院では、持病があるなどして足が壊死(えし)して重症化し、切断に至るケースは年間50件ほど。約7割が65歳以上の患者だ。
堀内さんは「足が健康だと、健康寿命も長くなる」と強調。足の健康を保つためには「足に合う靴を履き、傷をつくらず、1日20分を目標に歩くことが大切」と話している。
■爪のケアも定期的に
シニアの足を健やかに保つため、自宅でできるケアもある。日本フットケア・足病医学会認定師の資格を持つ看護師、菅野智美さん(55)=札幌市=は「まずサイズの合う靴を正しく履くことが重要」と話す。
サイズが大きいと、中で足が固定されずに動いて、転倒しやすくなる。靴を履く際は、かかとをコンコンと地面に打ち付け、親指と小指のそれぞれ付け根にある骨から指3本程度、かかと側にずらしたあたりを靴ひもでしっかりと締めると良い。
1日履いた靴の中は想像以上に汗で湿っている。脱いだ後は乾燥剤を入れておくと、中を清潔に保つことができる。足の保湿について「冬だけでなく年中欠かせない」と菅野さん。クリームなど保湿剤を使う時は、湿りやすい指の間は避ける。「できれば毎日、足を見たり、触れたりして変わったことがないか観察して」と呼びかける。
札幌市内でフットケアサロンを営む看護師の安岡まやさん(31)は定期的な爪のケアを提案する。巻き爪や陥入爪の人は入浴後、爪の角を丸く切らずにスクエアオフカットにすることを勧める。シニアの足トラブルには、加齢だけでなく、生活習慣や疾患なども関わるため、「専門家に原因を見極めてもらうことが重要」と話している。(田口谷優子)
■ ■
北海道新聞が足のケアを取り上げてくださりうれしいです。
私は日本フットケア・足病医学会には加入していませんが、
形成外科医の中には足病のプロがいます。
たかが足の爪と思っても、
高齢になると切るのが大変になります。
悪化しないうちに専門家に診てもらうことをおすすめします。