医学講座
博士(医学)と医師としての腕
札医志望の学生さんから…
医学博士についてのご質問をいただきました。
質問の要旨は…
医学博士を取るのが遅いor持っていないと
大学病院では何か不利な事などはあるのでしょうか…?
大学病院での序列は、
助教→講師→准教授→教授と上がります。
大学にもよりますが…
講師以上になるには…
博士(医学)の学位が必要です。
■ ■
今はどうかわかりませんが、
私が研修医だった頃の北大には…
医学博士でない講師の先生も…
たくさんいらっしゃいました。
私より10年上くらいの先生たち…
もう定年退官なさった先生もいらっしゃいますが…
大学紛争で大学院をボイコットしていました。
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博士号を持っていない先生がたくさんいました。
医師としての腕と…
医学博士の学位は…
まったく関係ありません。
人間的にも…
医師として尊敬できる先生でも…
医学博士を持っていない医師はたくさんいらっしゃいます。
■ ■
私が博士(医学)の学位を取得したのは、
頭が悪くて、
北大医学部へ入学できなかったので、
せめて博士号は
北大からいただきたいと思ったのです。
大学院へ進む道もありましたが、
当時は私のように研究生となって働きながら勉強して、
博士号を取得する人もいました。
■ ■
私が博士(医学)の学位をいただいたのは…
論文博士と呼ばれる制度でした。
大学院へ進学しなくても…
働きながら研究をして…
論文を書いて審査していただき…
合格すると学位記がいただけました。
働きながら学ぶ定時制高校のようです。
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現在の北大形成外科では、
大部分の先生が大学院へ進学されています。
卒後10年以上経過して…
地方病院の主任医長まで経験してから…
大学院生となっていらっしゃる立派な先生もいます。
大学院では基礎研究をするので、
医師としの腕を磨くというより…
研究者になります。
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誤解しないでいただきたいのは…
大学院へ進学したら…
自動的に博士(医学)の学位がいただけるとか…
博士号を持っている人は…
臨床医としの腕がいいとか…
そんな大きな誤解です。
医学博士の学位と…
外科医としての腕はまったく別です。
外科医は板前のようなものです。
良い師匠について一生懸命修行を積んだ先生が…
腕の良い外科医になれます。