医学講座
顔で傷が目立ちやすい部位③
あとは残らないっていうからぁ~
取ってもらったんですけどぉ~
赤く盛り上がったんですぅ~
病院へ行ったらぁ~
体質だって言われたんですぅ~
先生、何とかしてください。
■ ■
私たち形成外科医は、
年に何人かこのような患者さんを診てきました。
大きな病院の形成外科には…
必ず、このような患者さんが来院されます。
皮膚科の教授がホクロの手術をして…
『傷は残らないから』と説明をしたのに…
ホクロは取り残し、傷も残っていた子どもさんも診たことがあります。
小学生なのに…
教授を訴えてやると言っていたのが記憶に残っています。
■ ■
顔にホクロがたくさんあるので…
全部取ってほしい
…という患者さんも来院されます。
取っても目立たない部位と…
目立ちやすい部位があります。
形成外科や美容外科で手術をすると…
傷が残らないという誤解があります。
■ ■
傷が目立ちやすいのは…
顔で傷が目立ちやすい部位①で書いた、
上口唇や下口唇、
下口唇の下のおとがい部。
頬やフェイスラインも目立ちやすいです。
額の横方向のキズは目立たないと言われますが…
縫い方によっては目立つこともあります。
■ ■
逆に意外と目立ちにくいのは…
フーテンの寅さんにあったような…
眉頭のホクロを切除した傷です。
方向と縫い方を間違えなければ…
それほど目立つ傷になりません。
■ ■
小鼻の横に隆起したホクロがある人もいます。
小鼻横の溝に一致させると…
比較的目立たない傷になります。
どんな手術をしても…
手術後のケアーや体質によっては目立つことがあります。
傷が目立ってしまった時にも…
適切に対処できる先生を選ぶことが重要です。
なんちゃって美容外科医や
なんちゃって美容皮膚科医には
目だった傷の処置が無理なこともあります。
“顔で傷が目立ちやすい部位③”へのコメント
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母はいぼ体質で首にいっぱいいぼがあり ネックレスに絡まります。80を過ぎてから鼻の頭と親指の爪の下に 鼻の頭は黒いうおのめみたいで指は水ぶくれみたいなできものが(どちらも硬い)できて大きくなってきたので月曜日総合病院の皮膚科を予約したようです。 形成外科とか美容形成外科がないので皮膚科に行く事にしました。
友人が北大で鼻の横のイボみたいのを切除しました。
病名がついてた、私病気だったんだと言ってました。
痕は全く気にならなかったです。
私も以前に書き込みましたが顔にイボ(ほくろが垂れ下がってイボみたいなのです)があります。
ここは田舎なので隣の市の形成外科に電話しましたが2件とも感じが悪かったです。
保険適応じゃない本間先生オススメの所に行こうか迷っています。
先ほど、北海道で震度5の地震があったようですが先生大丈夫でしょうか。こちらも、少し揺れました。このところ、茨城県などでも地震(余震?)が続いています。東北関東大震災後、プレートが動いたことによる変動があり、また地震が起こる可能性があると言われています。地震が落ち着きますように。
黒子は先生が前に書かれてましたように侮れない事があります。いびつな形、隆起したもの、どす黒い、黒子が成長して検査すると悪性黒色腫(メラノーマ)という事もあります。足の裏、顔は要注意です。
疑わしい場合や一定の大きさに成長してきたら予防的にとっておくほうが良いという先生もいらっしゃいます。白人>黄色人種、遺伝、気候、紫外線を浴びる量、体質、食生活などあると思います。
傷について、手術した事による傷、ケガをした時の傷など様々ですが、深度がまず大事で(深いなら治療丁寧に)、傷の幅、皮膚や組織の走行に逆らわず治療をすれば経過が全然違うと思います。逆にいうと走行と違った場所に出来た傷は目立つと思います。
患者側が出来る治療は、その部位の安静だろうと思います。手術した時であっても、出血を伴うケガであっても受傷を受けた当日からのその部位の安静が一番だと思います。患者側として術前(腫れ予防:塩分控えめ水分量調節、十分な栄養と睡眠)、術後のケア(安静、数日冷やす、乾かさない塗布、内服)を100%やって、30%位の効果だとしてもやらないよりはやったほうが結果は違うのではないかと思います。
昨年、私は買い物に行く途中、自転車(買い物先まで少し距離があり)で歩道との段差で転倒しました。前輪のタイヤがパンクになる位のもので片肘をもろに打撲、擦過傷、両掌、膝も打撲した事がありました。
家に帰り、片肘の擦過傷部分を洗浄しました。かなり痛みがありゴシゴシ洗浄出来ず、大まかなコンクリートに混じった砂は取り除きましたが自分では痛くて手加減してしまう感じでした。次の日から片肘が結構腫れてきまして…数日してから最寄りの整形に行き、擦過傷の傷を診て、デブリして下さいました。血液浸出液が出ている為、ドレッシング材で保護してくれました。あのデブリが無かったら経過は違っていただろうと思います。後日、結構腫れており骨折している場合もあるかもしれない為、レントゲンを撮りましたが大丈夫でした。
ドレッシング材は一週間位して自然にとれて、ワセリン塗布で乾かさないようにしました。
一ヶ月して傷は大分良くなったのですが、肘関節のあたりが服(紫外線対策で長袖)の擦れで当たったりする為、少し炎症が起こっている感じでした(色素沈着の手前)。肘の治療をして下さった先生は包帯などで当たらないように保護しておいたほうが良いと助言下さり、肘を含めて腕の安静と保護をしていました。色素沈着になったらまずいと思い、システイン(米国)とビタミンCを飲み続けて3ヶ月から薄い色になってきて半年後には綺麗な色になってきました。