院長の休日
第53回日本形成外科(金沢)①
日本形成外科学会のため、
金沢へ来ています。
予想以上に寒いです。
天候は曇。
気温は9℃位です。
札幌の気温が5℃で…
あまり変わらない感じです。
金沢駅前にある、
石川県立音楽堂で学会があります。
■ ■
2007年6月にも…
日本熱傷学会で来ました。
今回の日本形成外科学会は、
金沢医科大学形成外科の、
川上重彦教授が会長です。
金沢医大形成外科は、
日本の形成外科の中では、
歴史があります。
先代の塚田貞夫教授が築かれました。
■ ■
今回の学会は演題数も684題と多く、
特別プログラムを含めると731題となります。
大きな学会になったものだと感じます。
とても全部を聴くことはできません。
今日は朝から教育講演を聴きました。
9:00から、
北大形成外科の古川洋志(ふるかわひろし)先生の、
『センチネルリンパ節生検とリンパ管静脈移植術:
リンパ管の可視化技術の進歩』
というタイトルです。
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北大形成外科では、
古くから悪性黒色腫の手術をたくさんしていました。
高須先生のチャッキーにできた、
ホクロのガンが悪性黒色腫です。
この悪性黒色腫は、
高率にリンパ節転移を起こします。
どこのリンパ節に転移があるかを…
いろいろな薬を使って…
手術中に確認できるようにしたのが、
古川先生の研究です。
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リンパ節郭清(かくせい)という手術をすると、
手や脚がパンパンに腫れる、
リンパ浮腫という状態になります。
このリンパ浮腫を治すのが、
リンパ管静脈移植術です。
その最先端の研究成果を、
詳しく解説してくださいました。
私が北大に居た時代からは、
ずいぶん治療法が進歩しました。
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招待講演は、
米国のヘンリー・カワモト先生でした。
日系3世の形成外科医です。
世界的に有名な先生で、
交通事故に遭ったハリウッド女優を
奇跡的に復活させた名医です。
カワモト先生は、
70歳を超えてまだ現役です。
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5歳までは、
日本語を教育されていましたが、
第二次世界大戦のため、
日本語が禁止になり、
日本語を話せないそうです。
カワモト先生の手術は素晴らしく、
結果も目を見張るものでしたが、
それでも…
患者さんに満足してくれないことがあると、
われわれに教えてくださいました。
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世界中どこへ行っても、
自分の顔が変わりすぎて…
それを受け入れられなければ、
どんなにいい手術をして、
術者が満足してもダメなのだ…
と妙に納得させられた講演でした。
ちなみに講演はすべて英語です。
通訳はありません。
今年、大学へ進学された若い人は、
NHKのビジネス英語で、
英語を聞く力をつけてください。
“第53回日本形成外科(金沢)①”へのコメント
コメントをどうぞ
日本形成外科学会お疲れ様です。
先生はほんとに多忙な中学会に出席され お体が心配です。
日本形成学会の内容を山大病院の幹部の方々にも聞いていただきたいです。
形成外科という科がありそこの科に入院していれば、2005年に起きた医療事故は防げたはずです。悪いのは 荻野先生ではなく 山大病院の体制です。