医学講座
がんと生きる◇高橋賢司さんのコラム
私が必ず読んでいる、
朝日新聞北海道版のコラムです。
元朝日新聞記者の高橋賢司さんが書いていらっしゃいます。
患者さんとして、
とても良い治療を、
良い先生に、
良い方法で受けていらっしゃいます。
医師としても参考になります。
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ネットでも読めます。
初回のコラムをご紹介いたします。
①青天のへきれき
■「まだ進行段階」に光明
まさに「青天のへきれき」だった。今年6月、思いもよらず「大腸がん」が見つかり、がん患者になった。64歳と8カ月だった。
それまで自分の健康を自負して仕事を続けてきた。そろそろ体にがたが来る頃かなと思っていたところに、医師から「がんの疑い」を告げられた。衝撃だった。がんと向き合う人生の始まりだった。
告知は、JA北海道厚生連の札幌厚生病院で受けた。診断名は「直腸がん、同時性多発肝転移」。詳しくは、こうだ。
大腸の肛門(こうもん)近くの直腸の内壁にぐるっとがんが巣くって腸管が細くなり、このままだと便が詰まって腸閉塞(へいそく)を起こしかねない。速やかに切除手術した方が良い。がんは直腸から肝臓へも遠隔転移している。こちらも切除しなければならない――。
がんの進行度を示す病期は最も進んだ「ステージ4」。「継続的に化学療法ができた場合、2年生存率50%」だった。
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家族同席で説明を受けた。転移がショックだった。しばらくは「そんなにひどいのか」という落胆と「どうしてこんなことになったのか」という後悔の念が交錯した。
がんは命を脅かす病気で、日本人の死因のトップだ。「不治の病」や「死」という言葉を意識してしまう。今では切除手術や術後の治療で完治する人もいるから「不治の病」は当たらないが、転移しているので、どうしても「命の限り」が気になる。
「ステージ4だと末期がんかなあ」と当初は勝手に思い、病室では「この先をどう生きるか、覚悟を決めなければいかんか」と内心は穏やかでなかった。
しかし、医師から「まだ進行がんの段階だ」と聞かされて光明が見えた。直腸がん切除後に肝がんの完全切除と抗がん剤による化学療法を続ければ、「術後5年以上生存33%の仲間入りも可能だ」と励まされた。
テレビのキャスターなどで活躍している鳥越俊太郎さんが、大腸がんと肝転移・肺転移の手術を重ねて今も健在なことを家族が買ってきた彼の著作「がん患者」を読んで改めて知った。これまでの検査で肺転移は見つかっていないが、肝転移までは鳥越さんと似たようなものだ。テレビで見る鳥越さんの元気な姿が、「生きる力」を与えてくれた。
鳥越さんに倣い、「がんを抑え込みながら共存する生き方」を目指すことにした。
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がんが見つかって1カ月余りが過ぎた7月初め、直腸がんの手術をし、肛門から10センチほど奥に巣くったがんを切除した。幸い、肛門は残り、手術後の傷の癒着もない。へそから下腹部へ縦に約20センチを開腹したが、手術から11日目に退院し、仕事に復帰できた。
退院から約4カ月の今も頻便などで排便のコントロールに難儀するが、時間の経過とともに元に戻りつつあり、普段の日常生活が送れるようになってきた。
気になるのは転移肝がんの今後だ。今のところ、肝臓以外に明らかな転移は見つかっておらず、切除可能な場所に肝転移の病変があるため、11月下旬に切除手術をすることになった。
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高橋賢司(たかはし・けんじ) 1946年、岩見沢市生まれ。65年に朝日新聞社入社。札幌で通算4回、このほか、千歳、釧路、八戸(青森県)で勤務し、2005年10月から岩見沢支局長。2006年10月の定年後も記者を続けている。
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■私の体験、考える素材に
日本人の2人に1人はがんになり、3人に1人はがんで亡くなっています。
私も大腸がんが見つかり、手術を受けました。今は転移した肝がんの切除に向けて、抗がん剤による化学療法を続けています。
ずっと「がんは怖い」と思っていました。しかし、患者となり、日々進歩する治療を知ってから、がんに支配されず向き合うことが大事だと気づきました。
がんは早期発見がカギです。私は検診が遅かったので、完治は難しそうですが、早期に治療すれば治るがんが増えています。大腸がんもそうです。
私の体験を伝えることで、がんの早期発見や考える素材になればと考え、紙面に書くことになりました。まずは、がんの発見から手術の後までです。
(以上、朝日新聞デジタルより引用)
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はじめてコラムを読んだ時、
私とほぼ同年代。
岩見沢生まれ。
真面目そうなおじさん。
でも、
ステージⅣ
肝転移
厳しいなぁ~
…というのが実感でした。
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毎日連載されるのではないため、
コラムを見つけるたびに、
お元気だったんだ
…と安心して、
興味深く内容を読んでいました。
主治医の転勤に合わせて、
北海道内の病院を受診される姿に、
思わず、
先生を信じてがんばってください。
…と応援していました。
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新聞記者は、
字を書くのが商売
字にするのが商売
無駄のない文章で、
的確に病状を表現していらっしゃいます。
長万部町にある秘湯「二股らぢうむ温泉」
…の話しを読んだ時には、
自分も病気になったら行ってみようと思いました。
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高橋賢司さんも、
今回の朝日新聞の事件は、
とても残念に思っていると想像します。
信頼を取り戻すために、
朝日新聞社にはがんばっていただきたいです。
新聞社ががんばらなければ、
日本は大変なことになってしまいます。
政治家など、
朝日が嫌いな人もいると思います。
私は朝日新聞社を応援しています。
がんばっていただきたいです。
(朝日新聞デジタルより引用)
“がんと生きる◇高橋賢司さんのコラム”へのコメント
コメントをどうぞ
ステージによって落胆度は変わりますよね。
ガンはショックですが。
ガンが完璧に治る時代が来て欲しいです。
祖母がガンで亡くなってます。
私もガンの巻、早期発見、定期検診をしなければ。
私の実の妹の娘も三年前 肺ガンが見つかりステージ?でしたが、心臓に水が何回か溜まり苦しそうでしたが最期まで生きるんだと 亡くなる前の日は彼氏が大好きだったコカ・コーラを半分くらい飲んだそうです。余命3ヶ月と宣告されましたが11ヶ月頑張りました。最期まで弱音をはかない気丈な娘でしたが、3歳下の妹にだけは『死ぬの怖いなあ』といったそうです。 周りにもガンの人が沢山いますが、やはり早期発見が一番です。検診を受けてください。