医学講座

第一回PRP研究会②

 今回の研究会は、
 関西医科大学形成外科
 楠本健司教授が開催された、
 学術目的の研究会です。
 参加された先生は…
 形成外科、歯科などの先生が多く、
 いわゆるチェーン店の美容外科の先生は、
 お見かけしませんでした。
      ■         ■
 発表してくださった先生も、
 真摯にPRPのことを研究されたり、
 実践されている先生です。
 特に歯科領域の成果は、
 素晴らしいものがありました。
 問題は美容外科領域での使用です。
 昨日の日記でご紹介した先生は、
 皆さん、とても素晴らしい先生です。
 しっかりと患者さんへご説明して、
 リスクも承知の上で治療していらっしゃいます。
      ■         ■
 ネットでPRPとか
 セルリバイブジータと検索すると…
 たくさんの美容外科サイトが引っかかります。
 その中で…
 プレミアムPRP皮膚再生療法
 とか、
 グロースファクター」を加え
 より確かな効果を実感
 という言葉が目につきます。
 添加物のグロースファクター
 医薬品として認可されているものです
 と書かれているサイトもあります。
      ■         ■
 問題なのは…
 このグロースファクターです。
 実際に美容外科領域でPRPを使うと…
 期待したほどの効果が出ないことがありました。
 そこで、
 隠し味として…
 このグロースファクターが登場しました。
 グロースファクターを添加したPRPを、
 顔に注射すると…
 劇的な若返り効果が出ました。
      ■         ■
 PRPなしで、
 グロースファクター単独で使用している先生もいます。
 このグロースファクターとは、
 2007年8月27日の日記でご紹介した、
 フィブラストスプレーなのです。
 このお薬は画期的な薬です。
 バイオ技術で作った世界初の薬です。
 ただ未知の分野が多い薬です。
 薬は注射で使うことは認可されていません
 もちろん美容目的も認可されていません。
      ■         ■
 一番の問題は発がん性です。
 添付文書には、
 本剤は細胞増殖促進作用を有し、
 悪性腫瘍発生の危険要因の可能性があることから、
 本剤を長期にわたって
 漫然と投与することがないよう注意すること。
 と書かれています。
 日本の厚生労働省が、
 この薬を美容目的に認可することは、
 まず考えられません。
 劇的な効果がある薬には、
 リスクもあります。
      ■         ■
 大手美容外科のサイトを拝見しても、
 このbFGF(ベーシック・エフ・ジー・エフ)については…
 何も書かれていません。
 私はこのグロースファクターを使って、
 癌になるとは考えていません。
 ただ、
 自分の奥さんに説明した時に、
 癌になったら困るので…
 自分は治療を受けないと言われました。
 ネットで検索しても、
 発癌のリスクはどこにも書かれていません。
 私が慎重になるのは…
 この添付文書にある文言のためです。

“第一回PRP研究会②”へのコメント

  1. 函館の看護師 より:

    情報があまりない場合はやっぱり添付文書を信じるしかありませんが、実際に発がん性があるとすれば???
    そこまでして…とは思います。

    なんだかメリットもあればデメリットも必ずあるということでしょうか?

  2. さくらんぼ より:

    グロースファクターについて 日記を読んで 私も使いたいなんて思いましたが、ただでさえ あちこちに腫瘍のできやすい体質なので悪性腫瘍 ・・ですか・・ でも 若返りたいような・・
    マウスとかで 実験してみての添付書でしょうか?

    使ってみたいような・・・ 。 若返るのなら。長期にさえ使わなければ(悩)。

TEL 011-231-6666ご相談ご予約このページのトップへ