医学講座

日本創傷外科学会からの要望書

 今日は2020年4月29日(水)です。
 昨日、日本創傷外科学会から、
 厚生労働大臣への要望書が届きました。
 厚生労働大臣 加藤勝信 殿
 一般社団法人日本創傷外科学会
 理事長 山本有平
 「全身麻酔または局所麻酔管理下 創傷外科処置・手術を受ける患者に対する 新型コロナウイルス核酸検出法の保険適用拡大」に関する要望書
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の特徴として、無症状もしくは軽微な症状の 陽性患者が多数存在する事が報道されています。このような不顕性感染患者に全身麻酔 または局所麻酔管理下に創傷外科処置・手術を行う事により、新型コロナウイルス感染症による重篤な術後合併症を惹起する可能性があります。
 さらに、新型コロナウイルスは血液にも存在することが証明されており、多くの出血 が避けられない創傷外科処置・手術において、切開や止血の為に電気メスを頻回に使用 する事により、エアロゾルが高率に発生し、医療従事者への飛沫感染のリスクが非常に 高まります。
 特に、皮膚・皮下組織蜂窩織炎、壊死性軟部組織感染症(壊死性筋膜炎やフルニエ壊疽)、多発顔面外傷、広範囲熱傷などに代表される、緊急性を要する大規模な創傷外科 処置・手術を必要とする患者に対して、新型コロナウイルス核酸検出法を処置・手術前 のスクリーニング検査として保険適用を認めて頂きたく存じます。
 我が国において医療崩壊を起こさない為に、今、我々ができる事として、是非とも早期に、全身麻酔または局所麻酔管理下創傷外科処置・手術を受ける患者に対する新型 コロナウイルス核酸検出法の保険適用拡大を要望いたします。
 何卒宜しくお願い申し上げます。
 一般社団法人日本創傷外科学会

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 今の健康保険制度では、
 緊急手術を受ける患者さんでも、
 COVID19のPCR検査はできません
 保険適応にもなりません。
 医療関係者への感染を防ぐ目的でも、
 新型コロナウイルスの検査を、
 もっと簡単にできるようにするべきです。
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 日本では、
 感染者数の割に、
 死亡者が少ないのが特徴です。
 それでも、
 院内感染が続いています。
 院内感染は、
 病院のせいではなく、
 検査をしぶる国の責任です。
 一日も早く終息してくれることを祈っています。

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