医学講座
上手な採血の仕方②
医師や看護師にとって…
必須項目とも言える採血。
医学部では…
残念なことに…
上手な採血の仕方の講義はありません。
看護学部でも…?あるかどうかわかりません。
少なくとも医師国家試験には出ません。
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大きな病院では…
臨床検査技師さんが採血をしてくれるところがあります。
私が入院させていただいた…
聖路加国際病院では…
ベテランの女性検査技師さんが…
とても上手に採血をしてくださいました。
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あたりまえのことですが、
毎日、数多く採血をしている人が…
職種を問わず上手だと思います。
医師免許を持っているから…
採血や点滴が上手とは限りません。
私に中心静脈という…
難しい針の刺し方を教えてくださったのは…
麻酔科の氏家(うじけ)先生でした。
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氏家良人 (うじけよしひと)先生は…
今は岡山大学で…
救急医学・集中治療医学の教授をしていらっしゃいます。
いいか…
そこで(血が逆流した時点で)
無理に針を進めるんじゃない
(無理に針を進めると…)血管を突き破ってしまう…
とても親切に教えてくださいました。
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新卒の医師や看護師が…
採血や点滴の仕方を覚えるには…
はっきり言って慣れるしかありません。
昔は教科書もありませんでした。
今はおすすめの本があります。
ネットでも一部は見れます。
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私のおすすめは、
元研修医の先生が書かれたマンガです。
ある日、
北大生協書籍部で偶然見つけた本です。
作者はねじ子先生です。
研修医が苦労している姿が…
実によく描かれています。
新人ナースにもおすすめです。
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完璧手技第5回 採血
ここに実に詳しく書かれています。
医学部では教えない常識も覚えられます。
固定が大切
最初は上手く血が引けてたのに、途中から手がぶれちゃって、突然血が引けなくなること、ありますよね。
どこか一点を支点にすると、手のブレや震えがなくなります。逆に宙に浮かした状態で持っていると、自分では絶対に動かしたつもりもなく、どんなに力をかけていても、必ず動きます。
それはどんな手技でも格闘技でもゲーセンのジョイスティックでも同じです。
こんな感じでとても楽しく読めます。
失敗して落ち込んだ時に癒されます。
早く上手になるためには…
他の人より早く病院に着いて…
落ち着いてスタートしてください。
新人としての心得です。
“上手な採血の仕方②”へのコメント
コメントをどうぞ
失敗しちゃうと青あざがしばらく残ります。 中々一回で 術前点滴針を刺すのは大変そうでした。肘の内側でなく手首にささねばならないようで一週間くらいさしっぱなしだから動かない所に固定しなければならないようです。採血は大学病院は採血専門スタッフがおりましたが、 輸血や脚の付け根の動脈から血を抜く時は主治医又は医師でした。 新人のみなさん頑張ってください。
本間先生
氏家です。ご無沙汰しています。
市立病院の救急医7名が辞める報道の詳細を探していたところ、先生のHPの過去の院長日記に私の名前があることに気づきました。
2年前に岡山大学を定年退職し、縁あって岡山県の寄付講座(救急総合診療医学講座)が川崎医大に設けられ、そこの特任教授をしています。
昨年まで日本集中治療医学会の理事長も務めており、先週は札幌の第44回日本集中治療医学会学術集会に行っておりました。先生のHPは素晴らしいですね。先生と働いていた時代が懐かしく楽しかったですね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
恩師氏家良人先生ご本人からコメントをいただき感激です。ほんとうにありがとうございます。私の中には氏家先生に教えていただいた手技が今もしっかりと残っています。川崎医大には学会で何度か行きました。形成外科の森口名誉教授には大変お世話になりました。世の中はせまいものですね。丸藤教授には市立札幌病院時代にお世話になりました。本間英司先生には親子二代にわたり親しくさせていただきました。氏家先生のますますのご活躍をお祈りしています。ありがとうございました。