医療問題

医進指定校

 平成19年12月21日、北海道新聞朝刊のトップ記事です。
 道立高に医進指定校
 地域医療担い手育成
 2009年度にも
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 道と道教委は20日、道内で地域医療に携わる人材を育てるため、6校程度の道立高校を指定し、高校生の医学部受験を支援する方針を固めた。
 名付けて「地域医療を支える人づくりプロジェクト」。
 北海道育ちの医学部生を増やすことで、長期的に道内の医師不足を防ぐのが狙いで、2009年度にも各校に特別コースを設ける。
 指定校では、理数系の教員を増員して受験指導を強化、道内医大の協力を得て現役医大生による夏季講習なども行いたい考えだ。
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 同プロジェクトによると、
 道央(石狩、後志、胆振、日高、空知)、
 道南(渡島、桧山)、
 道北(上川、宗谷、留萌)、
 釧路・根室、
 十勝、オホーツク(網走)
 の6つの圏域ごとに「医進類型指定校」を選定。
 普通科や理数科などに所属する2、3年生の医学部受験希望者を集めた特別コースを設置することなどを検討している。
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 教員を増やして受験に必要な理数系の授業を多く選択できるようにするほか、夏休みなどに医学部生を招き直接、受験指導してもらう。
 生徒のやる気を引き出すため、病院施設見学などの場も設ける方針だ。
 また、「メディカル・キャンプ」と称する宿泊型の医学生体験も実施する。
 一方、近くに指定校がない地域の医学部受験希望者に対するフォローも検討。
 指定校と連携し、医学部見学やキャンプなどに参加できるように配慮する。
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 本年度、道内医大に在籍している医学部生のうち、道内出身者の割合は札医大が73%のほか、北大が53%、旭医大が34%と低迷。
 地域別では、札幌を含む石狩管内出身者が3分の2を占め、医師不足で悩む地域からの医学部進学者はわずかだ。
 道教委は、高校生の進学状況にも医師不足の原因があると判断し、今回の構想をまとめた。
 道と道教委は今後、道内医大と調整を行った上で、来年一月にも具体的な内容を決定、新年度の重点事業に位置づけ、できるものから着手したい考えだ。
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 医師不足に長期的対策
〈解説〉
 道と道教委が打ち出した道立高校への「医進類型指定校」の設置構想は、深刻化する医師不足問題に対する長期的な対策であり、地域医療の担い手を地域で育てるユニークな試みとして注目を集めそうだ。
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 道内の面積当たりの医師数は全国最低で、地域別で全国平均を上回るのは、札幌などごく一部に限られる。
 道は、道外から医師の移住を募ったり、道内医学部に地域枠や奨学金を設けるなど懸命の対策を打ち続けている。
 今回の構想はその延長線上にあり、実現すれば、医学部に占める道内出身者を増やし、将来的には医師不足緩和に寄与することが期待できる。
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 ただ、高校生が医師として独り立ちするまでには十年以上かかるのも事実だ。
 医師不足で診療料を維持できない病院が増えるなど、道内の地域医療を取り巻く環境が深刻化しているだけに、これら人材育成策に加え、即効性のある道や国の対策も不可欠だ。(松本創一)
 (以上、北海道新聞より引用)
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 私は今回の道の方針に懐疑的(カイギテキ)です。
 道が指定するまでもなく、すでに医進指定校は存在します。
 道立校で‘医進指定校’になっているのは、札幌南、札幌北です。
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 札幌南と札幌北で、道立高校から北大(医)、札幌医大(医)、旭川医大(医)への進学者の大部分を占めます。
 残念なことに、私が卒業した、札幌西は多くはありません。
 道南は、函館中部
 道北は、旭川東
 釧路・根室は、釧路湖陵
 十勝、オホーツク(網走)は、帯広柏葉と北見北斗
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 北海道内の医学部進学者は、道立高校から中高一貫の私立高校へとシフトしています。
 高校3年間にどれだけ努力しても、中学校から毎週6日間、毎日特訓した生徒にはかなわない現実があります。
 もし、道が本当に地域別の医進指定校をつくり、地域に密着させた医師を養成したいなら、地域別の入学枠を設けるべきです。
 ただ、そうすると、入学後に学力の差が目立ち、医師国家試験合格率が低下する恐れがあります。
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 私は、昭和49年に札幌医大に入学しました。
 私が入学した年から、入学定員が100名に増えました。
 当時の札幌医大には、道内出身者を入学定員の90%にするという不文律がありました。
 そうした、‘内規’が当時の文部省にバレて、国の補助金で運営している公立大学にふさわしくないという趣旨で撤廃されたと聞いています。
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 医師不足解消の妙案はありません。
 国が日本の防衛のために設立した、防衛医科大学校を卒業した‘先生’が、防衛とは関係のない‘美容外科’で活躍しています。
 これが現実です。
 医師がここで働きたいという、‘夢とロマン’のある地域医療政策を立てないと、地方のお医者さんは増えません。

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