院長の休日
散布の高級養殖ウニ①
平成29年12月12日、北海道新聞朝刊の記事です。
散布の高級養殖ウニ①
浜中 天然物しのぐ味、身入り
2017年11月17日午前3時。東京・築地市場のウニ競り場。室温10度に設定された室内で、北方四島産や米国産などの折り詰めを、卸会社の担当者が慎重に台の上に並べていく。その傍らに、散布(ちりっぷ)漁協(釧路管内浜中町)の手掛ける散布産養殖ウニの折り詰めが「小川のうに浜中産」の名称で並ぶ。
■浜値最高水準
ウニを籠の中で育て上げる「完全養殖」の先駆け・散布漁協が、過去最高水準の浜値に沸いている。今季(9月1日~来年3月31日)は高値で1キロ6千円。平均で前年同期より千円ほど高い約5200円で推移する。
前浜のコンブだけを食べて育つため、味や身入りがよく、身の美しい黄色も高い評価を得ている。浜値は生息環境などで品質が左右される天然物の1.5倍。大半を町内の生ウニ加工全国大手「小川水産」が折り詰めなどに加工し、最高級品として東京などに出荷する。
「身が柔らかくて日もちしない弱点はあるが、甘みがあって雑味がなく、味は一番いい。見た目もよく、築地ではブランドになっている」。築地の卸会社「中央魚類」(東京)のウニチームリーダー木村有希さん(42)は、こう評価する。
高級すし店向けの大箱(約340グラム)は通常1枚1万円前後、高い時は1枚2万円超と、築地でトップクラスの値段がつくという。
午前5時。競りが始まるとすぐに大箱の順番が回ってきた。居並ぶ仲買人が指でサインを出して競り落とす。この日は築地全体でいつもより少なめの約6千枚が競りにかけられ、大箱は1枚1万円前後をつけた。
大箱を6枚競り落とした高級鮮魚・すし種仲卸「美濃桂(みのけい)」の伊藤晃彦専務(48)は「このところずっと高かったが、ちょっと落ち着いてきた。まずまずいいところを取れた」と満足そうな表情を浮かべる。
■一流店が評価
その美濃桂から午前中に大箱を納入された東京都内の高級すし店「銀座久兵衛(きゅうべい) ホテルニューオータニタワー店」。その日、状態のいい国産を使うという銀座久兵衛の三原忠彦社長(80)は、散布産養殖ウニについて「身が柔らかくて流れやすいが、甘みがあって味がいい」と太鼓判を押す。
西岡辰己店長(52)が軍艦巻きを作ってくれた。客からよく見えるよう、折り詰めをカウンター上のまな板に置いてから、小さなしゃりを握り、周囲にノリを巻く。ウニを折り詰めの一区画分丸ごと、さじで底からすくって載せて完成だ。
一個一個の身が美しく折り重なる。「きれいな折りはお客さんの食欲をそそり、軍艦の出来にも直結する」。折り詰めは美しさも大切だと西岡店長は強調した。(厚岸支局の村岡健一が担当し、3回連載します)
銀座久兵衛ホテルニューオータニタワー店
(以上、北海道新聞より引用)
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北海道生まれで、
北海道で育って、
北海道で仕事をしていた私でも、
散布ちりっぷ
…は読めませんでした。
2017年12月12日から、
北海道新聞朝刊に3回連載された、
北海道新聞厚岸支局の村岡健一さんの記事をご紹介いたします。
■ ■
私の院長日記は、
同業の先生にもよく読んでいただいています。
同業の先生に連れられて、
一度だけ銀座久兵衛に行ったことがあります。
とても高級なお店でした。
そこで出されるうにが、
北海道の散布ちりっぷで、
こんなふうに育てられています。
■ ■
漁業者の苦労がわかります。
私はすごいことだと思います。
北海道では、
通称浜中はまなかのうに
…と呼ばれています。
めったに食べることはありませんが、
とても甘くて美味しいうにです。
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うにの種類は、
エゾバフンウニ
…というあまり美味しくなさそうな名前です。
うにのとげが短くて、
形状が馬糞に似ているので、
不名誉な、
エゾバフンウニ
…という名前なのです。
■ ■
北海道のウニには、
とげの長い、
エゾムラサキウニ
…と、
とげが短い、
エゾバフンウニ
…の2種類があります。
エゾムラサキウニ
…の身は白っぽく、
エゾバフンウニ
…の身はオレンジ色です。
■ ■
北海道の一部では、
エゾムラサキウニ
…をノナ
エゾバフンウニ
…をガンゼ
…と呼びます。
どちらのウニも美味しいです。
ポイントは食べている餌の昆布です。
コンブが美味しい地域でとれるうにが美味しいです。
“散布の高級養殖ウニ①”へのコメント
コメントをどうぞ
散布、私も読めませんでした。
高級なお寿司屋さんは札幌市内で
一度だけ行きました。
価格が書いてないうえ、ご馳走になる身の上。
なかなか注文できませんでした。
バフンウニが好きです。
昆布が餌だとは知りませんでした。
勉強になりました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。私は釧路労災病院に勤務していましたが読めませんでした。美味しい昆布を食べたウニが美味しいのはわかります。私は白いウニも好きですが季節は夏だけです。冬にとれるのが浜中のウニの強みですね。
山形の内陸部はウニは新鮮でなく臭いもので嫌いでしたが、新潟の浜で食べたら甘くて、大好きにかりました。銀座には行ったことがないのですが、回転寿司でマグロとうにとエビくらいしか食べません、北海道はウニがたくさんいていいですね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。新潟も美味しいのですね。銀座の超高級な鮨店で米国の大統領が召し上がったのかなぁ~?と思って新聞記事を読みました。漁業者も大変なので育てる漁業なのですね。
私もうにが一番好き。小4の頃は積丹しゃこたんの海で簡単にばふんうにと紫うにをとったものでした。最近は、岩内に住む友達のおかあさんから、うにのかためたものをいただいていましたが、そのおかあさんも亡くなりすっかり、食卓からうにが消えました。銀座久兵衛にもいきましたが、うにの生産地まで考えませんでした。いろいろなことを教えてくださいまして有難うございました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。私も積丹しゃこたんのうにが好きです。夏になると1パック1000円くらいで売っていた記憶があります。ちょっと贅沢をしてうに丼を食べるのが好きです。塩うにもありますね。積丹しゃこたんという地名も読めないですね。