医学講座

ススキノまた集団感染

 今日は2020年7月22日(水)です。
 COVID-19の感染者数が増えています。
 2020年7月22日、北海道新聞朝刊の記事です。
 ススキノまた集団感染 道内新たに10人 スナック計6人に
 札幌市と旭川市、小樽市は21日、新型コロナウイルスの感染者10人を新たに確認したと発表した。札幌市は8人のうち、中央区のススキノ地区で接待を伴うスナックの従業員3人の感染を確認。市はこのスナックの感染者が計6人になったとしてクラスター(感染者集団)に認定した。クラスターは道内28例目、札幌市内15例目となった。
 札幌市の8人は、10代と30代女性、年代非公表の女性2人、40代男性、年代非公表の男性、年代性別非公表の2人だった。旭川市は旭川刑務所に勤務する20代男性刑務官、小樽市は年代性別職業非公表の在住者。感染経路不明は計4人だった。旭川市での感染確認は94日ぶり。刑務官の濃厚接触者は受刑者や職員ら54人で、全員にPCR検査を実施している。
 札幌市内ススキノ地区のスナックで、21日発表分の3人を含む従業員5人と利用客1人の計6人の感染が判明。店の同意が得られていないなどとして店名は非公表。市は濃厚接触者にあたる利用客約10人のPCR検査を行う。同地区でクラスターが発生したキャバクラと行き来した従業員や利用客は確認されていない。
 また、同地区のキャバクラで確認された感染者は21日までに従業員14人、客2人の計16人。市保健所はキャバクラやスナックなど同地区の夜の店10店舗で計28人の感染が確認されたと明らかにした。
 道内の感染者は1344人(実人数)となった。コンサドーレの発表した感染者は札幌市の21日分までに含まれている。新星苑とテレビ北海道の発表分は入っていない。(若林彩、谷本雄也、久保吉史)

      ■         ■
 PCR検査センター 7月23日ススキノに開設
 札幌市は21日、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が同市中央区のススキノ地区のキャバクラとスナックで発生したことを受け、臨時のPCR検査センターを23日に同地区に開設すると明らかにした。
 市保健所によると、検査対象は、感染者が出た店舗の従業員と客のほか、接待を伴う飲食店の従業員。せきや熱の症状がなくても検査を受けられる。その他の店舗の従業員も症状があれば対象となる。センターの場所や開所時間は非公表。
 希望者は、市の電話相談窓口「救急安心センターさっぽろ」((電)011-272-7119か#7119)に電話し、検査の予約を取る。検査時には、業態や接客にかかった時間、感染防止対策の取り組みなどを尋ねるアンケートを行う。検査結果は翌日に伝える。(中村征太郎)
(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 せっかくお客さんが戻ってきたのに、、、
 …という思いです。
 東京の次は札幌?
 …という嫌な予感もします。
 キャバクラでクラスターになった、
 600人程度のお客さんは、
 やっぱり名乗り出ていないようです。
 7月23日(木)から開設される、
 ススキノのPCR検査センターで、
 どのくらいの患者数が出るか気になります。

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医学講座

陥没乳頭手術後の固定

 札幌美容形成外科で多い手術の一つが、
 陥没乳頭の手術です
 簡単な手術ではありません。
 なんちゃって医には無理です
 私が手術をさせていただいても、
 再手術になることがあります
      ■         ■
 どんな手術でも、
 抜糸したら完成ではありません
 手術後にキズが安定するまで、
 最低でも3ヵ月から半年はかかります。
 場合によっては、
 もっと長い時間がかかることもあります。
 その間のケアーが必要です。
      ■         ■
 陥没乳首の手術後に必要なのは、
 圧迫しないことです。
 無意識のうちに、
 下着で圧迫している女性がいます。
 要注意なのが、
 左右のバストが違う女性です。
 片方の乳首が圧迫されている人がいます。
      ■         ■
 胸が大きい人も大変です。
 胸が大きくて重いので…
 胸の重みで肩がこります。
 首にできた傷が…
 重みで引っ張られて…
 盛り上がることもあります。
 下着で胸を持ち上げていると、
 せっかくできた乳首が圧迫されてしまいます。
      ■         ■
 女の人の胸は、
 寝ている間に形が変わります。
 特に大きい胸の人は横に動きます。
 手術後は面倒でも、
 下着をつけて寝てもらいます。
 使い古したゆるい下着をおすすめしています。
 そうすると、
 胸が動かずキズの痛みも少なくなります。
      ■         ■
 Hカップなど特別に大きな胸の人は、
 陥没乳頭の手術をしても再発することがあります。
 乳腺に引っ張られて、
 乳頭が陥没していきます。
 そんな患者さんには、
 手術後も持続的に吸引できる、
 乳頭吸引器をおすすめします。 
 手術した後のケアーがとても大切な手術です。 

正常
陥没乳頭

20150421-in
 

手術適応です

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院長の休日

イッテQ!ジャパンツアー in 北海道

 今日は2020年7月20日(月)です。
 毎週日曜日、
 うちの奥さんが楽しみにしているのが、
 世界の果てまでイッテQです。
 私は正直なところ、、、
 あんなことまでしなくてもいいのに、、、
 …と思って見ることもあります。
      ■         ■
 昨日2020年7月19日(日)は北海道特集でした。
 美瑛町にある「青い池」。
 Appleのパソコンの壁紙に採用され、
 世界的に有名になりました。
 ありがたいことです。
 とてもきれいでした。
 私もおすすめします。
      ■         ■
 見たことがなかったのが、
 屈斜路湖の雲海です。
 早朝午前3時に出るという雲海は、
 とてもきれいでした、
 空撮は飛行機からなのか?
 ドローンなのかわかりません。
 夏のさわやかな北海道に、
 ひとりでも多くの方にいらしていただきたいです。

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医学講座

東京都で290人感染 年齢や感染経路が多様化

 今日は2020年7月19日(日)です。
 今日のYahoo!ニュースです。
 東京都で290人感染 年齢や感染経路が多様化
 東京都で18日に新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は290人で、3日連続で280人以上となりました。
 東京都によりますと、感染が確認されたのは10歳未満から90代の290人で、20代と30代が6割を超えました。夜の街関連は約1割で、1週間前までの平均2割と比べて少なくなった分、職場内や家庭内での感染が増えました。感染経路不明は158人でした。都の担当者は感染者の年齢も感染経路も多様になっていると分析しています。

(以上、Yahoo!ニュース、テレビ朝日より引用)

      ■         ■
 困りました。
 せっかく収束してきたと思っていたら、
 思わぬところから感染拡大です。
 検査数が増えただけではないようです。
 夜の街関連は約1割
 1週間前の平均2割と比べて少なくなり、
 職場内や家庭内での感染が増えました

      ■         ■
 感染拡大を防ぐために、
 やはり、
 手洗い、
 マスク、
 人ごみに出ない、
 …これが大切だと思います。
 PCR検査数は増えました。
 自費でPCR検査をしてくれる医療機関も増えました。
      ■         ■
 もしPCR検査で陽性になると、
 無症状でもホテルなどに収容されます。
 大切なのは、
 やはり、 
 他の人に感染させないようにすること
 自分も感染しないようにすること
 これしかないと思います。

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医学講座

感染再拡大、出社見直しも

 今日は2020年7月18日(土)です。
 残念なことに、
 COVID-19の感染者数が増えています。
 今は東京が注目されていますが、
 おそらく札幌でも増えると思います。
 幸いなのは、
 死者数の増加はあまりないことです。
      ■         ■
 2020年7月18日のYahoo!ニュースです。
 感染再拡大、出社見直しも 「東京外し」の影響懸念 産業界
 全国的に新型コロナウイルスの感染者が再び増加していることを受け、企業が勤務体制の見直しなど感染防止策の強化に動いている。政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」から東京都発着の旅行や都民が除外されたことで、経済活動へのマイナスの影響も懸念される。
 大和ハウス工業は感染者の増加を受け、東京などと他の道府県間の社員の行き来を原則禁止した。GMOインターネットやジャパンディスプレイは在宅勤務を原則とする勤務体制に戻した。伊藤忠商事は、来週以降、出社比率を全体の5割に抑える方針だ。
 アサヒグループホールディングスは、社内懇親のための小規模な飲み会を首都圏1都3県で自粛しているが、大阪も対象に加えた。5月の緊急事態宣言解除後、ファミリーマートは全国にいる本部社員を原則出社させ、出張も解禁したが、「国や自治体から指針が何も出ていない状況では決められない」(広報)と困惑気味だ。
 トラベルキャンペーンの「東京外し」への懸念も高まる。近鉄グループホールディングスは「都が対象外となり、効果が薄れるのは仕方ない」(同)と話した。
 第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは東京外しの影響について、最大1.37兆円と期待された旅行市場の規模拡大効果が、1000億~2000億円減少すると試算。「消費者心理が悪化し、東京への出張や宴会、会食などへの悪影響が懸念される」と指摘した。 
(以上、Yahoo!ニュース、時事通信より引用)

      ■         ■
 東京だけ悪者にされているようで、
 ちょっと気の毒な気がします。
 検査数が増えたので、
 たまたま検査で陽性になった人が増えただけの気もします。
 薄野でクラスターが発生したので、
 おそらく札幌の感染者数も増えると思います。
      ■         ■
 来週からススキノにPCR検査センターができるようです。
 検査数が増えると、
 感染者数も増えると思います。
 私が心配するのは、
 薄野の検査センターで検査を受ける人が、
 どのくらいいるか?ということです。
 PCR検査で陽性になると、
 無症状でもホテルなどに入ることになります。
 会社にも家族にも知られます
 自己申告をしない人が多いと想像します。
 私たちは、初心に戻って、
 手洗いをしっかりして、
 仕事が終わったらすぐに帰宅することです。

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院長の休日

ラベンダー見ごろ・ファーム富田2020

 今日は2020年7月17日(金)です。
 私が毎年楽しみにしている、
 北海道新聞の記事です。
 残念なことに、今年はお客さんが少ないようです。
 薄野のキャバクラと違って、
 ファーム富田は濃厚接触もなく安全です。
      ■         ■
 せっかくラベンダーがきれいに咲いているので、
 新千歳空港からレンタカーで見に行っていただきたいです。
 高速道路を使って、
 三笠みかさ経由で行かれる道をおすすめします
 三笠から富良野までは山道ですが、
 快適に運転できます。
 紫色一面に ラベンダー見ごろ 中富良野・ファーム富田
 【中富良野】富良野地方のラベンダーが見ごろとなり、観光客を爽やかな香りで迎えている。雪解けが早かったため開花は例年より1週間ほど早いといい、上川管内中富良野町の観光農園「ファーム富田」では、ラベンダーの紫色がピンクやオレンジ色の他の花々と鮮やかなコントラストを描いている。
 ファーム富田の畑は約9ヘクタール。このうち5ヘクタールに観賞用のラベンダーが植えられ、6月下旬から開花が始まった。ただ新型コロナウイルスの影響で来場者は少ないという。
 毎年訪れているという富良野市の菅原道子さん(75)は「ラベンダーの見ごろの時期にこれほど人が少ないのは初めて。ゆったり畑を眺めることができて癒やされました」と話した。
 ラベンダーの花は8月中旬ごろまで楽しめるという。(宮木友美子)

ラベンダーが見頃を迎えたファーム富田=15日、中富良野町・ファーム富田(富良野支局・宮木記者担当、旭川写真課・宮永春希撮影)
(以上、北海道新聞より引用)

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医学講座

ススキノのキャバクラでクラスター

 今日は2020年7月16日(木)です。
 今日のYahoo!ニュースです。
 600人程度接客か…ススキノ「キャバクラ」でクラスター
 客と従業員12人判明 感染判明後も営業
 北海道札幌市ススキノの接待を伴う飲食店で、店の客や関係者など12人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されました。
 札幌で”夜の街クラスター”が確認されるのは初めてです。
 札幌市保健福祉局 山口 亮 感染症担当部長:「ススキノ地区の接客を伴う飲食店の集団感染事例。現在の陽性者数は12人」
 札幌市は7月15日、20代から40代の男女と年齢・性別非公表の合わせて12人が、新型コロナウイルスに感染したことを確認しました。
 このうち、11人は札幌市ススキノの接待を伴う飲食店いわゆる「キャバクラ店」の客と女性スタッフなどでした。
 松本麻郁 記者:「夜の歓楽街札幌ススキノ。ついに接待を伴う飲食店でも10数人の感染者が確認されました」
 いずれも症状は重くないということですが、この店では7月9日に従業員1人の感染が確認され、客や女性スタッフなどを検査し、合わせて12人の感染が確認されました。
 この店では、女性スタッフがマスクなどの感染防止対策をとらないこともあり、長時間客と近い距離で接客していたこともあったということで、札幌市はこの店でクラスターが発生したと認定し、対策を始めました。
 またこの店は1人目の感染発覚後も13日まで営業を続けていて、1日30人から40人の客が来ていたとみられ、札幌市では2週間で濃厚接触者が600人程度いる可能性があるとみています。
 札幌市では「店側の了解が取れていない」として、店名を公表していません。
 北海道内ではこのほか、石狩地方で30代の女性1人の感染が確認されています。
 札幌市は7月15日、新たに新型コロナウイルスに感染した12人の詳細を発表しました
 12人中11人が、すすきの地区で接客を伴う飲食店に関連していて、札幌市はいわゆる「夜の街」でのクラスターが発生したと認定しました。業態はいわゆる「キャバクラ」だということです。
 感染者の情報は以下の通りです。
・20代(性別職業は非公表)
・年齢・性別・職業いずれも非公表
・20代女性(職業非公表)
・20代女性(職業非公表)
・40代男性(職業非公表)
・20代男性 アルバイト
・20代女性(職業非公表)
・20代女性(職業非公表)
・20代女性(職業非公表)
・20代女性(職業非公表)
・20代女性(職業非公表)
・30代女性(職業非公表)
 いずれも濃厚接触者は確認されています。
 このクラスターは12人で、7月9日に1人の従業員の陽性が確認され、他の従業員などにPCR検査を行ったところ計従業員11人、客1人の陽性が判明したということです。
 札幌市のクラスターは14例目となります。
 札幌市によりますと、この店の名前は同意を得られていないこともあり非公表ですが、いわゆる「キャバクラ」と呼ばれる業態で従業員は約30人。
 6月29日から7月13日が感染の可能性がある期間で、この業態の利用者に積極的な検査を受けるよう呼びかけたいとしています。
 この店では、入り口で検温とアルコール消毒、客と従業員で手洗いやうがいを励行していましたが、客の中に「マスクを外していた人」もいて、症状がある状態で勤務していた従業員が複数人考えられるということです。
 店は13日の営業で休業していて、現在まだ27人検査を受ける関係者がいるとしています。
 札幌市はすすきの対策チーム設置や、臨時PCR検査センター設置も検討を進めたいとしています。

(以上、Yahoo!ニュース、北海道文化放送より引用)

      ■         ■
 新宿歌舞伎町の次は?
 …と心配していました。
 店の名前は出てません。
 600人の心あたりがある人は、
 ぜひPCR検査を受けていただきたいです。
 札幌市新型コロナウイルス一般電話相談窓口
 011-632-4567
 (受付時間:毎日9時00分~21時00分)

 …に電話してください。
      ■         ■
 薄野のお店も、
 金借りるか店やめるかだったのが、
 ようやく客足が戻ってきたという時に、
 残念な思いがします。
 これ以上、感染が拡大しないように、
 何とかしていただきたいと思います。
 キャバクラをはしごしたというお客さんもいたようです。
 早くPCR検査を受けて他の人に移さないでください。 

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医学講座

脳神経外科ふくおかクリニック受診

 今日は2020年7月15日(水)です。
 心臓弁膜症になるった92歳の母親が、
 今日は脳神経外科ふくおかクリニックを受診しました。
 循環器病院の先生の指示です
 心臓の大動脈弁の治療をする前に、
 脳や頭の血管に異常がないか検査を受けました。
      ■         ■
 脳神経外科ふくおかクリニックは、
 私の同級生の福岡誠二先生のクリニックです。
 形成外科を選んだ理由
 2009年7月5日の院長日記です。
 私が札幌医大の学生だった45年前に、
 福岡誠二先生と組んで解剖実習をしていました。
      ■         ■
 福岡誠二さんは、
 とても頭のいい学生さんでした。
 名古屋のご出身で、
 私の記憶が正しければ東海高校から、
 名古屋大学工学部に進学されました。
 学生時代には、
 俺はトヨタへ入って、
 エンジニアになっていたかも…?

 …と話してくれました。
      ■         ■
 福岡先生は学生時代から英語が得意でした。
 外国人の特別講演があると、
 学生なのに英語で質問していました。
 スポーツマンで柔道部でした。
 とてもかっこいい同級生でした。
 福岡先生は、
 脳神経外科医になり、
 中村脳神経外科病院で、
 ガンマーナイフという最先端の治療を担当されていました。
      ■         ■
 医師になってからも、
 福岡先生と交流がありました。
 私が信頼する脳神経外科医です。
 脳神経外科ふくおかクリニックは、
 とてもいいクリニックです。
 福岡先生、看護師さん、診療放射線技師さん、
 受付職員の方、
 みなさんとても親切で丁寧でした。
      ■         ■
 ありがたいことに、
 92歳のばあさんの脳は、
 とても元気でした。
 92歳なのに、
 異常はありませんでした。
 だからPCで株価を見たり、
 iPadも使えるのだとわかりました。
 頭の異常もなかったので、
 いよいよ心臓弁膜症の治療ができるかどうか?です。
 福岡誠二先生、親切丁寧に診ていただきありがとうございました。

 

MRIで異常はありませんでした

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医学講座

電子カルテと診断の見落し

 今日は2020年7月14日です。
 昨日の院長日記に、
 新型コロナで大変な病院経営を書きました。
 2020年7月11日の北海道新聞に、
 旭川医大病院の謝罪会見が載っていました。
 私は旭川医大だけではなく、
 全国の病院が気をつけなければいけない問題だと思います。
      ■         ■
 2020年7月11日、北海道新聞電子版の記事です。
 診断遅れ発表時期適切」 旭医大病院長、記者会見で説明
 旭川医大病院で医師が患者のコンピューター断層撮影装置(CT)などの検査報告書の確認を怠り、男女8人が、がんと診断されるのが遅れた。このうち3人は死亡していたが、発表は1例目の把握から4年近くたってからとなった。同病院で10日開かれた記者会見では、複数の記者から「もっと早く公表できたのではないか」と病院の判断を疑問視する声が上がった。
 「この時期にずれ込んだのは申し訳ないと思っているが、発表時期としては適切だと思っている」。会見で記者から「遅すぎないか」と問われた古川博之病院長はそう答えた。
 同病院によると、報告書の確認を怠った1例目が明らかになったのは2016年8月。当時、同様のミスはすでに全国で確認されていた。医療事故の情報を収集する日本医療機能評価機構(東京)は、旭医大病院の1例目が判明する約1年半前の2015年3月、発生事例や要因をまとめた報告書を公表している。
 2017年11月には厚生労働省が自治体を通じて文書で注意喚起。2018年6月には、千葉大病院(千葉市)がCTの画像診断で患者9人のがんの所見を見落としていたことを発表するなど複数の大学病院などで公表が相次ぎ、社会問題化していた。
 所見見落としの背景には担当医が電子カルテ内の報告書のファイルを開かず、医師間で情報が共有されない問題があった。
 このため旭医大病院は2019年11月、これを防ぐ新しいシステムを企業と共同開発したと発表。この時点で病院側は今回発表した8件全てを把握していた。だが、同病院はこの時点でも公表を見送った。古川病院長は「システムの試験運用段階で同じような見落としが起こらないとは言い切れなかった。修正してから患者さんに安心して受診してほしかった」と理由を述べた。
 再発防止策として同病院が導入した新システムは、担当医が電子カルテを開かなくても、専門医からの報告書の一覧がパソコン画面に表示される仕組み。担当医だけでなく、各診療科の責任者が、報告書が既読かどうかや患者への説明が済んでいるかを確認できるようにした。(山中いずみ)

記者会見で公表時期が適切だったか問われ、答える古川博之病院長(宮永春希撮影)

全て把握してから
 病院長一問一答
 旭川医大病院が10日に行った記者会見で、公表時期に関する主なやりとりは次の通り。(相武大輝)
 ――今回、8件まとめて発表に至った経緯は
 「1例目は医療過誤とは言えず、公表の基準を満たしていないと判断した。その後、次々と事例が発覚し、その時点で発表することもできたが、同じような事例が起こる可能性もぬぐえないので、全てを病院側で把握してから公表するという決断に至った」
 ――2018年6月には千葉大病院(千葉市)で患者9人のコンピューター断層撮影装置(CT)の画像診断の見落としなど、全国で同様のミスの公表が相次いでいた。その時期に把握していた事例もあり、公表できたのでは
 「見落としの原因を調査して対策を講じずに発表するのは、旭医大を受診している患者や家族のためにならないと考えた。この時期までずれ込んだのは申し訳ないとは思っている。ただ、昨年、重要診断情報伝達漏れ防止システムを新しく導入したことで、病院全体での情報共有・管理が可能になり、病気の見落とし防止策が軌道に乗ってきたので、発表の時期としては適切で、今しかなかったと思っている」
 ――昨年、新システムの導入を発表した時も公表のタイミングはあった
 「(新システムの)試作機の試験運用段階では、いくつか改善しなければならない問題点が発生していて、仮にその時点で発表しても、同じような見落としが起こらないとは言い切れなかった。その点を修正してから、患者さんに安心して旭医大を受診してほしかったので、昨年のタイミングでの(診断遅れの事例)公表は見送った」
(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 昔は画像診断の結果が、
 大きなフィルムの袋で届きました。
 シャウカステンという、
 蛍光灯の光で診断結果を見て確認していました。
 届いた袋が大きかったので、
 見落とすことはまずありませんでした。
 今は電子カルテなので、
 フィルムがなくなりました。
      ■         ■
 画像診断の結果は、
 電子カルテのサーバーに保存されます。
 問題なのは、
 医師の転勤です。
 自分がオーダーした結果は気になるので、
 よほどのことがなければ忘れません。
 転勤で移動してしまうと、
 前の先生がオーダーしたことも引き継げないことがあります。
      ■         ■
 電子カルテは、
 病院ごとにシステムが違います。
 検査結果がうまく表示されないと、
 せっかく検査した結果が患者さんの診断につながらないことがあります。
 旭川医大だけの問題ではなく、
 同じようなシステムの問題は全国にあると(私は)思います。
 重要診断情報伝達漏れ防止システムは、 
 とても大切なことです。
 いい記事を書いてくださった北海道新聞社に感謝いたします。

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医学講座

新型コロナで大変な病院経営

 今日は2020年7月13日(月)です。
 札幌の朝の天気は雨です。
 私は自転車で来たので少し濡れました。
 小雨程度でしたら、
 自転車用ヘルメットがあるので平気です。
 夜には雨が上がっているといいなぁ~です。
 今年は新型コロナウイルスの影響で、
 どこの病院も大変です。
      ■         ■
 もともと病院経営は楽ではありません。
 厚生労働省の方針一つで、
 病院の収入が大きく変わります。
 私が医師になって40年です。
 一番変わったのは、
 看護師さんの職位です。
 今は副院長になる看護師さんも珍しくありません。
      ■         ■
 看護師さんの数によって、
 病院の収入が大きく変わります
 優秀な看護師さんを採用するのも、
 採用した看護師さんを教育するのも大変です。
 専任の副院長が、
 看護師さん集めから、
 看護師さん教育までやってくれるのは、
 病院にとってありがたいことです。
      ■         ■
 どんなに優秀な医師や看護師がいても、
 新型コロナのように、
 突然、感染症の患者さんが来ると、
 病院はてんやわんやです。
 感染症専門の医師や看護師は少ないのです。
 病院経営にとって、
 一番つらいのは、
 患者さんが減ることです。
 コロナ患者さんを収容すると、
 コロナ以外の患者さんは減ります。
      ■         ■
 病院の収入は、
 手術や検査の件数で大きく変わります。
 コロナ患者さん対応で、
 ふつうの手術(定期手術ていきしゅじゅつといいます)
 …が減ると、
 規模にもよりますが、
 病院の収入が激減します。
 ひと月で億単位の減収になります
      ■         ■
 その上、コロナ対策として、
 予防衣などを買うとお金がかかります。
 感染性廃棄物なので、
 予防衣の処理にもお金がかかります
 日本の死亡者数が少ないのは、 
 医療機関のおかげです。
 クラウドファンディングでもして、
 医療機関を助けてほしいと(私は)思っています。

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