医学講座

レール腐食 破断か_専門家は塩害を指摘

 今日は2024年11月19日(火)です。
 雪が降りました。
 積雪はそれほどでもないですが、
 朝は雪道でした。
 交差点で凍結しているところがありました。
 転倒に注意して来ました。
 もう根雪になるのかなぁ~?です。
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 今日の北海道新聞に、
 JR函館本線_貨物列車脱線事故が出ていました。
 レール腐食 破断か JR貨物脱線 レール腹部3ミリは今まで見たこともない腐食専門家は塩害を指摘
 【森】渡島管内森町のJR函館線で16日未明に起きた貨物列車の脱線事故は、著しく腐食したレールが引き起こした可能性が高まった。JR北海道は18日の記者会見で、通常15ミリの厚さがあるレールの「腹部」が腐食で5分の1まで減少していたと発表した。運行の安全性が懸念される状態まで劣化していたが、JR北海道は事故2カ月前の点検で見逃していた。なぜ事故は防げなかったのか。
 「腐食がここまでひどい状況は会社発足以来初めて。今まで見たこともない」。JR北海道の島村昭志・鉄道事業本部長は18日の記者会見で脱線事故の原因の一つとなったとみられるレールの腐食についてそう説明した。
 JRによると、腐食したレールは脱線した貨物列車から590メートル後方にある鷲ノ木道路踏切(渡島管内森町)内に敷設され、側面が敷板に覆われていた。敷板は少なくとも14年間はがされたことはなく、何らかの原因でレールの腐食が進んだとみられる。
 腐食によって細ったレールの腹部の厚さはわずか3ミリ。「垂直方向の加重を受け止めることはかなり難しい」(島村本部長)状況だった。
 JRは9月12日に事故現場付近で超音波によるレール検査を実施した際、異常を覚知していたが、敷板をはがしてレールの状態を確認することまではしなかった。
 敷板に覆われた状態で見えるのは、列車の車輪と接触するレールの「頭部」のみで、目の届かない腹部の腐食は見つけられなかったという。
 なぜ検査は徹底されなかったのか。国土交通省は省令で鉄道各社にレールの定期検査を行うよう求めているが、具体的な検査周期や手法は各社の判断に委ねている。
 JR北海道は1~4年に1回の頻度で探傷車を使ったレールの検査を行うと内規で定めているが、敷板を取り除いてレールを調べることまではルール化していなかった。
 JR東海は過去の検査などで腐食が疑われた踏切のレールについて、5年に1度の頻度で敷板をはがして検査を行っているという。
 レールの深刻な劣化が見逃されていた事態に専門家らは危機感を強める。
 日本大の綱島均特任教授(鉄道工学)はレールの腐食について、塩害によって進んだと推測。鷲ノ木道路踏切は海岸沿いにあり、魚などを載せた漁業関係者の車両の通行も多いため「塩水が敷板の下にたまるなどし、長期間にわたってレールの腐食が進んだ可能性がある」という。
 JRに対し「検査が表面的だったのではないか。これでは安全運行は絶対にできず、相当な責任が問われる」と早急な検査態勢の見直しを求める。
 1996~2000年までJR北海道で保線などを担当した北見工大の白川龍生准教授(鉄道工学)は塩害に加え、多くの大型車両や貨物列車の通行によって踏切内のレールに過重な負担が掛かり、劣化が進んだとみる。「同様の条件がそろえば、レールの著しい腐食は他の場所でも起こり得る」と指摘し、海岸が近いなど類似の条件下にある踏切の点検を早期に実施すべきだと訴える。
 今後、レール管理や点検に関する社内ルールの見直しを進めるJR北海道に対し、工学院大の高木亮教授(鉄道システム論)は注文する。
 「今回の脱線事故は複合的な要因で起きたと考えるべきだ。ここまで劣化したレールを放置していたことは問題で、保線態勢の検証が急務だ」(尹順平 、田中うた乃)

線路内から撤去される鷲ノ木道路踏切内で破断したレール。腐食が進んでいるのが目視で確認できる=17日午前10時40分、森町富士見町(野沢俊介撮影)

 【森】渡島管内森町のJR函館線森―石倉間で16日未明にJR貨物の貨物列車(21両編成)が脱線した事故で、JR北海道は18日、脱線の起点とみられる「鷲ノ木道路踏切」で破断したレールが著しくさびて腐食していたと発表した。同社は「脱線原因の一つの可能性が高い」と説明。上下線のレール計4本のうち、破断した1本で腹部の腐食が約4メートル生じ、検査で把握できなかった。
 同社は内規に従い検査していたが、結果的に脱線の引き金とみられる腐食を見逃した。同日夕に記者会見した島村昭志・鉄道事業本部長は陳謝した上で、検査態勢を見直す考えを表明した。
 林芳正官房長官は18日の会見で両社に再発防止策などの検討を指示したと明らかにした。
 レール断面は「工」の形で、腹部は車輪が乗る頭部と土台の底部の中間部分。腐食した腹部は通常15ミリの幅が約3ミリだった。腐食し破断したレールは札幌方面行き(下り線)の右側で、1992年から使用。残り3本に異常はなかったという。
 同社は、敷板で目視が難しい踏切内のレール検査を、超音波を出す探傷車と探傷器で行う。7月11日と9月12日の検査で反射の乱れを確認したが、レール頭部の目視のみ行い、敷板を外して腹部を調べなかった。同社に敷板を外す検査手順やレールの交換時期を定めた内規はなかった。
 国土交通省は省令で鉄道事業者にレールを含む施設の定期検査を義務付けているが、検査の細部は事業者に任せている。
 同社は、塩害などが懸念される鷲ノ木道路踏切と条件が近い鹿部―長万部間の踏切内10カ所を18日までに緊急点検して安全を確認。検査は別区間にも広げるという。
 脱線は16日、鷲ノ木道路踏切を通過した貨物列車の車両5両で発生した。同踏切内でレールが破断するなどした。

鷲ノ木道路踏切内で破断したレールの断面(左)と作業中に切断されたレールの断面。破断した断面のくびれた部分「腹部」は腐食が原因なのか、やせ細って見える=17日、森町富士見町(野沢俊介撮影)
(以上、北海道新聞より引用)

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 とても残念な事故です。
 私はダーチャンさんからいただいたコメントが正しいと思います。
 元々利益を求めて鉄道事業を行っている私鉄と異なり、公共性を重視して整備された旧国鉄のインフラを、そのまま民営化されたJRや地方自治体に管理を委ねること自体無理があると考えます。JRや地方自治体の負担を軽減させるとともに、管理水準を一定レベルに保つために、旧国鉄の鉄道インフラを、国道と同じように線区によって国の管理下において整備・維持できないものかと思います。
 特に長距離貨物輸送を担う路線では、他地域への影響も大きいことから国の管理下に置き、JRは一定の使用料を国に払って列車の運行を行うといった形はできないものでしょうか?

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 家内の父は国鉄マンでした
 定年退職する前は、尼崎保線区長でした。
 結婚前に家内から聞きました。
 うちのお父さんは、旅行に行っても…
 必ず線路を見ている。

 義父から聞いた印象に残っている言葉があります。
 台風や大雨が降った時の列車の運行です。
 保線区長がOKを出さなければ、
 たとえ特急でも停止して待たなければならない

 それほど、自分の職務に自信と責任を感じていた人でした。
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 義父が生きていたらさぞ残念に思うと考えています。
 私はJR北海道を責めるのは酷だと思います。
 ダーチャンさんかのコメントのように、
 旧国鉄の鉄道インフラを、
 国道と同じように線区によって
 国の管理下において整備・維持するべきだと思います。
 国防の意味からも重要です。
 今回の事故を教訓にして国に考えてほしいです。

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