医学講座
非難経路と防火扉
今日は2021年1月25日(月)です。
昨日の院長日記、
第27回日本熱傷学会北海道地方会でご紹介した発表で、
私が一番ためになったのが、
札幌市西区で発生した共同住宅火災における傷病者対応について
○伊藤幹1,佐藤和明2
札幌市消防局警防部救急課1,札幌市西消防署警防課八軒出張所2
この発表です。
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日本熱傷学会北海道地方会には、
毎年たくさんの消防関係者がいらしてくださいます。
熱傷を治す立場の医師や看護師の他、
火災現場から傷病者を救出し、
病院へ搬送してくださる、
消防隊員や救急隊員のご発表が、
とても参考になります。
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札幌市には優秀な消防局があります。
札幌市の札幌市消防学校もあります。
札幌市以外の北海道内の消防隊員は、
江別市にある、
北海道消防学校で訓練を受けます。
北海道消防学校と、
札幌市消防局からは、
日本熱傷学会北海道地方会の運営委員会にも出席していただいています。
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熱傷を受傷した患者さんを治すのが私たちの役割ですが、
消防の方たちは、
熱傷を受傷しないように、
火災を起こさないようという、
予防にも力を入れています。
そのために消防の検査があり、
防火訓練があります。
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共同住宅火災には、
札幌市内各地から、
消防車、
救急車がかけつけて、
救出作業をして、
消火活動もしてくださいました。
混乱した現場で適切に救助活動を行うのは、
助ける側も命がけです。
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この火災現場では、
窓からたくさんの人が助けを求めていました。
市内各地から集まった消防部隊が、
命がけで救出活動をしてくださいました。
助けを求める住人の救出と、
火勢の制圧を同時に行う必要があります。
窓から助けを求めた人たちは救出されました。
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火災現場で役立つのが防火扉です。
(随時閉鎖式防火戸)
消防のご発表を聞くたびに、
日頃から非難経路を確認して、
防火戸の前に物を置かないことの大切さを痛感します。
炎や煙が入ってくるのを防ぐのが、
金属でできた重い扉の防火戸です。
明日はわが身と思って避難経路を確認しましょう。