医学講座
目の上のくぼみ①
目の上の窪み(くぼみ)で…
悩む方は…
意外と多いものです。
目の上のくぼみで検索すると…
いろいろな美容外科のHPがヒットします。
目の上のくぼみを、
医学的には上眼瞼(じょうがんけん)陥凹(かんおう)
といいます。
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目の上といっても
正確には睫毛と眉毛の間です。
ここが窪む(くぼむ)原因には、
①瞼の脂肪が減ってしまう。
②瞼を上げる筋肉が衰える。
③眼窩(がんか)という目が入っている骨が壊れた。
などの原因があります。
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①の目の脂肪が減るのは、
子どもが熱を出してげっそりした時などです。
北海道では…
『目が引っ込んだ』と言います。
一重の子が二重になったりします。
エネルギー源として、
目の脂肪が消費されるためです。
私も小さい頃によくなりました。
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内科的な病気で、
脂肪が極端に減ってしまうこともあります。
体重が極端に減ってしまった時にも、
目がくぼむことがあります。
自己免疫疾患という病気で、
自分の脂肪を壊してしまうこともあります。
大きな病院の形成外科で
治療を担当したことがあります。
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②の瞼を上げる筋肉が衰えるのは、
眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)です。
眉が上がって…
額にシワができる…
黒目が半分くらい隠れている…
肩こりや、
偏頭痛がするなど、
眼瞼下垂症の症状があります。
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③の骨が壊れるのは、
大部分が事故による骨折です。
眼窩床骨折(がんかしょうこっせつ)といいます。
目の下の部分の骨の骨折を…
眼窩(がんか)ブローアウト骨折ともいいます。
目の内側(目頭側)の骨は、
卵の殻のように薄いので、
壊れることがあります。
ここの骨折を内壁(ないへき)骨折といいます。
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スポーツの時に…
他人の肘が目に当たり、
骨折してしまうこと。
ゴルフボールが目に当たって、
骨折してしまうこと。
冬道で転倒して骨折してしまうこともあります。
顔の骨の骨折は形成外科です。
さまざまな原因で…
目の上がくぼみます。
眼瞼下垂症による
目の上のくぼみです
手術3年後です